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和書 492410 (2)



007 ゴールドフィンガー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

この原作が発表されたのは1959年だから半世紀近く前だが、今読み返しても充分面白い。その面白さは、現在主流の無駄を排した小説には求められない当時のヨーロッパの優雅さにある。優雅といってもアクションものなので締めるところは締めるし緊迫感もあるが、ストーリーの端々に散りばめられた著者の教養が、単なるアクション物以上の格調の高さを醸し出している。それは例えばアストンマーチンに乗るボンドが、前でのろのろ運転をしているファミリー・サルーンの運転手を、「向こうの車のハンドルを握っているのは、下手な運転手にお定まりのバッジみたいに、帽子をまっすぐ深々とかぶった男」と描写したり、プッシー・ギャロアを「同性愛の美しい女のもつ、男の色気をそそるような挑戦を感じた」と表現するところに現れている。このように映画では描かれていない言い得て妙の表現があちこちにある。

アクションものの小説はたくさんあるが,ボンド・シリーズほど主人公の知性を感じさせるものは少ないのでなかろうか。

これは「ミステリ」の範疇に入るようだが,「アクション」といった表現の方が合うほど清々しい。私はまだ原書を読んでないが,井上一夫の訳もこなれていて、翻訳モノにたまにある違和感は感じなかった。




007 ドクター・ノオ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

映画はこの原作どおりにほぼ描かれていた。
しかし映画と違い、原作ではドクター・ノオがどういう人物なのか、なにをやろうとしているのかなどのキャラクター設定が上手くなされている。今回のヒロインであるハニー・ライダーのキャラクターとしての個性も映画よりも濃く描写されていて大変良かった。
舞台は「死ぬのは奴らだ」の後半に登場したジャマイカ。「死ぬのは〜」にも登場したストラングウェイズの消失が事件の発端となり、前回同様クォーレルが再びボンドとコンビを組む。また「死ぬのは〜」のヒロイン、ソリテールに思いを馳せるボンドもわずかだか描写されている。
今回も人間味溢れたボンドが描かれているが、クライマックスの機関車ほどもの大きさがあるイカことクラーケンとの戦いや映画では微妙だったドラゴン戦車、クラブ・キーの謎等々見事に描かれている。
ひとつの小説として充分まとまっていて読み応えがある作品だった。また前作の「ロシアから愛をこめて」(「から」であっています)のラストで毒を受けたボンドのその後にも答えを出している。




007 死ぬのは奴らだ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

前作カジノとはうってかわって、様々な国や場所を舞台にした007の冒険が描かれている。
黒人犯罪者のなかでもっとも力が有り、人を恐怖で支配するスメルシュの一人ことミスター・ビッグとの戦い。ボンドとコンビを組むのはCIAの盟友フィリックス・ライター。
今作でのボンドも内なる闘志を秘め、まだ感情的な部分も残す人間ボンド。ライターの敵への復讐する描写やソリテール(ヒロイン)のことを考えているときの描写等々、彼も一人の人間であることを思い出させてくれる。初期傑作と呼ばれるのも納得。
フレミングらしい細かい描写等々も意外と読みやすかったりします。
前作のカジノ・ロワイヤルでスメルシュを倒すことを誓ったボンド。そんな彼が本格的にスメルシュを戦うことになる作品。




007/カジノ・ロワイヤル 【新版】 (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社

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 西村京太郎作品における十津川警部シリーズのドラマ放送版のあるシーンで、彼の妻が自分たちには子供がいないことをどう思っているかを尋ねたところ、彼は「それはたしかに寂しいが、君と出会えたことでひとまず人生良しとしたい」と語った。ボンドと共に資金係としてカジノに参加した美しき女性ヴェスパー・リンドとの出会いとその結末は、私には、上述された十津川警部のセリフとなぜか響き合った。全27章の個性的なタイトルも読者の注目を惹くことであろう。

 ボンドに与えられた007(ダブル・オー・セブン)の「00」とは、たとえば裏切り者を二人殺害することで得られる称号だ。彼の任務は冷酷さを要求されるものが多く、着実に職務を遂行するボンドの姿勢にはある種の無機的な印象が付きまとう。とはいえ、「解説」にもあるように、本書は「ジェームズ・ボンドという秘密情報部員が、外部からの刺激を受けてひとりのスパイとして完成するまでの物語」であり、人間的で情感溢れる男の魅力がよく描かれている。少なくともボンドを「無敵の英雄」視する固定観念は、本書によって修正されるに違いない(007の原点である作品であるゆえに、私自身、できるだけ丹念に読むよう心掛けた。あいにく「古さ」はあまり感じなかった)。

 映画を通じてお馴染みのアクション場面がほとんどないのは残念であり、2006年に公開されたD・クレイグ主演の迫力(アクション)・緊張感(カジノ)・哀愁感(エンディング)に富んだ映像のインパクトが大きかっただけに、物足りなさはつきまとった。1953年という原書刊行時から半世紀を経ているからのだからむろん仕方ない面はある。原著から映像という順序であれば逆の効果が得られただろう。他のレビューにあるように、映画とセットで楽しめるし、それによって作品をより深く理解できよう。邦訳の出来栄えもよい。新版前にすでに60刷を重ねていることもやはり驚異だ。





007/カジノ・ロワイヤル (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社

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映画でしか007を知らない方はぜひ小説を読んで頂きたい。映画を観るより遥かに時間はかるし、活字ばかりで退屈かもしれない。しかし、小説こそが、イアン・フレミングが生み出した007の世界の原点なのだ。
このカジノ・ロワイヤルでボンドはこの世に誕生した。アクションも少なく、秘密兵器も登場せず、内容も役とのバカラの勝負で勝つこと。内容だけ確認してもかなり地味だよね。けど実際は違うんだよ!本の紹介なんて結末の一番いいところは紹介しないよね?カジノの対決は中盤にすぎない。それでもバカラ勝負はかなりスリルがあって手に汗握ること間違いなし!けどこの作品の一番の読ませどころはここではない!カジノ対決後のヴェスパーが作り出すクライマックスが一番の読ませどころ!この悲しくも心を引き付ける衝撃のラストは本当に涙が止まらない!ウォッカマティーニの作り方も書いてるよ。ファンはぜひ読むべき作品です。ヴェスパーに恋した人は絶対に泣かされます。買って損はない、いつまでも手元に残したい作品です





007/サンダーボール作戦 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 224-3))
販売元: 早川書房

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なった本作。

それにしても、フレミング独特のハードボイルドタッチは不変。今回は「死ぬのは奴らだ」で大怪我を負い、長らく探偵として暮らしてきたフェリックス・ライターがCIAに復帰している。まるで初期に戻ったような作品。
映画脚本を小説にしたものだというが、相変わらず映画のようなアクションはない。しかし、映画でも印象的な海中戦がある。しかも、それは核爆弾を巡っての死闘。ユーモアに飾られたジェントルマン・エージェント、ジェイムズ・ボンドの活躍。

ショーン・コネリー主演で2度映画化している。とくに、コネリーの50歳をすぎてからの演技が見られる(しかもボンド役である)「ネバーセイ・ネバーアゲイン」は傑作だ。




007/ダイ・アナザー・デイ (竹書房文庫)
販売元: 竹書房

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小説007はおもしろいですね。
僕は007作家の「レイモンドベンソン」と「イアンフレミング」の
ファンです。映画もおもしろいけど小説はスリルからなにまでや
すみずみ楽しめます。映画でわからなかったところもわかって
おもしろいです。是非読んでみてください。





007/バラと拳銃 (創元推理文庫)
販売元: 東京創元社

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映画でおなじみのアクションのない短編も収められています。
主役はジェームズ・ボンドじゃない。
著者イアン・フレミングが人生を短編にまとめた、シリーズの番外編。
私は好きです。




007/孫大佐 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 112‐1))
販売元: 早川書房

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 イアン・フレミングの死後、
ジェイムズ・ボンドのキャラだけは生かし続けようと
キングリイ・エイミス氏がロバート・マーカム名義で書いた作品。
その後、誰が書いてもこの名義を使う予定だったそうだが、
結局この作品が不発で、このアイデアも立ち消えに。
それからジョン・ガードナーまでしばらく続編は途絶える事に。
まあ、ボンドのキャラがどうこう言う気はないが、
Mの誘拐と言う派手な事件の割に、敵のキャラの陰謀がいまいちで
イアン・フレミングのイメージを崩さぬよう、おそるおそる書いたという感じで
何か内容が薄い気がする。




007/黄金の銃をもつ男 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
販売元: 早川書房

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同名の映画は「私を愛したスパイ」と同様に、原作から表題と登場人物だけ借りた全く別の作品。
映画と映画、小説は小説として楽しむべきなのだが、映画を先に見てしまうと、どうしてもスカラマンガにクリストファ・リーの面影を追ってしまう。それだけ魅力的なキャラクターなのだろう。
フレミングの他の作品に比べると派手なアクションシーンもなく、カリブの濃密な空気も漂ってこない。どちらかと言えば地味な印象だが、遺作で補筆もあることを考えると仕方ないのかもしれない。


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