戻る

前ページ   次ページ

和書 508066 (207)



ギボン自伝 (ちくま学芸文庫)
販売元: 筑摩書房

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






偽満州国論 (中公文庫)
販売元: 中央公論新社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

タイトルから内容を誤解している人が多いのではないかと思うが、本書で論じられているのは満州国でなく国家そのものである。その概略をとりあえず知るには、254ページからの「あとがきにかえて」を読むといいだろう。そこには国家主義者・甘粕正彦と彼に殺された無政府主義者・大杉栄の架空の対談が書かれているが、これが秀逸で面白い。

ちなみに、本書を読むにあたって必要な予備知識は満州国の歴史や地理でなく、吉本隆明の共同幻想論やH.L.A.ハートの法理論である。




逆説から読みとく古代史―歴史が動いた「あの時」を検証する (ベスト新書)
販売元: ベストセラーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






逆説の日本史 (3) (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)


 毎度毎度、面白い読み物をありがとう、井沢さん!

 相変わらず筆致は読み易さを最優先にした平様簡易なものだ。良い。気取った論文ばかりを読む毎日に飽き飽きしている者にとっては、一服の清涼剤とさえなるであろう。


 さて、内容は本書の目次を参照していただくとして、自分が気になった井沢氏の論説を下記に箇条書きの形で記す。

・称徳天皇陛下と弓削道鏡(そして、恵美押勝)の間に肉体関係は無かった
・称徳天皇陛下の「皇帝への変容(「中華思想」)」への願望と憧れ
・称徳天皇陛下と秦の始皇帝の皇后:呂太后との近似性とそれに伴った「道鏡愛人説」の否定
・新羅の真聖女王が集大成させた「三代目」と、朝鮮半島に於ける男尊女卑
・「荘園」とは「別『荘』の庭『園』」である
・皇室制度は「サナダムシ」の存在を許し、皇帝は許さない
・称徳天皇陛下と弓削道鏡は、京や奈良に蔓延っていた民を苦しめる「私有財産制」に歯止めを掛けようとしていた
・「平安京遷都」は天武朝と天智朝の王朝交代を表している
・イスラエルとパレスチナなど宗教が拘わった紛争に於いては、実利よりもイデオロギーが必ず先行する
・比叡山「延暦」寺と東叡山「寛永」寺の寺号の意味
・黄永融氏の、古代日本の宮都の造りと風水思想に関する論文
・陰陽道には本来、鎮魂の思想は無いこと
・「仏滅」は本来、「物滅」であり、仏教とは関係が無い
・平安期以降、死刑が事実上無くなる
・「軍国主義者=非国民」と云う逆転のレッテル
・諱と字を使い分ける、その行為の隠された意味
・キリスト教国やその他多くの国家に幅広く見られる「ポピュラー・ネーム」が日本では殆ど見られないこと
・キリスト教国では「宗教と科学は反駁しない」関係が成立する


 金銭的余裕が無い学生としては文庫化が待ち遠しいこのシリーズ、自分も続けてレビューを書いていくので、井沢さん、続きの著作をどんどんよろしくお願いします!






逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)


 面白い。ぐいぐい引き込まれて、息吐かせぬ速さで著者の見解を展開し、読者に読ませる。読者は読んでいるのではない。読まされている。この辺りの文章のテンポの良さは、さすが元・記者、さすが現・小説家、と言ったところである。


 さて、内容に言及すると、下記に箇条書きにする点が、自分の興味をそそった。因みに、挙げた事柄の殆どは、著者が「メインの言説としている事柄ではない」。

・「土地の名前を変える」意味と、それを始めたのが織田信長である事
・何故、古代日本人は自らを「ワ(和・倭)」と呼んだか。また、何故それが「ヤマト(大和)」となったか
・外国人の名前に対する、日本人とラテン語起源の言語を操る民族の理解の差
・聖徳太子の説いた「和」の教えの意味
・何故、和気清麻呂は「宇佐八幡宮」に神託を求めるように指示されたのか
・天皇家の陵墓が「学術調査」されたことは殆ど無く、どの陛下の陵墓であるかも宮内庁が何の根拠もなく指定していること
・韓国に於ける「全羅道出身者」の扱われ方
・何故、古代日本の律令体制下で、「科挙」が行われなかったのか
・韓国に於ける「一字姓」と「漢字文化」の意味
・韓国史で「訓民正音(ハングル)」がどう扱われていたか
・「話し合い」と云う概念と「民主主義」と云う概念は反駁しあうこともあること

 詳述は読んでいただけるとわかるので割愛するが、いずれもユニークで面白く、能く纏まっている。


 歴史嫌いの中・高生が増える昨今、この様な良書に出会えることが彼らの歴史観を一転させること間違い無し、であろう。学生から社会人まで、幅広いレンジの人にお薦めできる1冊である。






逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)


 相変わらず面白い。以下、著者に関しては1帖と同じ感想である。


 さて、内容に言及すると、自分の興味をそそった点を下記に箇条書きに纏めてみた。参考ししていただければ幸いである。

・何故、古代朝鮮の国「新羅」を「シンラ」と読まずに「シラギ」と読み、「百済」を「ヒャクサイ・ペクチェ」と読まずに「クダラ」と読むのか
・何故、隋の皇帝「煬帝」は「ヨウテイ」でなく「ヨウダイ」なのか
・聖徳太子の悲惨な青春時代
・長屋王の自死と、藤原四子の死、それに触発された怨霊信仰の変容
・山背大兄王の自殺の意味
・崇徳上皇の呪いの言葉と実現、そしてそれが「太平記」に与えた影響
・皇帝と天皇の違い
・日本の戦前の教科書が行った「白村江の戦い」に関する改竄
・「私度僧」と云う言葉が持つ深い意味
・天照大神と東大寺大仏の霊威の敗北と、怨霊信仰
・長屋王を自死に追いやった最終責任者は聖武天皇陛下

 詳述は読んでいただけるとわかるので割愛するが、いずれもユニークで面白く、能く纏まっている。


 歴史嫌いの中・高生が増える昨今、この様な良書に出会えることが彼らの歴史観を一転させること間違い無し、であろう。学生から社会人まで、幅広いレンジの人にお薦めできる1冊である。






逆説の日本史〈4〉中世鳴動編―ケガレ思想と差別の謎 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

「和」、「怨霊」、「言霊」に続きキイワードが本書で明らかになります。それが、「ケガレ」と言う概念です。著者はこの思想こそが、武士による社会を作るきっかけとなり、さらには非武装中立という意味不明な政治思想を作った原因にもなっていると喝破しています。

歴史は連綿と続いていると言われますが、1000年以上前の考え方が、現代に於いてもほとんどコンセプトを変えずに生き残っている事に驚きますが、この関連性をこのような簡単なキイワードで表現しきった著者の視点の高さに敬服します。

自衛隊、憲法問題、一般の歴史学者への辛辣な批評スタイルは、「耳タコ」状態ですが、それでもその論理的で、一貫した姿勢については共感をします。




逆説の日本史〈5〉中世動乱編 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

シリーズ5冊目の本書では、日本の歴史の転換点とも言える鎌倉幕府について、著者が相変わらず独自の視点で切り込んでいきます。

ここでは前4冊にあった、怨霊信仰のような明確な「テーマ」は明確に語られてないなぁ、と思っていたら、実は最後にとんでもなく重たいテーマが提示されています。それが「自然」と、「納得」です。
これこそが、個人的に日本の歴史に抱いていた疑問をすべて解いてくれました。
ルールとして決まっている事と、大多数の人が納得している事とは全く別物で、究極的には、後者の方が優先されるのが日本の歴史であると言う見方はとても鮮烈で、大いに納得しました。

3、4巻と若干中だるみの感じがしていましたが、この5巻は1巻のインパクトと同レベルです。





逆説の日本史〈6〉中世神風編 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

シリーズ6巻目であるが、ここでの見どころは1-3章の仏教に関する解説だろう。現代に於いてここまで簡潔に、しかも深く仏教を初学者に説明出来る歴史家は日本にいないのではないか。特に、現代仏教に直接影響を及ぼした鎌倉時代の新興仏教の成立と、その背後にある歴史については、知的好奇心を揺さぶられ、大いに納得をした。

これ以外にも元寇の行われた背景と、その当時の鎌倉幕府の対応などは、ほとんど初めて知る内容で、とても興味深い。

本書は文庫本で500ページを超える大作で、しかも内容が、「仏教」、「元寇」、「鎌倉幕府の滅亡」と3つの独立したモノがまとめられているため、一気に読み切るのには骨が折れるが、それでも、これらのテーマはこの巻において説明されなければならなかったのだ、と読み終わると気がつくはずである。




逆説の日本史〈7〉中世王権編―太平記と南北朝の謎 (小学館文庫)
販売元: 小学館

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本書ではまず、「太平記」が、「源氏物語」や、「万葉集」とおなじ目線の上で書かれたものである事を詳細に説明しています。
ここでは、今まで著者がさんざん説明してきた、「怨霊信仰」、「言霊信仰」を再度検証するべく、この二つの考え方を無視して正しい解釈は出来ない事を解説します。

後半は、室町幕府の成立に絡み、後醍醐天皇、足利尊氏、義満、義教のを検証する事で、「ケガレ」と「和の精神」がここでも生きている事を証明しています。

どちらも、6巻までを読んでいる人には、「なるほど、そうつながるのか」と納得する論法で、日本史を読み解くために必要な4つのキイワードの中間決算的内容にも受け取れました。

室町時代は、その後の戦国時代から江戸時代に比べ、なじみが少なかったんですが、このキイワードで読み解くと、戦国時代以降に発生する物語の萌芽がそこら中にあることがわかり、かなりエキサイティングな時代だった事を知る事が出来ました。


前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ