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和書 492132 (380)



チベットのモーツァルト (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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大学2年の時にこの本を一通り眺めて、なんだか最先端の思想に触れている気になっていい気持ちになって、でも心のどこかでちゃんと理解できてないんじゃないかというルサンチマンがくすぶっていて、20年の時を経て吉本隆明と糸井重里の対談の「悪人正機」で吉本隆明がこの本を再評価しているのを見て、「もう一度取り組んでみよう」と思い、「アースダイバー」と同時に発注したが、「アースダイバー」は読めてもこちらの本は構えてしまってきょうまでかかってしまった。

今回読んでみて、20年前よりも理解できたように思った。無論、本の内容を自分の言葉で説明しろ、と言われたら多分5分の1ほどしか説明できないだろう。あとの5分の4は解った気にはなったが、結局はさらさらと指の間から砂がこぼれ落ちるように僕をすり抜けてしまった。

吉本隆明はこの本を再読して「精神(心)の考古学」だと評した。ヘーゲル的な西洋中心的社会進化論的文明・文化観の底の浅さを突き抜けて、もっと大きな括りでの太古を探る知的営みなのだ。「はじめに言葉(ロゴス)ありき」のその前の、言葉が生成されて精神も時間も空間も分節される前の、いわば夜明け前の曙光の予感を感じる「時」を心で体感して生まれたのがこの本だろう。だから、この本で使われる言葉はイメージ喚起的な言葉ばかりなのだ。元々言葉では表現しようのないこと、それこそ太古の人間の精神をそのまま継承しているかもしれないチベットの行者に弟子入りして体感しなければ理解できないことを言葉で表現しようというのだから、並の言葉使いではダメだ。

その面で中沢新一の言葉使いはすごい。なんとなく理解できる気がする。言葉を通じて体感できる気がする。





中国故事物語 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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鳥葬の国―秘境ヒマラヤ探検記 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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天皇の祭り―大嘗祭=天皇即位式の構造 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 大嘗祭とは、古来より新天皇即位後に行われる、一天皇の一生に一度きりの重要な祭です。しかしこの祭にはいまだ未解明の部分が…。大嘗祭を類似する伊勢神宮祭祀と比較し、その古儀を解きながら、中国から伝来した易・天文学が導入されていることを究明します。古代人がどんなことを考えて天皇最大の祭を構築したかを探る野心的な著作。




徳島の盆踊り―モラエスの日本随想記 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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大正時代の日本の生活に興味があったので、何気なく読んでみた。ポルトガル人の著者が日本の風俗(死生観)を繊細に感動的に表現している。旧い日本のことは、現在の人から見れば、外国以上に遠い幻の世界だと思える。著者は本国と縁を切り、徳島に隠棲したので、全体に寂しさ儚さが漂っているが、貴重な資料だと思う。同じ著者の『おヨネとコハル』と併せて読むと、自伝として、はかない生命への愛情として、新たな感動がある。




常世論(とこよろん)―日本人の魂のゆくえ (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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日常生活では意識しない日本人の原郷というものに開眼させられる。沖縄に行ってどこか「懐かしい」という感情を抱いたことがある人間の頭には素直に入ってくる。文体は、著者自身原郷への憧憬を抑えきれず、思いのままに筆を進めた随想のようで、ぎちぎちと論理で迫る学問的文書ではない。話を進める材料を地名、記紀、慣習等に広く求めているが、加えて、植生、遺伝子等科学的な繋がりを南方に求める書き物も併せて読めばより説得的でしょう。因みに、葬式仏教に不満がある人にとっても、死後何処に行くのかと考える際の慰めになるかも知れない。




南島論序説 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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南方文化の探究 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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南方に関心を持つ旅人が最初に手にするのは柳田・折口ら民俗学者の著作か「死の棘」の島尾敏雄の著作だろう。「南方文化の探究」に結実した河村教授の踏査行が行われたのは両者の中間の時期に当たる。
 現在とは比べものにならない交通不便な時代に、現地の人々との交流を通じ、行ける所はすべて自分の目で見るという実証精神を貫いている。著者は戦前の人なので西郷隆盛を無条件で賛美するなど皇国史観から自由とはいえないが(そのこと自体時代を反映している)、記述は即物的、具体的でありそれだけでも貴重な記録となっている。
 この本には古事記の起源論など思いがけない記述が含まれている。著者が各地で神事を直接経験したことが無文字社会の現実的な理解につながっている。
 著者は50歳になる前に没している。読者は随所で生き急いだ著者の覚悟に胸を衝かれることだろう。本書を熟読玩味することこそいったんは忘れられた著者の労に報いる唯一の道だ。




二十一世紀の人類像―民族問題をかんがえる (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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日本の神話と十大昔話 (講談社学術文庫 (600))
販売元: 講談社

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 著者は百科事典の編纂者、児童文学者。20世紀初頭から戦後すぐくらいまで活躍した人物。
 本書は講談社学術文庫『日本童話宝玉集』シリーズの第2巻。(ほかの3冊は『日本諸国物語』、『日本の古典童話』、『日本の英雄物語』)。『日本童話宝玉集』とは、楠山のライフワークともいうべきもので、日本の昔話や童話、伝説などを集め、子ども向けに書き直したもの。
 『日本の神話と十大昔話』の前半は日本神話。『日本書紀』と『古事記』から、国生みの伝説、スサノオ、大国主、海幸山幸などが取られている。十大昔話は、桃太郎、花咲じい、かちかち山、舌切りすずめ、猿かに合戦、くらげのお使い、ねずみの嫁入り、猫の草紙、文福茶がま、金太郎。
 いずれも有名な話ばかりであり、人によっては「知っているものばかりで、つまらない」と思うかも知れない。初心者向け。子ども向けに書かれているので、読み聞かせに使ってもいいだろう。
 再話としては、善意の世界に書き改め、グロテスクな部分、残酷な箇所などは省略する傾向にある。また、昭和初期という時代性も見え隠れする。


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