和書 492412 (298)
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愛の帆掛舟 (新潮文庫)
販売元： 新潮社
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表題作「愛の帆掛舟」の他、「愛の真珠貝」、「愛の百万弗」、「愛のハンカチーフ」の４編から成る。
この中では「愛のハンカチーフ」がページ数も多いし、最近の橋本治の評論本やいわゆる「哲学書」に特徴的な、なんだか話が飛躍しているようで、実は論理的積み重ねと日常的実感に支えられている、わかったようなわからないような、でもいつの間にかわからされている、というあの文体での小説。この作者らしい、おかまや男色なんかも出てきて、橋本治ファンには一読の価値ありと思う。
文庫書き下ろしとのこと。なぜいきなり文庫書き下ろしなんだろう？橋本治自身が、単行本で高いお金を出して読むほどのもんじゃない、と考えたのかなあ？
愛の帆掛舟―橋本治短篇小説コレクション (ちくま文庫)
販売元： 筑摩書房
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愛の墓標 (光文社文庫)
販売元： 光文社
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愛の摩周湖殺人事件 (ノン・ノベル)
販売元： 祥伝社
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愛の摩周湖殺人事件 (ノン・ポシェット)
販売元： 祥伝社
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愛のまわりに (集英社文庫)
販売元： 集英社
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愛のまわりに
販売元： 小学館
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愛の迷宮でだきしめて!―まんが家マリナ恋愛事件 (集英社文庫―コバルトシリーズ)
販売元： 集英社
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最近は史実を自分なりに解釈した著書が多く、少女小説を書いていた頃の著書は文体も内容も少女から若い女性向けのものになっており、とても読みやすく面白いです。
最近の作風は、何か心境の変化があった所以でしょうか。
このシリーズ含め、ほとんど未完になっています。
大好きだったので残念ですが、書きたいものが変わってきたのなら、仕方ありません。
前置きが長くなってしまいました。
中学生の時に、友達から「おもしろかったよ！」と薦められてこの本を読んだのが、藤本ひとみさんの著書との出会いでした。
現代のフランス（主にパリ）を舞台に、漫画家の卵・マリナが、元同級生でかっこよくて少し影のある男の子・和矢とその友達の天才・シャルルと共に、大冒険（ちょっと大袈裟か）するお話です。
このシリーズは恋愛小説ではなく、何か事件があり、主人公と周りの人間が謎解きをしていくような話の展開になっていますが、軽快で、登場人物が生き生きと魅力的に描かれています。
（ちなみに「愛の迷宮でだきしめて！」はシリーズ２作目で、シリーズ１作目は「愛からはじまるサスペンス」です。）
この本を読んだ後、藤本ひとみさんのファンになり、その著書を読み漁りました。
特に最初に読んだこの本は強く印象に残っており、外国語大学でフランス語を専攻するくらいに、その後の私の人生に影響しました。
大学在学中にパリに５週間滞在し、この本にも登場したルーブルへ行ったりもし、感動しました。
多感な時期に読んだせいもあるかも知れませんが、私にとっては、それほどまでに印象に残る１冊なのです。
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愛の矢車草 (新潮文庫)
販売元： 新潮社
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愛の矢車草―橋本治短篇小説コレクション (ちくま文庫)
販売元： 筑摩書房
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普通でない愛の形を描いている短編集である。
これが意外なメッケもんだった。まず表題作の「愛の矢車草」。ここでは小学生で父親になってしまった男の子を取り巻く世界が描かれる。何が素晴らしいといって、ここに登場する人物たちは自分の役割をこちらの期待通りに演じてくれるのである。小学生で子持ちになってしまった少年の大人びた苦悩、その少年の母の献身的な順応ぶり、少年の父の自分の過去を振り返ってのやり場のない劣等感と嫉妬からくる息子への恐怖。そしてあどけない赤ん坊。そのシチュエーションが、かなり読ませる。この作品には感心してしまった。
その他の作品も、あの『桃尻娘』にみられた青春の苦悩と、おふざけが混じりあった「愛の陽溜り」や、下着泥棒を描いているのに妙にほのぼのとさせられてしまう「愛の狩人」や、倒錯的なレスビアンの世界を描いたほのかに物悲しくてせつない「愛の牡丹雪」など、すべてなにかしら残るものがあった。期待以上の作品だった。