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和書 529056 (110)



文化の詩学〈1〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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1983年岩波現代選書から刊行されたものの文庫化。なお現代選書版第III章「『源氏物語』の文化記号論」は同じく岩波現代文庫「天皇制の文化人類学」V章に所収のため本書では割愛され、また著者による岩波現代文庫版まえがきが付加されている。
本書には著者の70年代末から80年代初めの諸論が納められており、「第1巻の理論的観点に対して、第2巻では、政治、パフォーマンス、文体、女性、裸婦、足、書物のメディア性といった如く具体的事物を多く語っている」(文庫版まえがきp.vii)。
また著者は「私の研究分野を時期的に区切ってみると、(1)道化の民俗学に熱中した時期、(2)文化と両義性の問題にかかわり合った時期、(3)日本近代の問題に専念し、旧幕臣および敗者の力について論じることが多かった時期の三期に区分出来る」(p.iii)と述べているが、本書では主として(2)から(3)へと向かう時期における著者の思想的展開を見ることが出来る。
本書を通じて、文化における排除の論理や攻撃誘発性(vulnerability)あるいはスケープゴートの問題等の主題は、時代と場所をを超えて常に普遍的に存在するものであること、特にこの近年の日本においてますます重要な課題となっていることを改めて思い起こさせられた。
本書1巻VI章「ヴァルネラビリティについて」で述べられている「『日常生活』の豊かさとは何か。それは、我々がアイデンティティを確立するために、必然的に分泌する影としてのヴァルネラブルな存在を否定せずに、それらの影と対話し、ときにはその影に魅せられ呑み込まれることを怖れず、それらとの対話を通して、我々自身の『日常生活』を動脈硬化から救うことである」(pp.263-264)という一文は、今日の日本社会の「貧血状態の日常生活」、あるいは「『日常生活』の弾力性の欠如」に対する警鐘かつ処方として、特に印象に残った。




文化の詩学〈2〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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マックス・ウェーバーと近代 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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1 マックス・ウェーバーの思想と、リッケルト、
 フッサール、カール・レヴィットら新カント
 の流れをくむ考え方とには、共鳴する部分がある
 ことがわかりました。




丸山真男『日本の思想』精読 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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『日本の思想』自体は平明で判りやすい本だ。にもかかわらずこの「精読」は平明でもなく判りやすくもない。これではダメだ。
『日本の思想』自体を手にとって、自分の頭で考える方が有益だ。
たぶんこの本を買おうとする人は、大学で課題として『日本の思想』が出され、それ自体を読むのにビビッて解説書っぽいこれを読んでどうにかしようという下心からこれを手にするケースが多いと思うが、この平明でもなく判りやすくもなく掘り下げてもいない本を読んで、『日本の思想』と丸山真男を実際以上に「難しく」感じるのは不幸で不毛だ。
『日本の思想』自体に当たり、さらに掘り下げるのならばウォルフレンの『日本/権力構造の謎』あたりを読むのが大学生としては有益だ。




毛沢東の朝鮮戦争―中国が鴨緑江を渡るまで (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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朝鮮戦争最大の謎であった中国の参戦過程を解明した同タイトルの書物の文庫版。単行本版はまだ中国が史料をあまり公開していなかった1991年に出版されたが、文庫版ではその後公開された史料や研究成果を踏まえて第一章を全面的に書き直されている。中国の政策決定プロセス自体今もってあまり解明されているものが少ない中、とりわけ謎であった朝鮮戦争の参戦過程を、当事者へのインタビューや一次史料を活用して解明しておりその後公開された史料や単行本版の出た後に出たテーマ
の本とも寸分たがわぬ分析で、十分時代の試練に耐えられる研究書である。
 私は本書を読むまでは中国は北朝鮮の南進を早い時期から支持し、中国の参戦も事前に北朝鮮と申し合わせた既定方針だとばかり思っていたが、本書を読むと、実は中国は北朝鮮の南進に消極的で支援さえしていなかった事が分かった。参戦も、威勢のいいスローガンとは裏腹に大きな不安を抱えての参戦だったことも判明した。また参戦が中国に与えた影響として、参戦過程で毛沢東の強いリーダーシップのもとで参戦が決定され、結果的にそれが成功した結果、毛沢東の威信が高まり、独裁に拍車がかかったという結論も的を射ている。
 中国は朝鮮戦争に参戦した結果、国際的威信を高めたが、反面毛沢東の威信は途方もなく膨れ上がり独裁に拍車がかかり、毛沢東に逆らうものはいなくなり、毛のイニシアティブで行われた強引な政策である大躍進を始めたときそれを面と向かって反対するものはいなかった。そしてそれに失敗し威信を失墜させた毛が権力を再び自分の手に戻すために文化大革命にはじめた事を考えると、朝鮮戦争参戦はその後の中国の歩みを決定づけたといってもいいだろう。






歴史の教訓―アメリカ外交はどう作られたか (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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第二次大戦におけるローズヴェルト大統領のこと。
第一次大戦におけるウィルソンの失敗を
なんとか避けようと、いろいろ考えたという。
なるほど、パリ会議のことをそう考えていたのか。
あのときのフランスがソ連で、
ドイツはドイツで、
日本はドイツ対策のコピーだったのね。
なるほどなるほど。
深い洞察を含んでいると思った。




老いを生きる意味―精神科の診療室から (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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大川周明 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 最近大川周明に興味が出てきたことで本書を手にした。僕の興味は二点である。

 一点目。最近の原油資源高騰の中で 中東諸国やロシアの存在感が大きくなっている。ことにサブプライム問題で中東のファンドが欧米の金融機関に出資する話が多い。イスラム金融への言及も日経新聞でも増えた。つまり 中東が非常に身近に感じられる時代になった。
 裏を返すと これまでは中東は原油の供給地という程度の認識で 日本人には「遠くて遠い国」であったのだと思う。
 そんな中で 大川が戦前からイスラムに対し大きな関心を寄せていた点を知り 彼の視野の広さに惹かれた点にある。911テロに見られるイスラムと欧米文化の「文明の衝突」を60年前に視界に入れていた大川の知性には恐れ入るばかりだ。

 二点目。少子高齢化の日本で働いていると グローバリゼーション イコール 海外でのビジネス発掘という文脈で語られる場面が本当に増えてきた。この文脈はビジネスの戦略として語られているわけだが 昔の植民地獲得を思わせるものがあるのではないかという気がしている。
 その中で「アジア主義」を唱えた大川の言説は 21世紀の「グローバリゼーション」を考える上で 示唆されるものがあるのではないかということである。
 実際 本書で描かれる大川は日本、インド、中国が連携して欧米に対抗している姿を夢見ている。これは例えば最近言われるアジア通貨設立などにも どこか共鳴した響きがあるのだと僕は思うのだ。

 大川は東京裁判での狂態で ある意味で僕らが封印してしまった「知性」であることを最近強く感じる。大川の言説は今なお新しい。そうして 21世紀の僕らに対しても実に示唆に富んでいる。最近 佐藤優、中島岳志といった 大川を語る新進気鋭の論者が出てきた。僕も彼らを通じて大川を知ったわけだが その事に感謝している次第である。 




大杉栄語録 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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アナーキーって、何だか怖そう……。そう思っている貴方! それは偏見ですよ。アナーキーって実はとってものほほんとした思想なのです。だって、性善説を念頭に置いたユートピアが、アナーキスト達の目指した理想形態なんですもの。ただ、そこに行き着くまでの過程がねえ……テロとか使うかもしれないのよね、とりあえず無政府にしなくてはならないものですから。でも、アナーキーにヤバイって感じの先入観を持っている人は、この本読めば考えが変わるかもよ。




韓国民族意識と伝統 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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