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和書 508082 (144)



ギリシア人の教育―教養とはなにか (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 「はじめに」と「おわりに」では、大学における教養教育の現状について長々と語られている。本書が出版されたのは1990年。各地の大学で教養課程が廃止・再編された時期であり、著者も大学行政でだいぶ苦労したことが察せられる。その教養部廃止への抵抗として書かれたのが本書となる。プラトン、イソクラテスの教養思想を読み解くことで、教養の必要性を訴えている。
 しかし、そうした目的が先行したことで、学術書としては失敗作に終わってしまっている。論の運び方がいかにも強引で、信用できない。
 また、示される結論もありきたりで、大学の教養教育を考える上で資するものは何もなかった。




偶然性と運命 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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著者が自分の人生をふりかえり、運や運命のようものをどのように考えたらよいか、ということから書かれた本ですが、とても哲学的な話なので難しいです。




現代社会と教育 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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最近(現在、2006年2月)「社会格差」がマスコミで頻繁にとりあげられているけれど、この本は1997年、つまり10年近くも前の段階で経済の自由化は私学化を促し、知能水準の階層分化を生じさせ、結局、社会の階層化を引き起こすということを指摘している。
研究者でもなんでもない私が、何気なく手に取った本に書いてあっただけなので、もしかしたらさらに前から指摘していた人がいるのかもしれない。というより、別に格差とはずっと昔から社会には存在してるのだし、言葉が一人歩きしてマスコミのいい商業ツールになってしまってることに気付いた。
ライブドアに端を発した一連の事件で社会の格差とはものすごく恐ろしいもののように、そしてそれはあたかも今日昨日、突然ふってわいたかのように語られている。私たちは、なんと情報に踊らされていることだろう。
岩波書店が上質な本を出しているということを改めて感じた。




心の病と社会復帰 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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精神障害者福祉にかかわっています。現在では非定型抗精神病薬が登場し、医師や病院の関心は、新薬を使った最新の治療に注がれているように思います。この本を読んで、精神障害者の人権が無視されてきた時代に、蜂矢先生のように患者の人生にもっとも関心を寄せて日々活動されていた人間味あふれるお医者さんたちがいたことにほんとに感銘を受けます。




子どもと自然 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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本書のテーマは、
「高度に文明化した現代社会で子どもをどう育てるべきか」
ということである。

子育ての環境が戦後60年のうちに大きく変わった。一言でいうなら人工的になった。
このことが現在の教育や子育ての問題の根本にある、と著者はいう。
では、人工的でない、人間本来の自然な子育てとはどういうものか。
それをサルの社会を見ながら考えていこう、というのが本書の趣向だ。

著者の河合雅雄氏はサル学の大家で、河合隼雄氏の兄。
本書の主張は、養老孟司氏の「脳に偏るな」「身体を使え」という主張と
基本的には同じ方向のものである。

もちろん、サル社会がどこまで人間社会のモデルになるのかという疑問は残るが、
本書だけでなく、養老氏の脳神経系からの知見も合わせて読めば、
子どもを自然に帰そう、という本書の主張への納得感は深まるだろう。

大家といわれる人の書く入門書は、おもしろい。
本書もその例に漏れない。一読の価値はある。




子どもの危機をどう見るか (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 学級崩壊、ごく普通の子どもがいきなり起こす凶悪事件、いじめ、ひきこもりなど、子どもの危機について、現状とその対策を記述した本。
 
 著者は東京の公立中学校の教師経験がある評論家であるが、自分の経験はほとんど本書では記述されていない。むしろ、多岐にわたる子どもの危機事象について、淡々と現状分析し、その背景をさぐっていこうとしている。そして、著者の最も言いたいことは、従前の「教師が子どもに一方的に知識を伝達する学校」は機能しなくなっており、今後は「スクール・デモクラシーのある、子どもの自主性を重んじた学校」が必要とのことである。
 
 私は、本書を読んで、「別に間違ったことが書いてあるわけではない」ものの、「理想論に終始しており、まるで教育学部の学生が、現実をあまり踏まえないままに机上の空論を語っているような」印象をもった。正直言って少しタイクツだった。





壊れる男たち―セクハラはなぜ繰り返されるのか (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 パワハラや「ホームレス」等に関するルポを書いている、1943年生まれの労働ジャーナリストが、東京都勤務の経験をもとに2006年に刊行した、セクハラ(本書では訴訟になるような重大なケースが中心)をする男性に関する本。セクハラ(本書では一応男性が女性に行う行為として論じている。あとがき参照)は現在ようやく、従来のような「結果でしかない女性問題」としてではなく、本来の「原因である男性問題」として現れつつある。セクハラをする男性は、未だ男性中心の職場の中で、女性を仕事上のパートナーとしてよりも、性的な対象として見ることに日常的に慣れている(仕事とプライベートの混同)。その際、彼らは職場での力関係を自覚しておらず、相互に対等な立場での「個人的な大人の恋愛」の駆け引きと錯覚しがちであり(「騒ぐなど自意識過剰で大人ではない」、「折り込み済みのはず」)、行き過ぎがあったとしても「男だから」、「自然の成り行き」、「魔がさした」として軽く片付け、自分の行為と正面から向き合えない。彼らは他者への共感能力を著しく欠き、自分のワンパターンな願望を相手に一方的に投影して、相手の拒否的な言動も額面どおりに受け取らず、性的な駆け引きの一種と見てしまう。それは概して妻に見せる顔とは明確に区別された、欲望剥き出しの顔である。また彼らは、特に離婚した女性や派遣社員等には性的な視線を向けがちであり、しかもトラブルに発展した場合には、周囲の目も女性側の自己責任について厳しい傾向がある。著者はこうしたセクハラの頻発の背景に、固定的な性別役割意識の問題性、男性の抱えた閉塞感(リストラや成果主義、家庭の崩壊、女性の社会参加による社会意識の変化)、男性向け相談機関の不足を見、男性がありのままの自分に向き合う必要性を説く。文章は具体的で平易だが、分析はやや月並み。盗撮等については別の分析が必要か。




サルトル―「人間」の思想の可能性 (岩波新書 新赤版 (948))
販売元: 岩波書店

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「サルトル」の思想の入門書というより、著者自身の「サルトル」体験談。
「嘔吐」(サルトル著)をいきなり読んだがわけがわからず、とりあえずサルトル入門書として読んだが、特に「嘔吐」についての記述は「体験談」に終わっている感じがした。
当然、サルトルについてはこれまでも多くのものが出版されていることもあり、個人的な体験談に終わるのは仕方がないかもしれない。





サンタクロースの大旅行 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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世界にはいろいろなサンタクロースがいる。それは周知の事実であるが、著者がまず材料集めに行ったのが旭川の「サンタプレゼントパーク」だったというところにはここの出身者として親近感があった。旭川のサンタプレゼントパークには「サンタタウン」というところがあり、世界中のサンタが集まっている。また「マロースゲレンデ」というスキー場があるが、この「マロース」もロシアでよく聞くサンタである。
まぁこの本と手に取った理由はクリスマスが近いので、これでも読んで知識を深めようという理由からだが、サンタクロースの服が赤い理由、プレゼントはどうして靴の中に入れるのか、日本のサンタクロース信仰の歴史が非常にわかりやすく書かれているのでサンタクロースのことを知りたい人にとっては良書であろう。




色彩の科学 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 色がどうしてみえるのか、色の定義とは? といった古来からの疑問にニュートン、ゲーテから現在に至る研究成果をみるのが本書。『色彩の科学』というより、『色彩の科学史』といった内容で、それなりによくまとまってはいるが、内容がいまひとつ物足りない。


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