和書 508066 (307)
古代中国と倭族―黄河・長江文明を検証する (中公新書)
販売元： 中央公論新社
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東アジアの古代史を語るときに、中国の歴代王朝によって残されてきた歴史文書の偏見を修正しなければならないという著者の視点は従来からも指摘されていた。だが、問題はその方法であった。長江文明の考古学的解明は、従来の中国文献学とは異質の古代史が浮かび上がらせつつある。
倭族の概念は、その長江文明の考古学的研究から生まれてきた。著者は、日本人が旧石器時代の長江に源を発する倭族という民族の一種で、民族移動の末、東端の島々に定住地を見つけた一集団である、という説を述べている。その理由として、高床式住居や稲作等々、考古学的、民俗学的根拠を挙げているが、今後発掘が進めば更なる裏づけ史料が出てくることが期待される。
西欧の古代史との対比でもこの仮説の根幹は魅力に富んだものだと思える。地中海や北海周辺の海を隔てた欧州の歴史を見ても、海に隔てられていたから日本は特別な存在である、ということはない、と考えるのは素直な感性だと思う。
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古代中国の刑罰―髑髏が語るもの (中公新書)
販売元： 中央公論社
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著者は中国古代史の研究者。専門は秦漢時代の法制史。
本書では、秦漢時代の刑罰を取り上げ、それを起点に当時の社会・政治に踏み込んでいっている。刑罰はどのような法令によって定められていたのか、罪科と刑罰の量的・質的関係はどうなっているのか。そうした問題から、法制の進化や為政者の意図といったものが浮かび上がってくるのである。そのあたり、きわめて手際が良く、優れた研究者と思う。
一方で、新書ならではの欠点も少なくない。残虐味を期待させるタイトルだが、内容はまったく違う。木簡や髑髏といった「実物」の話の部分がつまらない。史料から主張への論理的つながりが弱いなど。
西洋の刑罰との比較もあり、興味深い。
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古代朝鮮と倭族―神話解読と現地踏査 (中公新書)
販売元： 中央公論社
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古代朝鮮と倭族の関わりはよくわかるのだが、古代朝鮮側のトピックの占める割合が大きく、タイトルからもう少し倭族に関する論考の展開を期待していたので、終わり方は拍子抜けだった。『古代朝鮮における倭族』というタイトルなら☆4.5小数点以下繰り上げだったろうところ、☆3.5小数点以下切り捨て。
古代天皇陵をめぐる―古代天皇陵ガイドブック (三一新書)
販売元： 三一書房
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藤田友治は学者ではない。単なる市民である。
かっての『市民の古代』の有力メンバーで、市民社会のなかで、古代史の批判的探求に挑戦してきた人物であり、また「天皇陵」発掘運動にも精力的に取り組んできた人物としても知られている。そんな彼が、市民のわたしたちが、市民の目と足で古墳を探求するための案内書を書いた。ハイキングのガイドしても読めるし、古代史ガイドとしても読める。
わたしは、この著者の本は書かさず読んできたが、この本がベストだと思う。なぜなら、ここには市民による市民ための古代史があるからである。
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古代東北王朝と藤原四代の興亡と謎―みちのくの黄金王国はなぜ滅びたのか!? (ラクダブックス)
販売元： 日本文芸社
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古代に真実を求めて―古田史学論集〈第6集〉
販売元： 明石書店
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古代に見た性事秘話―謎の神猿田彦を追って (ぶんりき文庫)
販売元： 彩図社
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古代日本と朝鮮―座談会 (中公文庫)
販売元： 中央公論新社
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古代日本七つの謎―驚異への旅 (文春文庫―ビジュアル版)
販売元： 文藝春秋
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歴史の定説といっても、１００パーセント本当のことは少なく「何々といわれる」という場合が殆どです。本書では遺跡遺物の豊富な写真や図版を元に、現在（出版時１９９１年）の定説と新説を紹介しています。図版では百舌古墳群配置図や埼玉古墳群配置図などはお互いの位置関係がわかりやすく、その他の図版も理解をだいぶ助けてくれる。オカルト系が好きな人にはあまり向かなく、考古学的なアプローチを好む人向けです。
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古代日本七不思議―驚異への旅 (文春文庫―ビジュアル版)
販売元： 文芸春秋
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