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和書 508066 (330)



日本の古代語を探る―詩学への道 (集英社新書)
販売元: 集英社

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読みやすくたいへん楽しい本ですが考古学でもなくやはり詩学です。
『「豊葦原水穂国」とは何か』の章で,
葦原が開墾されて水田になったと書かれていますが
葦原のある干潟や河川の下流部を開墾するには多くの労力がかかり,
その上洪水が多く,また人の安全に暮らせる場所から遠すぎます。
司馬遼太郎が言うように谷田・沢田から始まったのでしょう。
出雲の国を歩いてその思いを強くしました。




信長と十字架―「天下布武」の真実を追う (集英社新書)
販売元: 集英社

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 1932年に生まれ、独学で戦国史を研究した理学修士が、「自国の歴史の真実」を明らかにするために、2004年に刊行した本。本書によれば、イエズス会を中核とする「南欧勢力」は、大友宗麟への軍事的・経済的援助を活用しつつ、畿内に清原氏一族を中心とする初期キリシタン人脈を形成し、将軍足利義輝・義昭擁立に深く関与した。義昭擁立運動以降、キリシタン人脈とつながった織田信長は、おそらく清原枝賢を通じて天下布武(将軍に代わって朝敵を討ち、国内を平定するという錦の御旗)印を採用し、またキリシタン人脈を通じて決勝綸旨を獲得し、大友宗麟やイエズス会との提携の下、仏教を弾圧し、朝廷や将軍に恩を売りつつ、天下統一へ邁進する。しかし、自己神格化によってイエズス会と決別した信長は、改暦問題などの朝廷への干渉強化によって公家の反発を買い、公家と提携したイエズス会によって本能寺の変および秀吉の天下が仕組まれたという。本書は、以上のような「南欧グローバリゼーションの一端」を、人脈の分析、史料間矛盾への疑問、天下布武理念分析によって、史料に基づき「傍証」したものである。しかし、推測(「影の黒幕」、決勝綸旨の年代、印形の類似性、秀吉と光秀の関係など)や矛盾(天下布武理念への禅僧の関与、信長へのイエズス会の武器・経済援助事例の少なさなど)が各所に見られ、また他の解釈も可能である(フロイスのレトリックなど)にもかかわらず、著者の叙述は概して断定的である。信長がキリシタン人脈とつながっていたことは分かるが、後者が「黒幕」であるとの根拠は希薄である。無理に史料の裏を読むことによって、自己の仮説に引きつけて、強引に一貫性を持たせたという印象が強い。陰謀論に近いこの仮説を全否定はできないが、「真実」と断定することは現時点では不可能である。




廃墟の美学 (集英社新書)
販売元: 集英社

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「廃墟の美学」というよりは「廃墟に関する美学史」、というのが本書の紹介としてはもっとも正しいだろう。それはそれと割り切れば、おもしろい内容ではある。ルネサンスをスタートとして各時代の廃墟に関する美学やその表象を追っていく。ただしあくまでも表面を滑っていくだけであり、各々の分野のさわりと入り方だけを示していくにすぎず、あとは自分で調べてくださいという感じか。ある意味大学教授らしい配慮かもしれない。この著者にしては中身が薄いという指摘に関しては賛同せざるを得ないが、わざとなのではないのだろうか、新書なのだから。

だがそんな作りなだけに、巻末の文献一覧が親切すぎてむしろそっちに感謝をしたい。一冊一冊に対して内容の概略と著者の感想が載っていて、一々本を取り寄せては「おもしろいんだけど欲しい情報とは違う」と嘆く作業を省いてくれている。だが、その注釈が最も必要なほど表題と中身が全然違うのは、本書そのものであるというのは何とも皮肉である。




博物学の巨人 アンリ・ファーブル (集英社新書)
販売元: 集英社

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今まで無かった視点からの、ファーブル先生の生い立ちや、あまり知られていなかった、日本語訳者のことなど、大変興味深いこと満載でした。
特に、大杉栄が訳していたなど、私にはちょっと驚きです。
そのほか、当時のフランスの生活様式などにもふれられており、絶対お薦めの一冊です。
これを読めば、あなたも立派なファーブル通ですよ。




花をたずねて吉野山―その歴史とエコロジー (集英社新書)
販売元: 集英社

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ヒエログリフを愉しむ―古代エジプト聖刻文字の世界 (集英社新書)
販売元: 集英社

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ヒエログリフに託けて、雑論を列挙しているだけって感じが強い。
多分、愉しんでいるのは著者。
読み手はそんなに愉しめないと思うのですがねぇ。




ヒロシマ―壁に残された伝言 (集英社新書)
販売元: 集英社

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 本書は、広島で、爆心地からわずか460メートルの位置に在った小学校(袋町小学校)の壁に残された、被爆者達の言葉についての本である。発見の切っ掛けは、原爆投下直後に、その壁を撮った写真が有り、その写真の存在を、広島の人々が知って居た事であった。--広島に原爆が投下された直後、肉親の生死を知ろうとして、多くの人々が、伝言を書いたこの壁を、世界は忘れてはならない。この本が、多くの言葉に翻訳され、世界で読まれる事を、心から願ふ。

(西岡昌紀・内科医/広島に原爆が投下された日から60年目の日に)




貧困の克服―アジア発展の鍵は何か (集英社新書)
販売元: 集英社

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発展とは何かについての講演録。

<「発展とは、GNP成長、所得や富、また財を生産したり、資本を蓄積したりする以上のことを意味している。ある人が高収入を得ていることは、彼の人生における選択の一つであるかもしれないが、それは人間の生の営みすべてをあらわしているとはいえない」[…]「発展のプロセスは、人々に対して、個人的にも集団的にも、その資質を完全に開花させることを可能にして、また同時に、そのニーズや利害に応じた生産的かつ創造的生活を営むことができるような政策環境を創り出さねばならない。人間的発展はしたがって、人間の潜在能力を形成するだけではなく、これらの潜在能力をいかに活用し、発揮させるかということにも関わっている」>(p. 170、「解説」中の訳者による引用)

ということ。なんだかいろいろ書いてあるが、本書のタイトルになっている「アジア発展の鍵」とは、要するにそういう政策環境のことである。当たり前のことである。

ということで当たり前のことを当たりさわりなく述べているだけの、当たりとはいえない一冊。新書と比べるのもなんだが、『セイヴィング・キャピタリズム』のなんかの方がよほど中身のある議論を展開している。




富士山宝永大爆発 (集英社新書)
販売元: 集英社

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僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書)
販売元: 集英社

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私にとって、中沢著作は、広い学識をうかがわせ、テーマ性、メッセージ性ともに共感しながらも、時にその独特な論理の展開についていけない場面が多かった。しかし、この本は、異様なテンションながらも、非常に明晰かつ彼の「知」のルーツを知る上でのエッセンスに詰まっている。網野善彦との交流の中で、彼の思索のコアが形成されていく様子が感じられて、いままでのかれの著作の流れのようなものを見通すことができたといっても過言ではない。特に、皇国史観や天皇制に関する網野とのやり取りは、非常に示唆深く、権力社会と精神世界との緊張関係のようなものが見事に考察されている。網野史学の背景を知る上でも、「切れば血が出るような」鮮度をもって、より具体的に映像が迫ってくる感じだ。

心なしか、この本を書きあげた後の中沢の著作は、原点回帰したのか、シンプルかつクリアな筆致で、どれもメッセージ性が高く、今までの著作から一つステージを上がった感じがする。
網野と中沢の大きな知的水脈が重なりあって、大きな流れとなりつつあるのかもしれない。今後の彼の著作に期待したい。


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