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和書 507300 (224)



混沌(カオス)の城〈下〉 (カッパ・ノベルス)
販売元: 光文社

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混沌(カオス)の城〈上〉 (光文社文庫)
販売元: 光文社

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 これは小説じゃないとできないだろうなぁというような夢枕獏の面白エッセンスを
これでもかと詰め込んだ作品。この作品が映像化されたら、目も眩むような作品に
なることでしょう。ジェットコースター小説です。次々と現れる個性的なキャラクター。
美男子、美女、剣豪、科学者、蟲、息づまる展開に手に汗握って、読め!




混沌(カオス)の城〈下〉 (光文社文庫)
販売元: 光文社

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薫(KAORU)―鬼の風水〈1〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)
販売元: 講談社

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最初のうちは「そんな」気配は薄く、慣れた人はちょっとやきもきするかも知れません。

まったくノンケだった卓也がだんだんと薫に心を許し、そして魅かれていくようすがとても自然でイイ。
BL係にはあんまり興味がないぞ、という人でも、すんなりと受け入れられると思います。(体験者)
最後まで読み終わったらもう完全にこの世界にはまってること間違いなし。

キレイでやさしくてせつないお話。




顔を持つまで 王女プシケーと姉オリュアルの愛の神話 (平凡社ライブラリー)
販売元: 平凡社

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販売元: 文芸社

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鏡をのぞく女 (講談社文庫)
販売元: 講談社

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鏡の国の孫悟空―西遊補 (東洋文庫)
販売元: 平凡社

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 あの「西遊記」の続編という設定で描かれた何とも不可思議な幻想の書。
比較的ページ数は少ないのですが、その内容の豊富さ・奇想天外さに驚かされます。
目眩く幻想の渦に巻き込まれる、その秀逸なストーリー展開、
そして何といっても、その物語の完成度たるや舌を巻く程の出来映え!
読んで損は無い・どころか絶対お薦めの一冊☆です。




鏡の中の言葉
販売元: 河出書房新社

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鏡の中の少女
販売元: 集英社

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バレエに打ち込むひとりの少女、フランチェスカ。
鏡に映る自分の姿を見つめる。


もっと痩せなくては。

痩せれば、勝てる。


そして新しく誕生したのは、ケサ。

ケサとは、食べモノの誘惑に負けない確固たる信念を持ち、
無駄のない完璧な身体を持つ、
フランチェスカが創り出したもうひとりの人格。

物語が進むにつれ、
ケサはフランチェスカを呑み込み
ココロを蝕んでいくのです。


この小説は、拒食症に陥った少女と
その家族、さらに医師や入院患者たちとの
人間模様を描いた壮絶なストーリー。

拒食症を経験したヒトならば誰しも
食に囚われ、自分を追い込んでいくその過程に

共感と、焦りと、悲しみを覚えながら
読むことができるでしょう。


さるきちあまりに衝撃が大きかったのか、
一晩眠ることができませんでした。

摂食障害のムツカシイ専門書と違い、物語だからこそ、
この病気が持つ特有の世界に引き込まれちゃったのね。


仕事人間の父は厳格で癇癪持ち。
食事の作法にもうるさく、
フランチェスカは食卓ではいつもびくびくしています。

彼は絶対的権限を持ち、
自身の偏屈な信念に固持し、
さらにそれを他人にまで押しつける傲慢さも
兼ね備えています。

そしてそんな父に従順な母グレース。

フランチェスカには姉と兄がいますが、
二人はすでに家を出ています。

姉は問題児で両親は振り回されてばかりでした。
一方兄は成績優秀で自慢の息子。


ねぇ、

じゃあ、フランチェスカは?


両親にとって彼女は

「手のかからない良い子」

そして、


「うっかりすると、いることさえ気づかない…」


両親がフランチェスカの異変に気づいたのは食事時。

お皿の上で料理を細かく刻み、
ほんのひとかけらを口に運ぶケサ。

体重は目に見えて減少していきます。

ベッドに横たわり、浮き出たあばら骨を数えるケサ。

「骨って好き。」

美味しそうな匂いのする露店前を通るときは
頭の中で呪文を唱えます。

ケサ・ケサ…

父親に無理矢理食べさせられると
洗面所にこもり吐き出します。

怒鳴られても聞こえない。

ケサ・ケサ…

トイレの便座にはお尻をつけられない。
歯を汚す食べモノなんて食べれない。
部屋では狂ったように踊ります。

もっと痩せなければ。

ケサ・ケサ・ケサ…


オーディションに合格すれば
憧れのマダムにも認めてもらえる。

でもね、

やせ細った長身の身体に踊る力はありません。

それどころか、
バレエに対する興味すら失ってしまうのです。


もはやフランチェスカの念頭には痩せるコトだけ。


その後フランチェスカは強制入院、
胸にカテーテルを埋め込まれ
胃に直に栄養を送らねば死んでしまう、
そんな状況にまで追い込まれていきます。


どうして?何がいけなかったのでしょう?


理解ある医師の登場で
フランチェスカはココロを開いていき、
根本の問題が明らかにされていくんですけどね、

医師に促され、
フランチェスカは初めて本音を吐き出します。


私には居場所がないの。


両親に対して明かした彼女の胸の内。
その悲痛な叫びは両親には衝撃でした。



医師:「どう、ケサ?家族になにを望む?」

フランチェスカ:「わからない」

止まっていた涙がまた溢れ出した。

医師:「考えてみるんだ、ケサ」

フランチェスカ「わからないって言ったでしょ。
         わたし、わかりたくない。わかりたくないのよ」

涙が溢れ、そして言葉も溢れてきた。

フランチェスカ:「そんなものはほしくない。憎んでいるわ。でも必要なの」

医師:「どういうこと?何を憎んでいるの?」

フランチェスカ「家族よ。憎いわ。でも、ほしい。
        あの人たちをほしがる気持ちが憎い。
       憎んでいるの。憎んでいるのよ」

医師:「どうして憎んでいるの?」

フランチェスカ「ほしがる気持ちを憎んでる。
       だって、絶対手に入らないものがほしいなんて」

父:「いつだって、おまえが望んだものはなんでもやってきたじゃないか」

フランチェスカ:「わたし今までに何か望んだ?
         わたしが望んだことってなに?」

驚きはショックに変わった。

父:「そんなになかったと思うが」

フランチェスカ:「そんなになかった?
         なにもなかったって言った方がまだましよ。 

         わたしはなんにももらってない。
         グレッグ(兄)は褒められた、スザンナ(姉)は
         関心を持たれた。で、わたしは何にも。

         パパから何にも、ママからは何にもよ。
         ママはわたしのこと、好きでさえない」

フランチェスカ:「ママはわたしのことなんて、
         全然愛してくれなかったし、これからもそうよ。
         ママはスザンナを愛してて、わたしにはそうじゃない」

最後の感情のほどばしりに、みんな、ケサ自身も驚いた。

医師:「ケサ。僕はきみを誇りに思うよ」


注)一部抜粋です



愛の反対は憎しみではなく無関心である

とは、マザーテレサの言葉ですが、
フランチェスカが身を滅ぼしてまで欲しかったのは、
両親の関心、愛情だったのです。

拒食症は、フランチェスカの
最後のカードだったのです。


この小説には
家族間の問題が色濃く描かれています。


でもね、

その問題とは決して
単なる悪質なモノとは違うのです。

両親だってフランチェスカを愛しているのです。
思いやるココロは持ち合わせているのです。

ただ、それは
フランチェスカには届いていなかった。

彼らの思いはまるで決して交わることのない
3次元のベクトルのよう。

その様子を俯瞰しているのは、
なんとももどかしく、せつない。



そして、摂食障害は患者本人だけの問題でないことも
顕著に表れています。


注目したいのは母親のココロに宿る影です。
文中こんな件があります。

フランチェスカが拒食症と診断された直後です。


「グレースは怒りと涙で目がくらんだ。
20年間ためてきたなみだが堰を切り、
グレースは自分の部屋に駆け込んだ」


さるきち、あれ、と思ったのよね。

フランチェスカは16歳なのです。

20年間??


また、娘の病状が悪化し
呆然とする父親の姿を見て
どこかうれしい気もした、という母グレース。

さらに、

母親としても失格、娘としても失格

と自分を非難する場面もあります。
母親に対するコンプレックスもあるみたいなのね。


このように、
摂食障害という病気の形をとって
ココロの闇が具現化したのは、

たまたま

フランチェスカだったのですが

少なからず、母親もココロの問題を抱えているのよね。

そしてそれは、父親だって、姉だって…

ううん、

ヒトは誰しも程度の差こそあれ、
ココロに闇を抱えているのよね、きっと。


ココロの病気は、
患者も周りのヒトたちもツラく、苦しいものですが、

自分と家族の関係修復には必要なモノ、と
いえるのかもしれません。

自分をより幸せに導くために、
必然的に生じるモノなのかもしれません。


病気を乗り越えた時、
きっともっとココロ豊かな人生が
待っているはず。。

さるきちも、もっと幸せになれるのかもしれない。。



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