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和書 529056 (111)



近代日本の政治家 (岩波現代文庫―社会)
販売元: 岩波書店

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明治以降の日本を支えた5人の政治家に焦点を当てた作品。
エピソードが豊富で、各人物の気質が手にとるように分かる優れた一冊。
さらに各人が権力を如何に手にしたのかが詳しく記されている。
…伊藤の超然政治から政党政治へのシフト、原の山県との折衝等等…
「政治におけるリーダーに求められるもの」これを考える上でこの本はオススメです。

すんなり読むには多少近代史の知識が要りますが、読んで損はない一冊だと思います。




逆転―アメリカ支配下・沖縄の陪審裁判 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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沖縄返還前にはアメリカにならって陪審員制度があった
しかしその実態は非常に不平等なモノであった、という話
DQN米兵にけんかをふっかけられ米兵は返り討ちになり死亡
けんかをふっかけられた沖縄の青年らが傷害致死で捕まってしまう
その陪審員として招集された人物の視点で進む話である
陪審員もアメリカ人が大半で沖縄人が少なくて不利に進んでいく
主人公はPXとかに宝石を卸す会社の幹部で裁判と同時に会社にも危機か迫る
なんとその業績を嫉妬した民政府に無根拠な追徴課税をふっかけられ
会社は存続の危機に陥り沖縄から追い出されそうになってしまうのである
欺瞞と不条理に満ちたアメリカ占領下の情勢が興味深い一冊である





刑事裁判を見る眼 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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現代日本の革新思想―丸山真男対話篇 2 (上) (岩波現代文庫―社会)
販売元: 岩波書店

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 丸山眞男をはじめとする対話集です。マルクス主義哲学者である梅本克己し等の対談形式で話が進んで行きます。ナショナリズム、マルクス主義とは何か。多角的に論議されており、今なおこの対談は色褪せない輝きを保っています。様々な革新しそうに触れられており、読み応えあります。




現代日本の革新思想〈下〉 (丸山真男対話篇)
販売元: 岩波書店

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 このかんでは丸山を始め3人が熱くイデオロギーについて語っています。マルクス主義者と丸山の対談は非常に共感を覚えると共に、とても示唆に富みます。このかんでは宇野経済学にも触れられており、時代を物語っていますが、今では不可能なこの対話集はマルクス主義者と丸山眞男に感心ある人は読むべきである本だと思います。




死へのイデオロギー―日本赤軍派― (岩波現代文庫―社会)
販売元: 岩波書店

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アメリカ人という日本人以外の著者により書かれた日本赤軍についての書。
日本人であれば、あの時代に生きた人間であればなんらかの感慨のあるテーマである。日本人でない著者であったからこそ、一歩離れたスタンスで取材も執筆も出来たといえよう。

軍隊組織を模した日本赤軍。
日本には武力弾圧する軍隊や軍隊はなく、徴兵の経験もないからこそ出来た組織であることは本書を読んで初めて理解した。言われてみれば左派の運動が盛んであった欧米でもここまで軍事的に先鋭化した組織は聞いた事がない。だが日本では活動の限界があったからこそ、パレスチナに飛び、あさま山荘での籠城事件になったのであろう。

共産主義を代表として日本国外からの様々な影響が日本赤軍の形成に大きく関与した事は間違いない。その外来の種が日本の土壌に芽吹いた姿が日本赤軍であり連合赤軍であったことがよくわかった。
連合赤軍も同士粛清もあさま山荘事件も表面的には一種理解しがたい日本人とは別の集団にも見えるが、その集団内外の力学は紛れもなく日本的なものである。




情報様式論 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 メディア論というのは不思議に孤立した学問だ。今起きていることは画期的なことなのだとそれはしばしば言うのだけど、いったいそれがどの程度画期的なのか、過去の学問とのつながりもなく主張されるために、素人にはよくわからないのだ
 でもこの本は違う。この本は社会理論や哲学など今起きている情報社会の動向とを見事につないでみせている。

 その際、戦略的なポイントとなっているのは、次のことだ。よくものごとの有り様は、それが展開された段階になってから振り返るとよく見えることがある。たとえば進化した人類の体の仕組みを知ったうえで、その進化の途上にあった猿たちを調べるとその体の仕組みがよく見えてくる。マルクスは『資本論』でそう言って、資本主義の段階から振り返ってそれ以前の時代をとらえなおした。

 ポスターもマルクスと同じ戦略を使う。つまり情報のやりとりの様式は、(1)声による段階、(2)印刷物による段階、(3)電子メディアによる段階とに分けられる。そうして私たちは現在、(3)の段階にいる。この段階から振り返ることで、まだその段階に十分にはたどり着いていなかった頃の社会理論の欠点や、それを予告しながらも十分には展開できなかった哲学の本当に言いたかったことが、見えてくるというのだ。

 こうして現在の情報様式の段階から社会理論と現代哲学が再検討される。と同時に、現代の情報文化のどこが画期的で重要なのかが、社会理論と現代哲学をふまえながら検討されることになる。ポスターはこの本で、これまでの社会理論や哲学ばかりでなく、現代の情報文化のありようも明らかにしてくれているのだ。

 というわけでこの本は一粒で二度おいしい本なのだ。
 さてと、もう一度読まなくちゃ!




ゾルゲ事件 獄中手記 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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 リヒアルト・ゾルゲはドイツ人で、モスクワにあるコミンテルンのために日本で非合法な情報収集に当たっていた。本書はゾルゲが逮捕された後、調査の一環で本人が書いた手記だ。
 事実の確認がその目的だから、特定の主題を持つものではなく、何を汲み取るかは読者しだいだ。ゾルゲの卓越していたと言われる知性と独特の視点から、日本社会がどう捉えられているかにも私は興味があるが、本書には含まれない。
 私が特に興味深く思ったのは、当時(1940年頃)の共産主義の組織すなわちコミンテルンと各国共産党の関連と推移、スパイ活動の実態、およびゾルゲのような人間がどうして共産主義を信奉するに至ったかだ。
 世界史の一大潮流としての共産主義を理解しようとする立場からは貴重な情報を示すものだと思う。




ゾルゲ事件 上申書 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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マルクス主義の謳う「人智が進めば国家的差異が払拭せられて国際社会が成り立つ」とは理論的誤謬であった、と尾崎は言う。ソ連ですら、世界革命の理想をトロツキーとともに足蹴にして「一国社会主義政策」という名の国家主義の方向に走った。

「国家」および「民族」とは人類のある限り「各人の生存の絶対的拠り処として続くべきもの」「あくまでこれを基礎として世界人類の共通的な福祉増進のための国際協調の方途が考えられるべきだけのこと」とは獄中の修行僧然とした生活から洞察を得た尾崎の「純正共産主義」ともいうべきものであった。

上記の如き共産主義理論批判や、日本の庶民が心底天皇を敬愛していたことから革命的スローガンとしての「天皇制打倒」の非合理さ不適当さを判断できるだけの冷静さは、従って尾崎の「共産主義離れ」を意味しない。
尾崎が自らの犯罪を「日本という国家の否定」が先に立つのでなく「共産主義者としての超国家的行動から自然に反国家的行動に出た」のだ、と説明しているように、愛国者として日本の行く末を案じ最善策として共産主義を選び取ることと、敬虔な「純正共産主義」信奉者としてその理論の誤謬を指摘し改善に繋げる事は、尾崎の中で全く同じ原理原則から出で来たったもののようだ。

そうしてみると、これはやはり「転向の書」ではない。尾崎本人が言うように、「転向にあらずして開転=展開=発展」である。「宇内に冠絶する民族国家主義を国是とする日本の占むべき指導的優位」などという国粋主義的修辞に惑わされてはいけない。この期に及んで尚、すぐそこに現実に存在したソ連や中共の脅威を、尾崎は否定している。

尾崎は確実なる死を前に「家」の一員としての自己の来歴と、「万世一系の天皇」を戴く日本の国体との統一を自覚した一人の日本人であったが、同時にいまだ強烈な確信を持った「純正共産主義者」であり、「日本国を裏切る者」であった。




ゾルゲ追跡〈上〉 (岩波現代文庫)
販売元: 岩波書店

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MI5勤務経験のあるディーキン、知日派ストーリィと来ればこれは、もはや最強コンビ。原書はたしか1966年だから40年近く前のものだが、いまもって古びない。緻密なはずのスパイ団だが、上巻には、日本の生活費をうっかり10年前の水準で計算していて、金欠になってしまうなんて、結構笑わせる部分も含む。ところどころ、政治学や近代史の研究者らしい詳しさでゾルゲを世界の中に位置づけるところもいい。英国での組合運動、北欧の共産党の内部の調停と駆けずり回るゾルゲは、今で言えば多国籍企業のビジネスマンである。


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