戻る

前ページ   次ページ

和書 492412 (391)



アクロイド殺し (1955年) Hayakawa Pocket Mystery 224
販売元: 早川書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

発表当時、メイントリックがフェアかアンフェアかを巡って物議を醸し、問題作扱いされた本作。
しかし、トリック自体には、すでに前例があり、趣向そのものが問題というわけではありません。


本作がミステリとして成立しているか否かは、以下の二点から考えることができます。

ひとつは、読者に事件を推理するための手がかりが十全に与えられているかどうか、ということ。
もうひとつは、犯人の行動が、その時その時の彼(彼女)の心理状態と矛盾しない、ということです。

つまり、前者が〈犯人当てミステリ〉として求められる論理的整合性の観点、
後者が犯人が当然持つべき心理的一貫性・必然性の観点、ということになります。


個人的に本作は、前者に気を配るあまり、後者がおろそか
となり、不自然さを露呈してしまった、という印象です。

ただ、現代に至るまで、本作を雛形として改善が試みられた、
同趣向の作品が数多く生み出されている、という現実があります。

ゆえに、いくら瑕瑾があったとしても、本作の歴史的価値が揺らぐことは決してないのです。



◆本作のバリエーション作品

  ・『第二の銃声』(アントニイ・バークリー)
 
  ・『夜歩く』(横溝正史)






アクロイド殺害事件―乱歩が選ぶ黄金時代ミステリーBEST10〈6〉 (集英社文庫)
販売元: 集英社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

発表当時、メイントリックがフェアかアンフェアかを巡って物議を醸し、問題作扱いされた本作。
しかし、トリック自体には、すでに前例があり、趣向そのものが問題というわけではありません。


本作がミステリとして成立しているか否かは、以下の二点から考えることができます。

ひとつは、読者に事件を推理するための手がかりが十全に与えられているかどうか、ということ。
もうひとつは、犯人の行動が、その時その時の彼(彼女)の心理状態と矛盾しない、ということです。

つまり、前者が〈犯人当てミステリ〉として求められる論理的整合性の観点、
後者が犯人が当然持つべき心理的一貫性・必然性の観点、ということになります。


個人的に本作は、前者に気を配るあまり、後者がおろそか
となり、不自然さを露呈してしまった、という印象です。

ただ、現代に至るまで、本作を雛形として改善が試みられた、
同趣向の作品が数多く生み出されている、という現実があります。

ゆえに、いくら瑕瑾があったとしても、本作の歴史的価値が揺らぐことは決してないのです。










朱を奪うもの (新潮文庫 え 2-3)
販売元: 新潮社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






明智小五郎全集 (大衆文学館―文庫コレクション)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






明智光秀の密書 (ノン・ポシェット)
販売元: 祥伝社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 井沢氏のお得意の歴史を題材とした短編集7編を収録。本書内三番目の作品を題名にしているが、正直それはあまり面白くなかった。しかし他の6編はまあまあ面白いし読みやすい。

 短編集なのでちょっとした移動の時間にも楽しめるかもしれません。




開けっぱなしの密室 (講談社文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「罠の中の七面鳥」「サイドシートに赤いリボン」「危険がレモンパイ」「がんじがらめ」「火をつけて気をつけて」「あけっぱなしの密室」の6編を収録した短編集。それぞれに構成が巧みで、ちょっと不思議な味を持つ短編を集めている。

 岡嶋二人のミステリーは長編でも短編でも水準が高く、いつ読んでも「うまいなあ」と感じる。私は、続けて6編を読んでしまうのがもったいなくて、1夜に1話ずつ読み進めた。どの話も構成のしっかりとした佳作です。





アゲイン [文庫版:コミックセット]
販売元: 秋田書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






赤穂義士 (講談社文庫 か 1-2)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






赤穂浪士 下巻 (3) (時代小説文庫 2-2 赤穂浪士)
販売元: 富士見書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






赤穂浪士〈上巻〉 (新潮文庫)
販売元: 新潮社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

緻密な考証と揺るぎない筆致で、歴史群像を描かせれば今なお巨星と言える筆者の「忠臣蔵」。期待しないわけにはいきません。そしてその期待は裏切られません。

「忠臣蔵」としての解釈は、執筆当時としては当然ながら、オーソドックスそのものです。
吉良=開明君主あるいは吉良邸討ち入り=当時の幕閣の陰謀・使嗾説、あるいは大石達はとある藩に召抱えられることを期待して討ち入りしたetc...などの「新説」「新解釈」は全くなく、吉良はあくまで小心・強欲の老人であり、大石は苦悩しながらも亡主への想いを胸に抱き戦い続ける旧き時代の「武士」です。
そして、新奇な他の「新説・忠臣蔵」など寄せ付けない圧倒的な迫力と細密な描写で読者をぐいぐい引き込んでいきます。オリジナルの登場人物も無理なく物語りに溶け込み、実在の人物と織りあわされる糸のように「忠臣蔵」世界を彩っていきます。

ひとつ申し上げなければならないのは、オーソドックスな忠臣蔵ではあっても、決して凡庸な忠臣蔵ではない、ということです。大石も含め、浪士たちは多くは迷い、日々の人生に鼻面を引き回され、それでもなお首を昂然と持ち上げて高い視線を保とうとしています。
その生き方は、決して「武士道」とか「誇り」とか「信念」などというキーワードだけで簡単に表現できるものではなく、筆者はあくまで「人間」として登場人物を扱い、繊細かつ深い描写で人々を造形していきます。弱さを含んだ「人間」たちのドラマですから、単純な勧善懲悪では当然ありません。

なお、上巻では架空の登場人物(浪人・堀田隼人や、敵か味方か正体不明の女・お仙など)が躍動していて、楽しく読めます。


前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ