和書 503566 (383)
アンブラと4人の王子
販売元: 偕成社
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アン・ローレンスの前に読んだ作品は「幽霊の恋人たち」だったんですけれど、それが面白かったんで、同じ作者の本を読みたいと思って読んでみました。「幽霊~」は少し薄気味悪さがあったんですけれど、この作品は全く違って、心底明るい感じでした。登場する人物達は個性豊かでも、悪人はいなくて、きれいな世界だなって思いました。子ども向けなのでしょうけれど、大人でも面白いと思います。
アンブラは素直なかわいいお姫様で微笑ましく思いましたが、若さゆえの軽はずみな行動にはちょっとイライラしてしまいました。流されるだけのお嬢さんかと思っていたら、最後はしっかりした女性になっており、立派な統治者になっていたのかも。誠実で真面目な男性と結ばれて本当に良かったです。(予想通りでしたが。)
安楽椅子の探偵たち (Little Selectionsあなたのための小さな物語)
販売元: ポプラ社
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◆「多すぎる証人」
▼あらすじ
とある団地で殺人事件が起きた。
たまたま、ママさんバレーのメンバーが犯人らしき人物を目撃したのだが、
全員の証言がそれぞれ微妙に食い違っていて……。
▼感想
探偵役は脳性マヒの十四歳くらいの少年・岩井信一。
知り合いの刑事から事件の話を聞いた彼が、カナタイプで
答えを書くという〈安楽椅子探偵もの〉です。
証言が食い違ったのはなぜなのか?
そして、被害者の男が死の直前、ママさんバレーに参加していた
妻に子どもを頼むといった意味の言葉を遺したのはなぜなのか?
信一は、食い違う発言を照らし合わせ、そこに法則性が
あることを見抜き、犯人特定の論理を導き出します。
物語の結末は、時代劇の人情裁きを彷彿させ、普通なら陳腐に感じる
ところですが、障害を持つ信一が探偵役を務めていることで重みと
説得力を与えています。
良識ある大人が子どもに向ける温かな眼差し。
そして、上質なユーモアに包んで提示される社会的な問題意識。
ニヒリズムやシニシズムに淫しがちな日本人には珍しい、成熟した作風です。
アーサー王物語 (偕成社文庫)
販売元: 偕成社
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金原瑞人氏の翻訳本ということで手に取りました。
氏の翻訳本ではアレックス・シアラーものが有名ではありますが、さすがに氏の鑑識は見事と言うか、何と言うか。
非常に面白かったですが、トリスタンとイゾルデの話(本書ではカットしたとのこと)も読んで見たかったものです。。
アーサー王物語〈4〉
販売元: 筑摩書房
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アーサーと禁じられた王国
販売元: 角川書店
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大人が読んでも楽しめる童話。一言で言うとそんな感じでした。
ハリーポッターやネバーエンディングストーリーが好きな方には面白いと思います。
アーサーとミニモイたち
販売元: 角川書店
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本書はアーサーと禁じられた王国との二冊のうちの一冊であり両方を通したコメントをしたい。
かわいい絵に騙されて、お金を出して買ったことを後悔した。ファンタジー流行りで、書店で並べられるものの中にも玉石混淆の中、がっかりさせられるものが非常に多い。この作品がある程度の優しさに溢れる中、日本語版は1つの夢物語を伝え損なってしまった。
この本は、2冊目を買えばはっきりするのであるが、女の子にとってファンタジーとなり得ない。この「翻訳」によれば、第一王位継承者である王女は、継承後「王妃」となるのであって、「女王」となるのではない。そういう承継の設定が著者の意図するところであるとしても、今時こんな設定はないと思う。立身出世側に配慮するとしても、即位後の国王夫妻は「王と女王」にしてほしかったところだ。この翻訳者は女性風の名前だが、何も感じなかったのであろうか?
他にも、帝国皇帝を認めていない国王が、自国で臣下に自分を「殿下」と呼ばせるわ、未婚の王女が自分を皇太子妃と呼ばせるわ、辞書的に説明は付いても違和感のある和訳の表記が妙に気になった。
原書は目を通していないが、少なくともこの翻訳本はなにかが変だ。愛すべき生き物や食べ物について等楽しい設定も多い中、違和感と不愉快な読後感だけが残った。
著者の意図ではないと信じたい。
※作品を楽しみたい方は、上記の部分についての墨塗りと言葉の変換を心の中で行うことをおすすめする。特に、小さな家族に対しては、問題箇所についての指摘と話し合いの機会を持ってみて欲しい。
アーサーとマルタザールの逆襲
販売元: 角川書店
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アーサー・ランサム全集 全12巻
販売元: 岩波書店
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わたしの実家には、初版がすべて揃っていました。ちょうど私が生まれた頃、前評判を目にして心待ちにしていた父が発売と同時に1冊ずつ揃えていったようです。当時は1冊700円、それでも高かったろうと思います。わたしも父に勧められて中学生の時に読み始め、ほんとに一気に12冊読んでしまいました。それから何度も読み返し、大人になってからは、英語版も2冊くらい自分で買ってよみました。シンプルな英語だし、内容がわかっているので読みやすかったです。それくらいハマった本です。イギリスに行った際は、湖水地方のポッターの家と、日本人はほとんど行かない(このシリーズの舞台と言われる)コニストン湖に行って、(何もないのですが)あれが「カンチェンジュンガ」だろうか、この辺が「リオ」だろうかと思いをはせたものです。この本を読むと、子供が、大人がいないところで冒険して、いろいろ経験して、だんだん成長してゆく、という道徳的な部分よりもまず、ごっこ遊び(それもかなり本格的な)にわくわくするのです。そして形は違えど自分の経験した遊び、あの時のわくわくした気持ちが甦ります。自分の子供にもそういうわくわくする遊びをどんどん経験してほしいです。わたしの夢はイギリスの川で屋形船を借りて休日を過ごすこと(「6人の探偵」の舞台で)。大人にも是非読んでほしいシリーズです。
アーサー王物語 痛快世界の冒険文学 (12)
販売元: 講談社
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私は全然この手の物語に関心がありませんでした。しかし、最近「ロード・オブ・ザ・リング」や「スターウォーズ」などの映画を見る機会が多かったため、読んでみました。
エクスカリバーもマーリンも知らなかった超初心者でも、充分に楽しめました。剣を振りかざし竜と戦う姿や、禁じられた愛を貫く騎士の姿が目に浮かんできて、物語にぐいぐい引き込まれてしまいました。それもこれも阿刀田高の文章だからでしょうか。
アースシーの風 ― ゲド戦記V
販売元: 岩波書店
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27年にわたって書かれた「ゲド戦記」の完結編。個人的にはテルーが登場した前作が一番だと思っていたが、本作ではそのテルーがテハヌーとして更なる活躍をし、新たな重要人物ハンノキがもたらすクライマックスは感動モノ。元々一つだった竜と人間が分かれ、さらにその人間が分かれていく。物欲、所有欲は膨らみ自由(=不死)までも手に入れようとするとき均衡は崩れる。これはそのまま現代社会への警鐘ともとれる。死を越える愛と友情の物語もある。
私はこの奇想天外な話に引き込む一つの秘密は、人物描写と詳細な感情表現だと思う。それが何気ない動きのないシーンにも深みを与えている。
外伝がまだあるが、長い話が終わってしまった寂しさは大きい。