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和書 508066 (265)



フランス絵画史―ルネッサンスから世紀末まで (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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高階秀爾は多くの書を世に出しているが、この本は、氏の最も得意とする分野であるだけでなく、肩肘張らず、リラックスして著した一冊といえると思う。若書きの気負いは無く、それまでに蓄積した膨大な知見を、きわめて楽しげに孫に昔話を聞かせるような口調で語りかけてくれる。ページ数は多いが、その気負いの無いリラックスした語り口からつむぎだされる物語に多くの読者は魅了され、一気に読み終えて心地よい読後感を味わうことになるだろう。
氏は中央公論社から「近代美術史−ゴヤからモンドリアンまで」という上下2巻からなる名著を出しており、私もかつてそれで美術史の手ほどきを受けた。その書には作品と向き合い、その作品を徹底的に解剖する病理学者のような鋭いまなざしを感じたが、本書では、少し作品と距離をおいて、歴史的背景を交えながらフランス絵画の辿った道筋を語る余裕を感じる。本書には知的に対象に迫る美術史家の意気込みよりも、美術史という大海の航海をあまた経験した船長が自分の目で見て自分で感じたことを率直に話す視点が多く残されており、とても読みやすい。普段着の氏を垣間見るようなすがすがしさを感じる一冊であり、氏の著作の中でも、書いている氏と書かれた内容の間に何の介在物も無い名著といえる。もちろん、書かれている内容に不満はない。他書を読むにしても本書は割愛することのできない名著であると断言できる。




武士の家訓 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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武士の家訓集です。北条、武田、豊臣、島津などそれぞれ人柄がでていて率直に面白い、昔の日本人(武士)の考えが身近に感じられます。支那古典をどう取り入れているかなども読み取れて興味深いです。家康が生涯大事にした言葉「足ることを知って足る者はすべて足る(老子)」好きな言葉です。あと特に「孟子」をよく味わうようにと言っていたそうです。大河ドラマ風林火山で話題になった武田信玄、信繁の家訓も。




仏教伝来と古代日本 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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仏教の来た道 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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文化としての近代科学―歴史的・学際的視点から (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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戦後日本の科学史研究を軌道に乗せたともいえる渡辺正雄氏の集大成ともいうべき研究成果をまとめたのが本書。
アメリカはイリノイ大学アーバナ・シャンペインに留学し、大学図書館の真骨頂を体験して、欧米の高等教育体制の豊かさを十二分の体験しながら、日本の高等教育やその背景にある知識観にも配慮しつつ書き上げられている。日本の学問論や科学論を精確に検証するさいに重要な観点が随所に書き込まれていて、大いに共感できる。そのいくつかを紹介しておこう。
「知識というものについての考え方が違うからだ・・・知識が私有財産のようものであるならば、万人がそれに与れるようにするための図書館などつくる必要がないわけである。(改行)図書館だけではない。学校教育も同様である。知識は万人のもの、学問は公共のものということであれば、万人がそれに与れるようにするための学校教育が行なわれなければならない(日本の学校教育は、残念ながらそれとは異質なところから生まれた)。また、そういう公共の財産である知識を増進することができそうな人には、当然、公共のお金が奨学金として支給されなければならない。・・・近代科学が、国籍を異にする人々の協力によって築き上げられていったのも、彼らの根底に、学問は公共的なものという共通の考えが働いていたからに他ならない。このようなことを見るにつけても、結局、知識についての考え方がどうであるかによって、学問が進歩するかしないかが大きく左右される、・・・。」(p.165-166)
という具合に、日本の近代科学160年ほどの背景にある未だに克服されざるアポリアを、西洋近代科学史を素描しながら、豊かに解説している。学問史としても優れており、お奨めである。






文禄・慶長の役―空虚なる御陣 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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他の方のレビューや第一章を読んだあたりで、この本はかなりバイアスがかかっているのかと
少し心配になりましたが、通しで読んでみると様々な立場の資料を参照にした分かりやすい良書でした。
元寇が室町時代の出来事だとは書かれていません。ただ残念なのは、肝心の戦闘の
様子が結果だけであっさりと流されている点でしょうか。当時の東アジアの海戦のやり方など
もっと詳しく知りたかったのですが。




プラトンの学園 アカデメイア (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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本著は、プラトンの学園アカデメイアの盛衰をその創始から終焉まで、これを大観覧した名著である。プラトンがいかなる理念のもと、本学を建設したのか、どのような教育研究施設と規模を有していたのか、その教育法と学問とはいかなるものであったか、そしてどのような紆余曲折を経て、終には九百余年にも渡るその歴史に終止符をうつことになったのか。著者はそれらを巧み見事に詳説している。一方で、一つの物語としての統一性をも失することなく、熱く描き出している。“国家(ポリス)は、哲人たる為政者によって運営されなければならない”。この哲学と政治の一体化=哲人王政治こそが、彼著『国家』にあるように、プラトンが理想とした国家の真姿顕現であった。道義国家といってもよいだろうか。彼のこのような国家観のもと、魂=イデア(神的要因)、および物の理を司る学問=科学(必然要因)との融合を完遂すべく建設された学園、それがアカデメイアである。本学における当初よりの研究課題には:1)数学諸学および政治理論の厳密学、並びに2)政治的実際家の養成、があった。少年期(至17,8歳):数学的諸学科の自由学習、青年期(至20歳):強制的体育訓練、(至30歳):数学的諸学科相互の統一学習、(至35歳):第一次選抜者による哲学的問答法の学習、壮年期(至50歳):公務経験、そして以降の老壮期には、第二次選抜をへた少数の者が全存在の究極原理である「善のイデア」の哲学的認識に邁進しつつ、国政の任にあたる事を本義とした(以上ママ或は改変)。後には、自然科学も加わり、学園の隆昌をみたという。紛う方なき偉著である。ところで、本学園の歴史を俯瞰する傍らで、弟子アリストテレスの師プラトンへの激慕の情から離反へといたる逸話には、ある種の感慨を抱いた。“弟子の恩返しとは師を超えること”なのであろう。本著の重版再開を心から願ってやまない。




プラトンの呪縛 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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序 「プラトンはファシストだった!?」
第1部 プラトンの政治的解釈(プラトンと社会改良主義;プラトン像の転換;「精神の国の王」;ナチス体制下でのプラトン)
第2部 プラトン批判の砲列(反近代的な反動的思想家;民主主義の恐るべき批判者;「閉じた社会」のイデオローグ)
第3部 プラトン論争の波紋―二十世紀後半の「哲学と政治」(近代思想の病理論;プラトンからアリストテレスへ;政治学の「科学化」と多元主義;警告者としてのプラトン)
プラトンと現代政治について語った本。なんど読み始めても最後まで行き着かない本。思想の琴線に触れるためであろうか。





プリニウス書簡集―ローマ帝国一貴紳の生活と信条 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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著者のプリニウスは、ベスビオ火山の噴火で死んだプリニウスの甥。「小プリニウス」の方です。

表紙にプリニウスの彫像が出ています。
顔立ちは細く、鼻筋は細く高く、口角は上向きながら厳しく絞まり、頬骨高く、なで肩で、ぶ厚い本を手にしています。
書簡の内容もこの外観とよく調和している。
努力家で、清潔で、体よりも頭がよく動く人のようです。
感情的に激しやすい面もあったようで、潔癖ゆえの頑固さも感じられます。

書簡なのに数字がまったく出てこない(別荘のレンタル料とか)こと、あまりに精神的なトーンが統一されていること、などに出版用に推敲したのかな?との疑惑があります。
だとしたら、この書簡は「プリニウスの姿」でなく「プリニウスが世間にこう思われたいと思っていた姿」になりますね。

書簡の中にラウレンティウムの別荘について、長々と説明している箇所がありますが(その長さがこの別荘に対する熱意が感じられてほほえましいのですが)、この別荘の跡は現存しているそうです。
ローマに行く前に、必ず再読しなくては。

また友人への手紙の中で、当時のゴシップをさまざま書き連ねているのが興味深い。
史家タキトゥスに請われて、叔父プリニウスの最期やベスビオス火山が噴火したときの様子など記しているますが、これがタキトゥスの著書の中でどのように記述されているか、見てみます。

翻訳は、ベスビオス火山が「ウェスウィオス」と表記されるなど、カタカナ表記のゆれが少々ありますが、読みやすく、精神的に安定したプリニウスの語調をよく伝えています。




平安の春 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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タイトル通り、平安時代のことが主に書かれているので、平安時代に興味のある方にはとても面白い本だと思います。
藤原頼通の一代記、義経がなぜ奥州藤原氏を頼ったか、紫式部と清少納言の比較など、興味深い考察が随所に見られます。
なお、巻末の解説は、瀬戸内寂聴さんが書いています。


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