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和書 508066 (78)



象徴天皇制への道―米国大使グルーとその周辺 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本書は大戦の最中から大日本帝国崩壊後の新たな日本の統治体制について米国側で周到に準備されていたことが史実に即して説明されている。

当然のことだが、勝利した側はその後の自分たちの利益にもっとも合致するような選択を敗者に強制するであろう。象徴天皇を利用しての日本統治がどのように米国の短期的・長期的利益に合致するのか。

短期的には玉音放送を利用した皇軍(天皇の軍隊)の武装解除に始まる占領行政の円滑な推進にあったことは言うまでもない。

こうした政策決定は開戦直前まで駐日大使をつとめていたグルーの十年にもわたる緻密な調査活動、さらには文化人類学者をはじめとする研究者たちを動員した日本の社会文化の徹底的分析に基づいて行われていた。

肝心なことは1945年の大日本帝国の崩壊によって薩長主導の王政復古体制は完全な失敗に終わったことだ。近代天皇制は終焉したのである。傲然と腰に手をあてがっているマッカーサー連合軍最高司令官とその隣に直立不動で立つ昭和天皇との有名なツーショットがすべてを語る。

象徴天皇制は右と左を欺くとんでもない詐術なのではないか。無いものをあるといいくるめるトリックというわけだ。近代天皇制は終焉し存在しないのに、あたかもなにがしかの実体があるように見せかける。それはもっぱら占領軍=アメリカがこれを利用するためにのみ存在するのだ。

大東亜戦争はまさしく皇国(天皇の統治する国)の皇軍(天皇の軍隊)が主導した戦争だった。現人神(あらひとがみ)を最高指導者に仰ぐ戦争だったのだ。だが、昭和天皇は占領軍=米国によって免責された。天皇の戦争責任を不問に付したのである。天皇をもっぱら政治的に利用するために(のみ)。

勝者が最もおそれることは何か。それは敗者の精神的自立であろう。悲しいことに戦争の最高指導者が免責されることによって敗者の精神的自立の契機が失われた。

以上は本書が集めたデータに基づいた評者の読後感想である。




聖徳太子 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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聖徳太子、飛鳥時代を学ぶのに(特に初心者に)お勧めできる本です。
ふりがながふってあり非常に読みやすいです。
古文が文中にあるのも読みやすい理由です。




昭和天皇の終戦史 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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昭和天皇独白録に対するものかきとしての「違和感」からこの本は書き出される。
実際ワシントンの国立文書館での研究がその違和感のきっかけということだは
その資料は本書にはない。
その後も宮中関係者の「独白」をもとに考察をすすめることから今日本で流行(?)の
オーラルヒストリー(聞き書き)に近いアプローチともいえる。
そして主に軍部の主張を信用し、天皇の独白よりも軍人の意見を重視して書き進められる。
後は15年間戦争が絶え間なく続いたという視点もとりいられらている。
後半、天皇の海軍に対する評価=宮中人であるという信念をもとに、天皇は海軍に対する評価が高かったとする。
その点からいって92年に出版された本書はソ連崩壊後、新しいマルクス主義歴史学の端緒となったといえよう。




昭和の終焉 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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諸葛孔明―三国志の英雄たち (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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諸葛孔明を中心に、代表的な出来事をまとめている感じ。




新選組 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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この本は面白いです。他にない切り口でしかも「まとも」です。こう考えたら他の本は「贔屓の引き倒し路線」が多いですからね。特に近藤が「幕府が攘夷を決行する」ことを最上級の命題と考えていて、そこから時代の変遷と共に自分の視野が広がり、自分の考えに変化が生じることとその命題との「調和」に様々な葛藤が見られるのが非常に興味深い。初めから「何が何でも徳川幕府側だ、難しいことは俺にはわからん」という路線でないところが他の書物では切り捨てられている視点で実に新鮮です。まあこの作者くらいの知識と頭脳がないと無理な切り口であるような気がします。この作者の他の作品も読んでみたいと思います。




ジャンヌ・ダルク―歴史を生き続ける「聖女」 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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本書は、ジャンヌ・ダルクの裁判記録を元に彼女の真実の姿を探って行く前半と、彼女の名声が一人歩きしていく様を描く二部構成となっているが、圧倒的に力があるのは前半だ。

そもそも、あのジャンヌや同時代人の「肉声」(=裁判記録)がこんなに生々しく残っているものだとは知らなかった。
フランス人の物持ちのよさに感心してしまうが、ともあれそのおかげで、ジャンヌが自分自身の心情をどんな言葉で語ったかが、500年以上経った時代の我々にもわかるわけだ。
恣意的に改変されている箇所もあるとのことだが、それでもジャンヌの一言一言に、少女の姿を間近に見る思いがする。

さらに興味深いのが、彼女の「名誉回復裁判」における、彼女の幼馴染などが語るジャンヌ像だ。

「普通の少女だった」
「あんなことがあった、こんなこともあった」

などという言葉は、あるいは彼女自身の言葉よりも、雄弁に彼女のことを物語っている気がする。
何より彼女がどれだけ愛されていたか、そしてごく「普通の少女」だったかが伝わってくる。

歴史ファンなら絶対に読むべき一冊です。




ジャンヌ・ダルクと蓮如 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 高校レベルの日本史、世界史のいい復習になったような感じがする。宗教の社会的意義、みたいなものを大して深いところまで考えた経験のない私にとっては、それなりにわかりやすく、面白い内容でした。

 もちろん筆者は本願寺のお坊さんでありますので、その辺はさっ引いて読む必要があるでしょう。随所にあふれる蓮如上人へのあふれる思いは半額くらいで。とりあえず近いうちに五木寛之の方もよんで、バランスをとりたいところです。バランスがとれるのか分かりませんが。

 致命傷は、特に二人を並べて記述していく必然性が最後までそれほど見あたらないというところでしょうか。餃子もお好み焼きも上手に作れる人が、思いあまってお好み焼きに餃子乗せて出してしまった感じです。別々に食べるのにー。




従軍慰安婦 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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この種の本のレビューには、ネットウヨク系の人間が群がるというのが、美しいニッポンの実態である。従って、たまにはレビューのレビューを書いてみるのも、明るいニッポンを夢見る人には、何かの参考になるかもしれない。この本を中傷する人々のレビューの支持率を見ると、平均して50パーセント以下のようだから、まだニッポンにも希望があるのじゃないかな。反右翼の人々はだいたい沈黙しているようだけれど、右翼を支持しない人間のほうが多数派であるのは、とにかく良かった。実際には右翼の暴言に呆れ返っている人間はもっと多いだろう。ネットウヨク系のレビューを支持するネットウヨクが多いだけの話だと思う。




スコットランド 歴史を歩く (岩波新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

仕事でスコットランドを訪れる機会があったたため
Amazonでスコットランド関連の本を探し、
評価の高さと値段の高さで何気に選んだのがこの本。
読んでみたら安易に選んだことが恥ずかしくなるほど
充実した内容に溢れた本だった。

最近の「新書」と言うと、タイトルでの受けだけを狙って
内容は実に薄っぺらなものが多い中、
この本は手ごろな分量(231ページ)で初心者にも優しい一方で、
内容は実に重厚で考えさせるものになっている。

高校程度の世界史では、ほとんど取り上げられないスコットランド。
「国」としては所謂イギリス(United Kingdom)に含まれるのに、
なぜかサッカーではイングランドとは別の「国」スコットランド。
タータン、キルト、バグパイプ、スコッチ、セントアンドリュースetc
日本でも馴染みの深い数々のものを生み出しながら、
真実のスコットランドを知る日本人は少ないのではないか。
私自身もこの本を読んで、自分の無知を痛感した。

例えばサッカーなどをきっかけにスコットランドに興味を持ったら、
真っ先に読む本として、この本は絶対にお勧め。
基本的には歴史の本であるが、
単なる「史実の羅列」にはなっていないので十分に楽しんで読めるし、
深く考えさせられてしまうようなことも多い。

それにしても、キルトの起源が○○だったなんて!!
それが判っただけでもこの本の値段におつりが来る。
答えはもちろん、本を読んでのお楽しみ。


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