戻る

前ページ   次ページ

和書 508082 (361)



私という他人―多重人格の精神病理 (講談社プラスアルファ文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「ビリー・ミリガン」「シビル」と出版に逆行して、この本を手にした。これら二作品では多重人格の理解が進んでいることや人格の数が多いことで、それぞれの人格の分裂理由の分析や性格の精査はされていない。むしろ人格の違いが引き起こした行動の後始末や人格統合に至る経緯に重点が置かれている。
 しかし本書では多重人格の存在を肯定して、それぞれの人格を観察記録・比較分析し、その症状にどう向き合ったのかという治療記録が克明に記載されている。各人格の観察描写は丁寧で分かりやすく、全体的に率直で格調高い感じの記述には科学者らしい生真面目さが感じられる。
 エピローグと総括にあたる最終章の前には、精神分析治療の現状について批判する章があって、そこでは一般の精神分析でフロイト流の夢分析を濫用する点が厳しく非難されている。本筋とは離れた固い内容だが、著者らの信念が感じられるのと本書での治療経緯との対比が面白い。
 一連の本を読んで思うのは、治療記録からノンフィクション本にすることの社会的な効果である。それは一過性の物珍しさからセンセーショナルであり、ビジネス(お金)の臭いがするのだが、長期的には症状の理解や治療法の確立や患者に対する社会の受容能力向上に寄与している点は否定できないと思う。
 それにしても人格分裂に至る経緯、人格間の意志疎通、人格の統合、さらに肉体的な違いや修得能力の差など多重人格という症状そのものに興味は尽きない。むしろ多面的な性格を統合している「個の人格」の方が不自然と思えるぐらいだ。
 ・・・なお、以上のコメントは本書の患者であった本人が書いた「私はイヴ」に読む前の話だ。「私はイヴ」はさらに驚きの展開である。




日本人と心理療法―心理療法の本〈下〉 (講談社プラスアルファ文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

守秘義務を貫く、あるいは個別事例に縛られずにそこから他への応用を主眼としたためか、事例を示さずに語っているので、経験を伴わないことによる分かり難さがある。だが、その分かり難さに逆に魅かれる。それは心あるいは「たましい」が一面的な理解、従って一面的な叙述では迫れないからであり、故にカウンセリングにおいて、常に相補性、コンステレーションへの目配りが求められることにつながっていると感じた。

「来談したクライエントに対して、われわれはでき得るかぎりのことをなさねばならないが、そのためには、われわれが十分な教育と訓練を受けていることが前提となっている」という基本的認識の大切さも教わった。




ユングと心理療法―心理療法の本〈上〉 (講談社プラスアルファ文庫)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

元々は1986年に発行された「心理療法論考」という単行本を、改題、加筆、再編集して文庫として二冊に分けたものである。
内容的にはかなり専門的。
しかしながら文体は平易で口語的とさえいえるほど。
論文独特の言い回しというか読み難さをあまり感じさせない。
上巻は、ユング心理学そのものを平易に概説したものといってより。個々に独立した論文ではあるが、通読すればユング心理学の全貌が概ねイメージできる。
章立てとしては、「ユング派の方法」「夢分析」そして実質的に河合氏によって確立されたといってよい「箱庭療法」など。
下巻は、日本で活動する、もしくは活動を志すカウンセラー、心理療法士たちへ向けての、メッセージ。
実践と理論の狭間をどう埋めていくか?
常に現場での活動を視野に入れていた河合氏ならではの現実的でかつ温かみのある論文集である。
もちろん専門家ならずとも、僕のようなモロ素人においても十分に参考になる内容だ。
人との触れ合いが大きなウェイトを占める仕事をしている人、例えばコンサルタント、管理職、接客業、営業職、教育関連・・・。
いやいや、仕事でなくても人との触れ合いを日常生活で大切に考えている人ならば、本書を読む意義は十分に見出せると思われる。





中国古代の文化 (講談社学術文庫 441)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






日本人の言霊思想 (講談社学術文庫 483)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






中国思想 (講談社学術文庫 490)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






八宗綱要―仏教を真によく知るための本 (講談社学術文庫 555)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

特定宗派・特定団体の信仰に終始する方には不要の書。

特定宗派・特定団体の信仰を超えて、仏教の本質を理解したい方にはぜひともお奨めしたい。

鎌田茂雄氏の訳と注は懇切丁寧でわかりやすいので、全くの初心者でも頑張ればなんとかなるでしょう。

と言おうか、何度読んでも発見のある含蓄ある概説書なので、「門前の小僧、習わぬ経を読む」を地で行っても可(笑)

単なる入門書を超えて、日本仏教界の財産とも言うべき凝然大徳師の一書であります。





新・哲学入門 (講談社現代新書 148)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






不妊治療は日本人を幸せにするか (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






実存主義入門―新しい生き方を求めて (講談社現代新書 168)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)




前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ