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和書 492168 (377)



数学史入門―微分積分学の成立 (ちくま学芸文庫)
販売元: 筑摩書房

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 本書では、西洋数学史の起源として古代ギリシアの背景を知らしめることにはじまり、
アルキメデスの求積法やユーラシア数学(アラビア数学)を経て、ルネサンス以後の欧州で、
ニュートン、ライプニツによって微分積分学が成立するまでを追う。
「歴史内存在」との表現を多用することでも分かるように、すべて数学者とその理論もまた、
歴史によってその思考を規定されるもの、との筆者の主張から、単に数学的な展開の過程を
探るに留まらず、彼らが有したその文化的背景にも焦点を当てる。

 注意として、おそらくはかなり読者を選ぶ本であろうことを伝えておかねばなるまい。
 序論の中で「私が以下に提供する数学史は、一般市民のための微分積分学成立史である」
と、筆者が語りはするが、そのことは数学的知識をほとんど要しない、ということを
意味するものではない。たぶん高校レヴェルの微積分や極限を把握していないようでは
理解には相当難儀させられることだろうし、数学嫌いの人間を数学好きに仕向けられる
タイプの書き口ではない。正直、決して親切丁寧とも言い難い文体であるだけに、
むしろ、小難しいとのアレルギーをこじらせる一方のような気がするのだが、
さて、どうだろうか。
 そしてもうひとつ、しばしば見られる余計と言えば余計な氏のご高説、例えば、
「数学史を研究する功徳はさまざま挙げられようが、なかでも特筆すべきなのは、数学の
巨匠の傑作を発掘し、堪能できることであろう。卑小な数学者の凡俗な著作を無視できる
のもいい。それ以上に、業績を狙っただけの矮小な自らの書き物を遺すという恥をかかないで
済むことはもっとよい!」といった大演説が生理的にさほど苦にならない方だけが
読者としてはふさわしいのではなかろうか。
 もしかしたら、クーンのパラダイム論についての知識なども前提されるかもしれない。

 おそらく佐々木氏自身が考えるほど、間口の広い本ではなかろう。
 しかし、そうは言っても、高校レヴェルの数学知識でも食らいついていける本ではあるし、
時に暴走気味とも感じられるところはあるが、論理や筋立てはかなり明快で、
主張についてもしっかりとしている。
 数学に一廉の関心を寄せる人間が読んで損にはならない一冊に仕上がってはいることだろう。




数学史のなかの女性たち (りぶらりあ選書)
販売元: 法政大学出版局

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数学史物語
販売元: 東京図書

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数学者が新聞を読むと
販売元: 飛鳥新社

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数学者ザリスキーの生涯
販売元: シュプリンガー・フェアラーク東京

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数学者の素顔を探る―愛好家におくる数学プロムナード
販売元: プレアデス出版

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数学者の20世紀―弥永昌吉エッセイ集1941-2000
販売元: 岩波書店

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数学者は城の中?
販売元: 日本評論社

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メインのエンツェンスベルガー氏話は35Pぐらいで、
20分ぐらいで読めちゃいます。

質量ともに冊子でも十分な内容だし、一冊のハード本にしたところに、
金儲けが見え隠れしている。

内容には概ね賛成なので星2つといった感じ。






数学者たちのチャレンジした問題―解けた問題と解けていない問題
販売元: 森北出版

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数学通になる本―おもしろくて役に立つ「数の起源」から「微分・積分」まで
販売元: オーエス出版

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