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和書 507156 (64)



鳴呼お館さま―楠木正成 花の生涯
販売元: 大陽鋼業

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父娘(あい)
販売元: 新風舎

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愛と幻想のファシズム〈上〉
販売元: 講談社

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ハードカバーが1987年に刊行されていて、何かの雑誌の連載小説だったらしいので、書き始めたのは1985年、プラザ合意の頃であろうか?1990年代を舞台とした近未来小説として書かれているが、時間軸で言うとその先に来てしまった現在にいる今読んでもなんら色あせておらず、それどころかある種の預言書なのではないかと思われるほどのリアリティを持つ。

この小説には現在起こっていること、起こりつつあること、起こるはずも無いけど起こってほしいことなど、さまざまなことが書かれている。実世界と比較するとインターネットや携帯電話などの社会インフラの発展により加速した部分や割愛された部分が多々あるのだが、米国によるグローバルスタンダードなど本質的な部分が言い当てられていることを考えると、バブル崩壊以前にこの小説が書かれていたというのはすごいことだ。

僕が小学生だった1985年と35歳になった2008年で比べると世の中はえらく殺伐として無機質なものになっているように感じている。1985 年当時、うちの両親の世代も、彼らの幼少期と1985年を比べて同じようなことを言っていた記憶がある。経済発展、技術発展の先にあるもの、それらが必要とする合理化の先にあるものは、圧倒的に無機質でつるんとしたものなのではないだろうか。人間が地球の表面にこびりついたつぶつぶのようなものだとすれば、無機質でつるんとした地球には人の存在する余地は無い。つるつるにしていく行為は自分たちに対する排斥行為に当たることになる。深読みすればこの小説は、そんな人の世の向かう先すら示唆してしまっているのではないかと感じられる。

長いですがお時間があればぜひ読んでみて頂きたい。




愛と幻想のファシズム〈下〉
販売元: 講談社

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ハンターであるトウジが、カナダのストリップバーでゼロと出会い、政治権力を握っていく話。弱い日本に嫌悪感を持つ様々な分野のエキスパートを仲間にし、大衆の心を掌握、度重なる秘密工作によって米ソの懐まで入り込み、世界経済のスケープゴート寸前にまでさせられかかった日本を救い、ゼロの死までで話は終わる。トウジ、ゼロ、フルーツなど魅力的なキャラクターが登場するが、その中に万田という人物がでてくる。社会党が政権を獲得した際の首相として登場する彼は、ゼロ以外に唯一トウジを「動揺」させた人物である。殺したいと思うと同時に抱きしめたくなったとか、「君の周りにいるやつはみんなクズだ」といわれても全く腹を立てなかったり、父親のようにかんじたりとか。
私は、この男こそ、この物語の重要人物ではないかと思う。トウジはこの男の中に、日本というものの本質、日本人の本質をみたのではないかと思う。それは、「アメリカにとらわれ続ける弱者」としての日本。そしてそこから恐らくどう足掻いても逃れられない日本。万田はその体現者、父として現れたのではないか?それを息子としての視線で、同じ弱者の血脈として、絶望と愛情の入り混じった感情をもって悟ったのではないか?そしてトウジは「黄金のエルク」を見失う…自分はハンターなんかではなく、弱者の農耕民族の日本人の息子なのだと悟ったから。彼は万田から自分の存在、ルーツを知ったのではないか?
余談だが、この万田という男、実在のモデルがいると私は思っている。それは、「アメリカと私」の著者、江藤淳である。万田も江藤も、日本人として「アメリカ」から逃れられず、またそれに無自覚な自分の子供達(著者を含めた若い世代)を絶対に認めなかった。




愛と残酷のギリシア神話
販売元: 大和書房

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ギリシア神話に少し興味があったのと、この素敵な表紙に惹かれました。
挿絵も雰囲気にあっていて、すごく良かったです。

もっと難しくて読むのに苦労するかと思いきや、
さらっと読めてしまいました。
「本当は恐ろしい〜」くらい読みやすいと思います。
すごくよく知られているグリム童話から、
難しいと思われがちなギリシア神話まで、桐生色に染めてしまうのはさすが。

ですが、あくまでも「番外編」の域を超えず、
結局ギリシア神話についてはよくわからないままでした。

もっと書き込んであるものを期待していただけに、それだけが残念でした。





愛の年代記
販売元: 新潮社

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小学生の時に古本屋でこの本を見つけてから四半世紀。未だに繰り返し読んでいる本です。
トルコの海賊と貴婦人の秘められた恋の「エメラルド色の海」、
これは今まで読んだ小説の中でも一番美しいロマンスです。
本来出会うはずのない海賊と貴婦人がほんの偶然のような出来事でめぐり合い
一瞬のような出合いの相手をお互いに想い合う・・・たった一度の出合いだけで
二度と会えないことがわかっているのに思い続ける恋。
こんなに切なくとも静かで燃える恋はあるでしょうか・・・。

もう読んでいるだけでその場の情景がまざまざと目に浮ぶ本です。
中世からルネサンス時代のイタリア。
宝石箱のようなヴェネティア、ジュリオが踊りまわった舞踏会の夜、
ジュリアが覗いた窓の外、ジョヴァンナが読書した木陰、
政治的背景や社会も絡めて絡み合う男女の恋。
男の歴史と社会の中で精一杯恋に生きた女の物語です。




愛は生きてるうちに (光文社文庫)
販売元: 光文社

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「へもへも」さんの意見に大賛成。最近の喜多嶋作品ははっきり言って安直な感が否めません。CFギャングシリーズが復活したというので、期待して久しぶりに買って読んでみたのですが・・・。

「パイナップル巨人軍」や初期の頃の「CFギャングシリーズ」は良かったんだけどなあ。




藍色の海
販売元: PHP研究所

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長崎・平戸の松浦藩は、国内はもとより中国、朝鮮、蒙古、天竺、南蛮の情報まで集め、常に情勢判断とバランス感覚を生かして、1000年もの間、戦乱の世を生き抜いた。時には、親子で戦の双方に荷担し、どちらが負けても松浦が取り潰しになることがないように、策を講じた。源平合戦の際、勝利の褒章としての昇進話にのって、十代藩主が平家に味方し、源氏に敗退した「判断ミス」を忘れず、若干6万石の小藩を生き抜かせることに最大の努力を注いだのである。そんな歴史書から、現代日本の中小企業や、子会社、孫会社の生き抜き方に照らし合わせて見れば、何か真実がわかるか、と思ったが、そのように短絡的に単純化して歴史から学ぼうという気持ちを持つには、話のスケールが違いすぎる。

企業の寿命が30年といわれる現代、1000年続いた組織から学ぼうとするのは、小学生がノーベル賞学者に追いつこうと背伸びをするようなものだ。当時の時間の流れは、変化の激しい現代とは比較にならないとはいえ、10世紀の間、41代のトップが家と名、領地、領民を受け継ぎ、守り続けたことは、並大抵なことではなかったはずである。したがって、現代の企業の5年や10年の戦略策定には参考にならないであろうが、100年先に生き残るためのビジョンでも持つならば、大いに研究に値するであろう。源平合戦、元寇、キリシタン弾圧、明治維新という4つの大波に耐え、時々の中央政権に潰されかけ、諸外国との紛争に巻き込まれながらも、耐え抜いた組織維持力は、歴史小説としての描写はあるとはいえ、組織論の稀有なケーススタディとして、捉えてよいのではないか、と思った。




藍色のベンチャー(上)
販売元: 新潮社

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安政の大獄についての記載に踏み込みが足りない。そのため、井伊直弼の像が、若き時代の鉄三郎がとてもうまく書けていただけに、少し物足りなかった。とはいえ、主人公の商人夫婦がうまく書かれている。しかも、歴史考証も完璧だと思え、自分=読者がその時代に生きているように感じさせてくれる。彦根には何度も行ったことがあるが、湖東焼きはみたことがない。かならずみてみないといけないと思った。ひとりの人間の執念、窯にかける主人公の執念は、読み応えがあるばかりではなく、人生の意味についても、考えるヒントを与えてくれた。




藍色のベンチャー(下)
販売元: 新潮社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

幸田さんの小説は、いつも私を元気付づけてくれる。
時代小説で、女の人が生き生きと描かれているのは少ないが、これは江戸の末期に、精一杯生きた一人の女の物語りでもある。

「湖東焼」なんと優雅な名前であろうか。
ひとつの夢に向かって、つきすすんでゆく人たちと、時代に翻弄されながらも自分の意志を貫いていく人。

また、史実を丁寧に調べ上げた作者にも感動しました。

最後のシーンでは、ハラハラと静かな涙がとまりませんでした。


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