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和書 492148 (297)



カストロ―民族主義と社会主義の狭間で (中公新書)
販売元: 中央公論社

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10年以上前に出された本であり,大使として著者が駐在したのは15年ほど前である.当時,ソビエトからの援助が停止され,Periodo especialとして苦難の時期であった.その時代においても,カストロの求心力が衰えなかったのは,一貫した「貧すれども気高く」の精神が国民に支持されていたからではなかろうか.
革命前後,キューバ危機,ソ連への依存体制等の局面で,カストロは切り抜けてきたが,その巧みな戦術は,体制を長らえさせてきたポイントであるとわかる.特に,医療などの援助とリンクした非同盟諸国からの支持,そして国内のその姿勢への支持が大きい.本書では触れられていないが,カトリックの慈愛の精神がカストロに流れているように思う.決して自国の利益のみを追求しないその姿が,米国以外の敵を作らなかったことであろう.チャベスとカストロの違いはそこにある.
著者は,共産主義の歴史における一服の清涼剤的存在と書いているが,正にその通りである.フィデルの後継としてラウルがその路線を継承できるであろうことは,本書からもわかるが,その志を継げる者が出てくるであろうか.




霞が関外交の再点検
販売元: サンケイ出版

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風のとおる道―もうひとつのふるさと「故郷の家」
販売元: 中央法規出版

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仮想敵国ニッポン―アメリカの対日戦略シフト (講談社文庫)
販売元: 講談社

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仮想敵国ニッポン―アメリカの対日戦略シフト
販売元: 講談社

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家族
販売元: 光文社

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この本で印象に残ったのは、「田口八重子」さんのケースです。幼子を残し失踪してしまい、残された彼女の兄弟が子供を引き取り育てます。すでに3人の子供がいながらも引き取り分け隔てなく自分の子と同様に育て上げます。その間には、大韓航空機の事件もあり李恩恵=田口八重子と言う報道もさかんにされましたが、子供には一切の真実を語らず隠し通し、成人を過ぎてようやく全てを打ち明けます。子供には本当に母親の思い出は皆無。しかし、現在テレビ等に出演し母親救出を懸命に訴える姿を見ると気持ちのやり場がありません。そして「有本恵子」さんのケース。彼女の父親が今までどれだけの活動をし、どれだけ悔しく苦しい思いをしてきたかと思うと目頭が熱くなってきました。すでに80歳になろうとしている高齢な両親のためにも一日も早く全員が帰国できることを願ってやみません。




家族と国籍―国際化の進むなかで (有斐閣選書)
販売元: 有斐閣

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家族と国籍―国際化の進むなかで (有斐閣選書)
販売元: 有斐閣

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片道だけのパスポート―在日中国人の事件録
販売元: 現代企画室

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語りえぬ真実
販売元: 平凡社

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著者のプリシラ・B・ヘイナーは、南アフリカ、シエラレオネ、東ティモール、ペルー、リベリアの真実委員会のケースに関わっていて、現在は政策立案シンクタンク、国際移行期正義研究所の国際政策立案室長を務めている(訳者あとがきから抜粋)。

以上の経歴から来る豊富な実務経験と専門的な知識により、真実委員会に関する教科書とも言ってもいいような本になっている。内容はあくまで網羅的かつ分析的であり、広い視野から見た問題から実際の経験から来る細部の問題まで、取り扱う事例は幅広い。前者は例えば、ボスニアにおける真実委員会と国際刑事裁判所との関係であったり、後者においては、委員会運営上における高度なデータベース環境の構築にかかるメリットとそのコストに関して、といった具合だ。

真実委員会という活動そのものに関する考察と平行して、世界各地の真実委員会に関して、短いながらも要を得た分析を行っているのもまた、真実委員会というものの理解の助けとなる。さらには、それら様々な委員会の主たる活動目的やその権限、予算、活動期間や調査内容、さらには「調査から除外された深刻な犯罪行為」などが一覧としてリスト化されていて、それぞれの委員会の比較検討に役立つ。これらの一覧表を削ることなく出版した点は、大いに評価したい。

この本はまた、真実委員会のみの研究としてではなく、紛争地域における、抑圧体制から民主体制への「移行期の政治」に関する事例研究としても様々な示唆を与えてくれる。真実委員会が直面する問題とは、そのかなりの部分が、政治的不安定とそれをとりまく国際社会の産物でもあるからだ。

今後、真実委員会とそれに関する様々な議論や研究が出現することになるだろう。そういったものの中で、この本はおそらくかなりの程度参照されることになると思われる。この本はそれほどの労作であり、また完成度が高い良書である。


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