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和書 508066 (363)



ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
販売元: 新潮社

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歴史好きな人は問題ないのでしょうが
装飾が多く、話が飛び、分かりづらかったです
私は歴史の常識がなく
その為の教養書として読んだので、大変でした
でも、今は文章にも慣れて、面白く読めます
歴史の本にしては珍しく、薄い文庫本なのも嬉しい。

クリスチャンの立場から見ても為になります
聖書だと「異教」「異教徒」の一言で片付けられている彼らも、
生活があり、信じるものがあったのだと、当たり前だけど思います




ローマ人の物語 (2) ― ローマは一日にして成らず(下) 新潮文庫
販売元: 新潮社

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 ローマによるイタリア統一の過程が分かりやすく説明されている。ローマにとって最初の成分法となる十二表法成立の背後関係とか、ケルト人来襲によるローマ陥落とその後の復興などは、ローマ人の良い特徴が現れていると思う。

 ローマが王制から共和制に移ってから、政体について動揺を繰り返していたが、リキニウス法の制定で政治的な安定を見る。共和制ローマを支える政治体制や税制、市民権の概念、インフラ整備についての考え方、他の民族との関係(ローマ連合の特徴)を、同時代の他の都市国家との比較検討することで、ローマの特徴をうまく描きだしていると思う




ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) 新潮文庫
販売元: 新潮社

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史上に燦然と輝くハンニバルの戦い。
上巻では、第一次ポエニ戦争を扱っているために、その導線
が引かれているに過ぎないが、読み物としての充実振りすこ
ぶる高い。二十歳の頃は読みづらいと感じていた塩野女史の
文章だが、私の勘違いだったらしい。

大国カルタゴへの挑戦ともいえる戦いは、ローマにとって長
く過酷なものだったろう。同時に地中海の権益を一気に強く
するという収穫もあった。

ローマの発展はとまらない。




ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中) 新潮文庫
販売元: 新潮社

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 戦争とは外交の一手段。そんなことを言ったのはどこの誰だったか。しかし、この戦争に限って言えば、そうではなかったかもしれない。第二次ポエニ戦役は、天才ハンニバルの私怨により引き起こされた戦争だった気がする。
 幼少の折、第一次ポエニ戦役でのローマに対する父の無念を晴らすよう神に宣誓したハンニバルは、28歳の時、双方の本国から離れたスペインでローマの同盟都市を攻略し、無理矢理カルタゴとローマの全面戦争に持ち込む。その後、アルプスを超えイタリア半島に侵攻し、次々とローマ軍を撃破し、蹂躙する。
 国家が一人の天才の前になすすべも無く敗れるかという時期にローマに登場するのが、スキピオだ。ハンニバルより12も若いスキピオは、敵将を戦術の師とし、カルタゴ本国を攻略することによって、ついにハンニバルをイタリア半島から追い出すことに成功するのだ。
 一人の天才によって戦争の形式が劇的に変わる様と、共和制ローマのシステムが最も有効に機能していた時代を知ることができる一冊。




ローマ人の物語 (5) ― ハンニバル戦記(下) 新潮文庫
販売元: 新潮社

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 本書はカビくさい古典ではなく、現代にも通ずるヒントの宝庫だ。
例えば、西洋人が考える「国際貢献」とは?124p180pによると、

ローマの「クリエンテス=同盟国」となったカルタゴとヌミディア。
ローマ人は決して両国を同列に扱わなかったそうだ。なぜか?

 ヌミディアはローマ軍に兵力提供したのに、対して、
カルタゴは、小麦を供給するだけだったからだ。
カルタゴの使節は「我々はあなた方と闘ってきた」と主張するが、
元老院では嘲笑の的になる。『血も流さずにいて何を言う!』

 このシーンを読むと、1991年の湾岸戦争を思い出す。
日本は多国籍軍に対し、一兆円を超える、130億ドルを拠出した。
戦後クウェートは、NYタイムズ広告で30カ国に対し感謝表明した。
しかし、その中に、Japan の文字はなかった。国辱だった。

 日本の平和憲法は、西洋の常識に対し理論武装できているだろうか?
PS●他にも、114pマケドニア王のローマ評は必読だ。
このシリーズ、文庫版10冊くらい読んだが、ハンニバル編の5巻が
一番おもしろかった。友情・夫の義務・権力争い・英雄の熱弁…数々のドラマ見所アリ。




ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上)新潮文庫
販売元: 新潮社

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 地中海の制海権を確保した共和制ローマ。急速に勢力圏が広がるにつれて、逆に国内に問題を抱え込むことになった。そのひとつが富の格差問題である。ローマ人は農耕民族であるため、多くのローマ人は農業を行っている。この小規模農業が立ち行かなくなり、低所得層に落ちる市民が発生してしまったのである。この原因は大きく2つ挙げられる。
 一つは領土が拡大したことにより、安価な農作物が輸入されるようになったこと。もう一つは領土拡大に伴い獲得した奴隷により、大規模農業が行われたことである。この貧富の格差拡大は、ローマの戦力低下を招いてしまった。兵役はローマ市民の義務であるため、従軍中の賃金は支払われない。このため、従軍中に残された家族が生活できるだけの資産を持たない市民は、兵役の義務を免除されるのである。
 勢力を拡大するほどに混迷の度合いを増していく姿は、いまの日本に重なる部分もあるかもしれない。




ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下)新潮文庫
販売元: 新潮社

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特に知識がなくても気軽に読める。シリーズをつい読み込んでしまう。




ローマ人の物語〈11〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(上) (新潮文庫)
販売元: 新潮社

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カエサルの『ルビコン渡河』が、なぜ世界史を変えた第一歩だったのかが手にとるように分かる。

著者の言葉を私流に置きかえるならば、
『人間には3種類のタイプがいる。
一つは、考えてから行動する人。
二つ目は、行動してから考える人。
最後は、それを同時に出来る人。』
本書を読むと、カエサルのタイプは最後の種類なのだとよく分かる。
 
2,000年後の現代にもいない不世出の創造的天才。
ギリシアのペリクレス、
マケドニアのアレクサンダーよりもはるかに上を行く天才の能力がいよいよ発揮される。

そして本書ではそれを抑揚感タップリに描いている。




ローマ人の物語〈12〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(中) (新潮文庫)
販売元: 新潮社

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 天才の行動は当代の人には理解できないのが特徴である。しかし、後世の人から見れば、その行動の正しさが明白であることも特徴だ。その意味で言えば、カエサルは天才だったと言える。
 ローマ人がイタリア半島周辺に留まっていた時期には有効に機能していた共和制も、支配地域が拡大してしまうと機能不全に陥ってしまう。なぜなら、ローマで開催される市民集会に参加できない市民が増えすぎ、多数の声が反映されなくなった結果、地方に火種が燻る状態となってしまったからだ。この火種を消そうと軍を差し向けても、その指揮官以下中核は1年交代の任期制。敵地で戦争をしなければならないのに、戦争の才を持たない指揮官が任命されるかもしれないのだ。
 カエサルは、ローマ共和制の欠点を明確に認識していた。そして、どういう支配制度を敷けば、広がったローマ世界を平和のうちに治めることが出来るかを考えて行動していた。この制度が有効であることは、カエサルの後継者オクタヴィアヌスの手により生まれ変わったローマ帝国が存続した事からも明らかだろう。しかし、カエサルにとっては自明なローマの欠陥も、当時の元老院議員には理解できなかった。彼らにとって、カエサルの行動は王を目指すための利己的な行動にしか見えなかったのだ。

 現代の政治家は理想を持って政治を行っているのか。こういう話を読むと疑問を感じてしまう。確かに、自分なりの理想を持って政策を立てている人もいるかもしれない。でも、その政策とは、例えれば、いまある道を右に曲がるか左に曲がるかを決めるという程度のものではないのか。新しい道を切り開くように、滑走路を敷設して空を飛ぶというように、抜本的に何かを変えるということまで考えて政治をしている人はいないように思う。
 現代の政治制度は、ローマ共和制が抱えたような問題を孕んでいる気がする。これを劇的な変化によって乗り越えるのか、緩慢な衰退を迎えるのか、静かに選択の時は迫っている。




ローマ人の物語〈13〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(下) (新潮文庫)
販売元: 新潮社

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 この作品では、アントニウスとクレオパトラがダメな人間として描かれている。アントニウスは、軍団長としては有能だが政治センスがない人間として、クレオパトラは、教養はあるが統治者として現実的に行動できない人間として。これは、知らないなりに抱いていたイメージを崩壊させるのに十分だった。
 自分で自分を冷静に見ることは難しい。アントニウスも、カエサルの下でとはいえ、十分な軍事的実績を積んだ人間。クレオパトラにしても、自分の美貌で国を取ったという自負がある。カエサル亡き後、ローマ世界を支配できると思ったとしても無理はないだろう。
 しかし、現実は残酷だ。オクタヴィアヌスと対比されることで、政治的センスのなさを目の前に突きつけられてしまうのだ。


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