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和書 508082 (330)



聖と呪力の人類学 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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シャーマニズム研究の大御所による、日本宗教論集である。著者は、最近ではもっぱら日本仏教における教義と民俗宗教(霊魂観・葬祭・高僧への信仰など)のダイナミズムの解明に、最も力を入れているようだが、そういう方向性の芽生えとなる原型的な議論は、本書に所収の論考群にあるといえる。
古代神話の解読から、鎮護国家仏教の導入による宗教社会の構造変容、葬式仏教における、あまりに特殊な僧侶の役割と機能、現代都市の小さな救世主たち、長崎県五島にみられる、自然と人間の交差する霊的文化など、話題は広い。
著者には、もとより、宗教に関する人類学的な分析方法を巧みに整理し、使いまわしてきた長年の経験があるところに加えて、日本の宗教史に関する知見や、現代日本の宗教事情についても、かなりくわしい。なので、日本宗教を人類学的に考察する上での、いわば教科書的なやり方が、本書の随所にみられて、とても勉強になる。ただ、シャーマニズムの整理分類など、まさに「学問」的にしか価値のないネタも少なからずあり、その辺は、一般書としては重たい印象をうける。




聖なる場所の記憶―日本という身体 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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性の民俗誌 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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本書は、日本人の性に関する意識や習俗などを、古典文学や史書、民謡などからたどろうとするものであり、フィールドワークに基づくものではない。聞き取り調査などによる生の声は全く収録されておらず、著者が観念の世界で遊んでいるだけと言う感が漂い、全体からは散漫な印象を受ける。そのため、本書を読んでも「日本人の性」と言うものが、明確なイメージを持って浮かび上がってくることはない。




精神としての身体 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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精神分析 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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主に古典的精神分析を、心理学としての精神分析、精神病理としての精神分析、療法としての精神分析というふうに大まかに三つに分けて概説しています。

本書はもともとは昭和三十一年、松本金寿編「現代心理学大系」の第十巻として共立出版から出版されたもので、意図したところは著者が理解したかぎりの精神分析をなるべく普通の日本語で紹介することであると、あとがきに書いている。

読者は精神分析に抱く興味を満足出来、さらなる読書に役立つことでしょう。




生態史観と唯物史観 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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廣松渉というと、難しい漢字ばかりの本だという印象があります。
廣松の本にしては、本書はわかりやすい本です。
専門である哲学の本ではないからかもしれません。
歴史に対する見方、考察に関する見解が記載してある。




西洋近世哲学史 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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 8年間放送大学の教材だった本。トマス・アクィナスからヘーゲルまでを、キリスト教的な神との対峙という観点を軸にして概観する。
 独自の哲学観をふまえているとはいえ、広く偏らずという教科書的なまとめ方をする限りは、踏み込んだ議論にはならない。万能の書物があるはずもないから、それをわきまえた上で読むのが良い。





西洋近代思想史―十九世紀の思想のうごき〈上〉 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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本書は知識の羅列ではない。G.H.ミードというプラグマティズムの優れた思想家による哲学史の講義録だが、著者の独創的な見解がちりばめられた名品である。各思想家の著作を「追いかけながら」纏めるたぐいの歴史は退屈だが、借り物で語る論述はなく、全ての知識を自身のものとして消化した上で編み上げられた本書は、実に独創的な名著だと思う。マルクスの時代を経過したせいもあって、また、産業資本主義の最先端であったアメリカの出身であること、さらに、自身が哲学者である前に、専門的な科学者としての素養を見につけていたミードのキャリアなども影響して、本書は、社会・制度・歴史のなかに思想を見ることを片時も忘れないし、また、常に、執筆当時の先端科学の知識に照らしながら、各時代の思想を見つめるスタンスも明快である。客観的な著述に終始する哲学史のスタンスは、世間に良くあるが、それは執筆者自身のスタンスに極めて無自覚で話にならないのだが。その点、本書は、20世紀ではラッセルの哲学史と双璧だと思う。冒頭講義録編者の前書きがあるが、これもたいへん重要で優れた文章で、本書のみならず、ミード理解に欠かせない文章だと思う。内容的には、プラグマティズムの例に洩れず、カントからヘーゲルまでのドイツ観念論が「強い」。しかし、その解釈というか見つめる視点はユニークで、欧州の哲学史家のそれをお蔵入りにさせるほどだ。しかし、個人的にはむしろ著者自身による序文からカントに入る前までの前史が、著者の見解がダイレクトに出ていて興味深かった。そこには、「生存」のための人間の歴史、という視点から科学や技術が見つめられながら、思想が語られている。下巻も、十九世紀の産業社会に対する見識が示された後、著者自身の「行動」重視(行動は意識の反射として捉えず、行動そのものから対他関係、社会を展開する)のスタンスが明快に語られ、著者の主著(著者は本書も含め遺稿しかない)である「精神・自我・社会」を理解するためには、大いに助けとなると思う。また著者自身が、プラグマティスとの中では、若年の部類に入ることもあって、英国のラッセル、とくにホワイトヘッドの影響が強く出ていることも知らされる。パースペクティヴ視点はその一つだろう。巻末の十九世紀のフランス哲学は、独立した読み物だが、これもユニークでためになる。フランスの近世社会の独自性を歴史的に語った後、フランスの近代思想に進み、コントらを経てベルクソンで終わるが、馴染のない思想家へも言及があり目新しい。何よりも、フランス思想における科学のあり方に対して一家言持てる著者の科学に対する造詣の深さは強いと思う。これは本書全般に対する強みでもあるが、著者の科学理解は、明らかに科学者と同種のもので、科学についての「同時代的な」理解が、論述全てを馬鹿らしいものにしていないと思うし、ベルクソンへの批判も当を得たものになっている。といって、科学の知識で哲学をなで斬りにするのではなく、哲学に潜在しながら理解していく点著者のスタンスは強調しておきたい。




西洋近代思想史―十九世紀の思想のうごき〈下〉 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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西洋哲学物語〈上〉 (講談社学術文庫)
販売元: 講談社

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原題は"The Story of Philosophy"。1926年に出版されるやたちまちベストセラーとなり、世界各国に翻訳された名著。通常の哲学史とは異なり、重要なビッグネームを数名取り上げてその生涯や思想、歴史上の意義について解説・批評すると云うスタイルを取っており、話題の取り上げ方も必ずしも客観性を第一義としている訳ではなく、また今日では主流でない解釈や明らかに誤りに分類される記述も散見する為、教科書として使うのは無理だろう。だがその分、その人物と思想の全体像を大きな流れの内に生き生きと描き出してみせる手腕は美事であり、哲学すること、哲学して生きることの楽しさや充実感を学び、実感するのにはうってつけである。文章を追っているだけで何故だか本当に人格が陶冶されてゆく様な感触を覚える本と云うものが世の中には存在するものだが、本書は正にその様な意味での良き教養書である。訳文は必ずしも原文に忠実である訳ではないが、元来仲々の名文であると云う雰囲気は充分伝わって来る筈である。

尚、上巻で取り上げられている人物は以下の通り。

プラトン
アリストテレスとギリシアの科学
フランシス・ベーコン
スピノザ
ヴォルテールとフランス啓蒙


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