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和書 492132 (384)



墓と葬送の社会史 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

10年ほど前に初読し、最近再読したのだが、奥行きの深い味わいのある社会史となっている。題材は死者と墓。日本のそれらを中心に、どんな風に長く社会と関わってきたのかを平明な文体で過不足なく説明してくれている。しきたりの一部しか知識がない自分にとって、ずいぶん重層的な知識が本書によって増えたので、ありがたかった。生者と死者が分離していたり、共存していたり、時に権力が死者管理を政治的に行ったり、死者と社会の関わり方のエポックはいつかなど、豊富なテーマをうまく料理してくれていて、知的な刺激は十分すぎるほどだ。今話題の「靖国神社」問題を、本書を参考にして考えてみるというのも一興かも知れない。




客家(ハッカ)―中国の内なる異邦人 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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副題の「中国の異邦人」に惹かれて購入。客家という民族が中国に存在していること、トウ(文字化けするのでカタカナ)小平がその民族出身であること、そして客家料理という言葉もあったなぁくらいの認識しかなかったので、非常に興味深く読むことができた。文章も平易で内容もわかりやすいのでサクサク読めた。「学問の入り口」という新書本来の目的を考えれば充分の内容だと思う。読み物としてもおもしろい。

ただ、客家の関係しているであろう出来事をすべて「客家の民族性」に結びつけようする傾向にあるのは、中国史に疎い私でも疑問符がつく。さすがに全部が全部「血と地」では説明がつかないような気がするのだが・・・。

筆者は中国の統治の歴史を「法治」ではなく「人治」と説明し、趙紫陽、胡耀邦の失脚は中国を「法治」しようとしたからだとしている。本当に彼らの失脚の原因がそこにあったのかは素人の私には判断できないし、私が「人治」という言葉を知らなかっただけで、実はそんなに珍しい言葉でもないのかもしれないが、中国を表現する言葉として非常に新鮮な響きがあった。





民族とは何か (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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ナショナリズムについてはBenedict Anderson, Ernest Gellner, Eric Hobsbawnなど読んできました。この「民族とは何か」の後半部分は比較研究として日本のナショナリズムの変遷を理解する上で特に面白かったです。日本では「民族」は●●イズムといった視点から近視眼的にイシュー別に論じられることが多く、自分でもそうした視点にだいぶ影響されているなとこの本を読みながら思いました。




物見遊山と日本人 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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妖精学入門 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

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 ケルトの妖精について語らせたら日本一と思われる井村氏が、妖精についてなんとなくまとめてみた一冊。
 前半は、妖精の起源や分類。用語についても事典的にまとめられている。後半は、口承、文学、絵画、演劇などにあらわれた妖精について。
 全体を通して感じられるのだが、持ち出される妖精の種類や文学作品が非常に恣意的で、相互のつながりがない。どうしてこれが選ばれたのか、良く伝わってこないのである。「妖精学」を確立しようという意気込みは表明されているのだが、各節・各材料の位置づけ、意味が分からない。
もう少し、しっかりした仕事をして欲しいものだ。




日本の知恵を知る故事ことわざ (講談社ことばの新書)
販売元: 講談社

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嗜好品の文化人類学 (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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 国立民族学博物館の関係者を中心につくられた嗜好品文化研究会の成果をまとめた一冊。世界各地の嗜好品が取り上げられ、分析されているとの期待から読んだが、単なる紹介・寄せ集めであり、がっかりした。嗜好品という概念そのものがあやふやなままだし、分析も甘い。各執筆者の体験が表面的に語られているだけで、興味本位で読むにしても物足りない。
アルコールやコーヒーなどの世界公認の嗜好品から、ブラジルのガラナ、イエメンのカートといったローカルな嗜好品、そしてゾウの脂やウシの胆汁というおよそ嗜好品のイメージからはかけ離れたものまで、多種多様な例が取り上げられている。そこに共通する心性は何か。あえて間口を広くしたことで、新しいものが見えてきそうな雰囲気はある。しかし踏み込めていないのである。
 残念な本であった。




身体の零度―何が近代を成立させたか (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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本書は、タイトルの通り、「近代」という時代の成立の根源を、身体性の問題から探るもの。今日様々な形で論じられる「身体性」の問題を、「文明批判」「文化批判」といった切り口から、歴史的な観点に定位して取り上げている。タイトルからも推測されるように、ポスト・モダンの思想を背景にふまえているものであるが、論旨は明快、論述はむしろ古典的で手堅いもの。豊富で適切な実例の提示(文学作品や、歴史的な文献からの引用など、唸らせるものがある!)と、念入りな先行論文の引用によってこうした主題にあまりなじみのない読者も、十分楽しめ、また考えさせる内容となっており、「身体論」を考える上での、かなり上質な入門書となっている。「身体加工」「表情」「動作(所作)」「舞踊」と、身体論の基本的な主題を順番に論じていくが、その論考の定点となっているのが、「身体の零度」という主題。「裸で何も塗らず、形を変えず、飾らない人間の体」というものを、標準の人間の在り方として受け入れるという、この「身体の零度」の成立が、「近代」というものを形作る上で不可欠であったという洞察が示された後で、この「近代」の成立と引き替えに失われてしまった「身体」の回復の試みが現代の「舞踊」の在り方に探られる。そしてその後は? 展開のふくらみを期待させる、刺激的な思索の試みである。




対称性人類学 カイエ・ソバージュ (講談社選書メチエ)
販売元: 講談社

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対称性について語り続けてきたこのシリーズも本書で完了となります。本書では、対称性が薄れてしまった結果生じている様々な問題を、仏教を軸にして解決する道を提起しています。仏教が語るエッセンスは、現代社会でやかましく言われている、「コンプライアンス(法律遵守)」ではなく、「エチックス(人間としての倫理・道徳)」であり、ここにこそ現代社会の諸問題を解決させるキーがあると著者は訴えます。
著者がここまで仏教に詳しいとも思いませんでしたし、最後の結びが仏教であったとは全く予想もしなかったため、vわず唸ってしまいました。
これだけのロジックを振り回しているのに、全編を通して十分抑揚が聞いた語り口を維持する著者の姿勢に大いに共感しました。




図説 インド神秘事典 (講談社SOPHIA BOOKS)
販売元: 講談社

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コンパクトな文庫本であるにも関らず、とても盛り沢山で贅沢な内容だと思います。私自身、武術を趣味で研究している者ですが、とても参考になりました。今までの書店の格闘技コーナーにあるようなものとも違い、かつ健康コーナーの一般のヨーガの本とも一線を画するものです。
惜しむらくは、著者の膨大な見聞を整理しきれずに思いつくままに書き込んでいる印象を受けます。
ただ、その欠点(というほどでもないです。とても文章は親しみやすいと思います)を補って余りある内容です。ぜひともご一読をお勧めします。


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