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和書 529056 (73)



アフリカの底流を読む (ちくま新書)
販売元: 筑摩書房

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 1954年に生まれ、毎日新聞社に入社し、1990年代前半にアフリカに滞在し、40以上の国々を歩いた記者が、1996年に刊行した本。「アフリカには金にこだわる日本とは異なる価値観があるはずだ」と期待していた著者は、現地で貧しい生活の中、必死で近代の物質文明を追求するアフリカ人と出会い、その期待を裏切られる。著者は、日本では報道されることの少ないアフリカの複雑な現状を、せめて輪郭だけでもあぶり出したいと考え、本書を執筆する。教育が浸透しておらず、部族・氏族対立が残る(あるいは再編される)中での民主主義の形ばかりの導入、近代的中央対土着地方の対立構図、白人(旧宗主国人)の影響力を無視できない黒人国家、際限なき悲惨な部族・氏族抗争・政治腐敗の中でのクーデター・軍事独裁政権の存在意義、資源大国ゆえの長期内戦、部族の伝統社会の崩壊、エチオピア部族別自治州国家の実験――著者はこのようなアフリカ社会の抱えるさまざまな困難や矛盾、それらとの苦闘を詳しく紹介しながら、自問自答を重ね、安易な善悪の裁断を排した等身大のアフリカ像を、日本の読者に提示しようとする。相対立する当事者へのインタビュー等を通じて、具体的な事例が多面的に、また手際よく紹介されている点も、本書の魅力である。日本が真の国際貢献を行うためには、現地の実情をよく知る必要があるという意味でも(例えば独裁政権支援の是非)、また日本自体が土着の伝統と西欧型近代化との軋轢に今尚悩まされているという意味でも、また民族・部族・氏族等の意味を考えるためにも、本書は多くの示唆を与えてくれるだろう。このような短い紹介では本書の意義や面白さは伝えきれないので、まず一読をお薦めする。多くのコラム付き。





アフリカ陽気暮らし (異文化を知る一冊 E 66)
販売元: 三修社

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 著者は詩人・外交官。1960-70年代に中央アフリカ、コートジボワール、モロッコなどの大使館に代理大使、参事官などとして勤務した。その頃の体験をもとにアフリカの歴史や現況について何冊もの本を著している。
 本書は、外交官としての体験、アフリカで見聞きしたものについて述べたエッセイ。色濃く描かれているのは、各国の独裁者たちである。なかでも中央アフリカのボカサ大統領については、身近に過ごしたこともあり、強烈なエピソードが並べられている。
 そのほかにも、旧宗主国との関係、経済問題、日本との貿易など、現在までつづく問題が実体験として記録されている点が貴重。
 ちょっと古い本だが、アフリカの政治に関心のある人には手に取って欲しい一冊だ。




アフリカ歴史人物風土記 (現代教養文庫)
販売元: 社会思想社

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 著者は詩人・外交官で、コートジボアールや中央アフリカなどの大使館に長く勤務した。その体験から生まれたのが本書。
 20世紀後半に西欧各国の支配から独立したアフリカ諸国。その抵抗・独立運動で活躍した闘士を中心に取り上げている。ギニア共和国のディヤロ・テリ、ザイールのパトリス・ルムンバ、コートジボアールのウーフェなど。その人柄と政治を俯瞰し、大抵は悲惨な末路をたどる運命を描いている。
 現代アフリカの問題点が、政治闘争という側面から取り上げられた良書。
 バルバロッサやイブン・バットゥータなど、古い人物も何人か扱われている。




安倍・竹下にすんなり政権がいかない理由―日本のリーダーの条件 (カッパ・ビジネス)
販売元: 光文社

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安倍晋三と「宰相の資格」 文庫 (小学館文庫)
販売元: 小学館

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保守派の「プリンス」安倍晋三は、これ以上は考えられない「惨い辞め方」でわが日本を世界の笑いものにしてくれた。
日本人の健忘症は予想以上にひどく(それは「歴史認識」につながるというのが愚生の持論)もう、安倍内閣は「過去」の話になっているようだ。

だけど、安倍が首相の座にあった1年間に起きたこと、また彼のような人物が首相になった経緯についての「検証」は絶対に避けてはいけない問題である。
そういう書にはまだ出会っていないが、あえて本書を読んでみた。それは安倍内閣の「失敗」の大きな要素として、安倍自身が、またそれを取り巻く政治家・論客が安倍晋三という人物に関して大きな「勘違い」をしたことがあると思うから。

戦後生まれの「若い」首相とはいっても50歳を超えている。まともな人間ならば自分の「能力」について相当な自覚ができて当然の年齢である。が、この人は自らを「(肯定的な意味で)歴史に残る名宰相」になりうる存在と思ったようだ。

さて本書は、多数出た「安倍賞賛本」のひとつである。類書はたくさんあるから、また安倍がどの程度の「読書力」を持つかも知らないので安倍自身が読んだかどうかは分らない。だが、この手の本が安倍の「勘違い」の一因になったのは確かだと私は思う。

で、肝心の中身なのだが「気宇壮大にして空虚」である。吉田松陰・高杉晋作を、さらに祖父である岸信介を引き合いに出して、それらに匹敵する人物かのように安倍を持ち上げている。が、ここで展開される「歴史記述」はきわめて低レヴェルであって、ある程度に日本の近現代史を勉強した人はその独善性に苦笑するしかないものである。

この程度の本を読んで自らが「歴史に残る偉大な首相」になると確信する様を想像すると、喜劇を超えて大きな悲劇であろう。先の参院選では街頭演説で「安倍さ〜ん!」と叫ぶファンがいた。やはり国民に応じた「政治家」しか持てないという説は正しいと再確認した。





尼さんの知恵袋―心とからだ、もっと美しく生きられる。 (リュウブックス)
販売元: 経済界

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アマゾン―生態と開発 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 外国人ではなく、日本人が語る、とっても分かり易いアマゾンの話です。それも、今を生きる私たちにとって大切な、生態と環境、という視点からの説明です。平易な説明ですが、「環境問題は間違った理解や誤った情報をもとにしたのでは解決しない」という毅然とした姿勢が、読者には嬉しいです。はるか地球のかなたのアマゾンのことを、安心して考えることができるからです。
 10年ほど前に読んでたいへん感動しましたが、今、改めて読んでも、新しい知的発見に出会います。最終章は「アマゾンの環境問題は、実は日本そしてわれわれ日本人に対する問いでもある」と結んでいます。この夏、もう一度、熱帯アマゾンに対するこの問いへの答えを、暑さの中で考えてみたいです。




アマゾンで地球環境を考える (岩波ジュニア新書 (516))
販売元: 岩波書店

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天邪鬼の辞典 (アントブックス)
販売元: 郁朋社

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アメリカ 最強のエリート教育 (講談社+α新書)
販売元: 講談社

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「エリート」という言葉に対して,否定的な感情を抱く人も少なくないだろう.日本では,東京大学に代表される有名大学を卒業し,中央官庁や大企業に就職する人達がエリートであるという暗黙の了解がある.そういう捉え方,つまり「日本の有名大学卒業者=エリート」という考え方をすれば,当然,エリートなんて社会の役に立たないという否定的な意見にもなるだろう.しかし,真のエリートというのは,そんなに安っぽいものだろうか.ペーパーテストで高得点を取れるという条件が,エリートの条件だろうか.そんなわけはないだろうと,私は思う.では,エリートの条件とは何か.1つだけ挙げろと言われれば,ノーブレス・オブリージ(noblesse oblige)を身に付けていることだと,私は答えたい.

本書は,アメリカに17年間にわたって駐在し,その間に数多くのエリートと接してきた著者が,米国のエリート教育の実際について,日米の比較を交えながら説明したものである.釣島氏は,本物のエリートは,抜群に頭が良いのはもちろん,人間性や人柄にも優れ,社会奉仕の精神,しっかりした倫理観,ノーブレス・オブリージの精神を身に付けていると語る.さらに,本物のエリートは,スポーツもでき,リーダーシップもある.まさに選民である.本物のエリートが持つ,これらの特性のうち,一番目の「頭が良い」だけを見ているのが現在の日本だろう.そのような状況では,日米のエリート同士を比べたら,全く歯が立つわけがない.

アメリカのエリートはどのように誕生するのか.私立小学校→中高一貫のボーディング・スクール(プレップ・スクール)→有名私立大学→有名私立大学院が,一般的なエリートコースだと釣島氏は述べている.ただし,これは富裕層にとって一般的なだけであって,年間3万ドルにもなるボーディング・スクールの授業料を貧乏人が払えるはずはない.つまり,教育においても,お金がものを言う.このボーディング・スクールに全国から優秀な人材を集めて,思春期に全人格的な教育を行い,アメリカのエリートを養成している.

本書では,ボーディング・スクールの実情に加えて,アメリカにおける,伸びる子を伸ばす教育の徹底,奨学金制度,学校と企業との関係など様々な話題が,具体的な例を挙げて説明されている.教育改革が叫ばれている今,本書は,教育とはどうあるべきかを考える一助になるだろう.



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