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和書 508066 (66)



中国人強制連行 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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アジア太平洋戦争は多くの人々の日常生活を引き裂いた。岩波新書の二冊、井出孫六『中国残留邦人―置き去られた六十余年』と杉原達『中国人強制連行』はそのような引き裂かれた民衆の姿を描写しつつ、あの戦争は何だったのか?そして東アジアにおける日本の「戦後」とは何だったのか?について再検討する素材を与えてくれる好著である。

井出の『中国残留邦人』は大日本帝国の拡張主義と犠牲となった日本の人々の悲劇と戦後日本の冷酷な仕打ちに対する彼らの国家賠償請求という闘いを描きだす。経済恐慌による困窮は日本各地の農民たちをして満蒙開拓団への参加へと駆り立てた。彼らは村や郷単位で分村・分郷し、満州各地に展開していく。そんな彼らには、満州事変後の満州国の治安と満ソ国境の防備という関東軍の軍事戦略上の役割を担わされているとは知る由もなかった。ソ連の侵攻とともに開拓団の人々は見捨てられることになった。遅々として進まぬ引き揚げ、満州現地農民からの怨嗟。戦後の東アジアにおける冷戦は人々を引き裂いた分断線を構造化した。引揚者の援護には厚生省・文部省・文化庁・労働省と縦割り行政の弊害が付きまとい、残留婦人には「国際結婚」という自己責任のレッテルが付与され、満州で起こった歴史が顧みられることはなかった。

一方の杉原『中国人強制連行』は、大日本帝国を中核とする大東亜共栄圏において日本―植民地―占領地を横断して資本の論理と国家の論理の結託のもとに労働力の強制的な再編成・再配置が行われていくプロセスを描き出す。見えてくるものは、拉致という行為によって日常の暮らしの中から連行され、過酷な強制労働の犠牲となっていった中国人たちの悲劇である。

二つの著作が描き出す当事者たちの抗議の声は、これらの問題が決して過去のものではないということを教えてくれる。戦後史を政治外交史的に捉えていたのでは絶対に掬い取れない問題がここに浮かび上がってくる。





聖フランシスコ・デ・ザビエル書翰抄 上巻 (1) (岩波文庫 青 818-1)
販売元: 岩波書店

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嬉遊笑覧〈1〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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哲学者と法学徒との対話―イングランドのコモン・ローをめぐる (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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ホッブズといえば近年再評価が著しい政治思想家であるのに、翻訳は本書以外には『リヴァイアサン』しか存在しなかった。
その上『リヴァイアサン』大著であり、政治的、法的記述以外の記述(主に宗教的なこと)も沢山書かれているので、日本人にはなかなか近寄りがたい。

その点本書は、問答形式になっているので、読みやすく、キリスト教思想も全面に押し出されていないので、読みやすい。
色々、当時の法学者や法律についての言葉が出てくるが、気になる部分には注がついているので、そこを読めば問題なく読み進んでいける。
非常にすぐれたホッブズの政治=国家思想の入門書に仕上がっている。

さいごにひとこと

いま読んでも私たちが普通に納得してしまうようなことが書かれていて、驚いた。(古典といわれているものは常にそういうものであるけれども)




新訂 海舟座談 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 おじいさんに語ってもらった昔話のような。勝海舟は話が上手いし口調も庶民的だしで実に面白い。明治維新の偉人も勝海舟にかかれば形無しですな。
 新訂版だそうで、活字も読みやすいですよ。




西郷南洲遺訓―附・手抄言志録及遺文 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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思索が自身の血肉と化した思想は純一である。簡潔な言葉の中に、人生で大切にすべきことが凝集されている。

西郷隆盛という人間が、いかに偉大で人格者であったかがこの遺訓によって偲ばれる。

また教訓や格言としての価値だけではなく、政治を執行する者にとっての指南書となるものである。遺訓の一々は至極もっともなことを述べていると、読者をして頷かせると同時に、この当然至極なことが現行の日本政府においては全くなされていないことを実感させられて、背筋の寒くなる思いである。

是非とも教科書で子供たちに教えてやりたいと思った。




東邦の理想 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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 『茶の本』、『日本美術史』とならぶ岡倉天心(覚三)の代表作。タイトルは『東洋の理想』とも訳される。
 本作は日本美術の源流を探る美術思想史であり、所々で披露される天心の見識の深さ・広さには脱帽される。ただ専門用語が頻繁に登場しかつ旧漢字・旧仮名で訳されているため、かなり読みづらい。
 講談社学術文庫『東洋の理想』や中央公論新社『日本の名著 岡倉天心』では常用漢字で訳されているので、旧漢字・旧仮名に抵抗のある方はそちらを参考にするといいでしょう。




塵劫記 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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日本的霊性 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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本書の存在は前から知っていたが、「霊性」という言葉になぜか拒否感があり、敬遠していた。図書館で手に取り、大地性という概念が重要な意味をなしているようなので借りて読みだした。読みだしてすぐ、これは手元に持っているべき本と気づいた。
今はやりのスピリチュアルとは全く関係ありません。宗教、宗派を超えて訴えてくる、共感できる何かがある。日本文化、日本人、日本を語る上でも必読の書と言えるだろう。
かつての私のように、「霊性」という言葉で本書を敬遠しているひとは是非読んでみてください。




新訂 魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝―中国正史日本伝〈1〉 (岩波文庫)
販売元: 岩波書店

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誰もが知っている邪馬台国の話や、謎の倭の五王、聖徳太子の国書など、日本史の有名事項の根本資料。旧版に比べて注釈が増えたり、現代語訳が付されているなど初心者にも読みやすい配慮がされている。中級者には巻末の参考文献が役に立つのでは。上級者にはそれぞれの原文が印影で載っているので本格的に研究する人にも役に立つのでは。


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