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和書 529056 (117)



検証 日韓会談 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

本書を注文したのは2006年3月であるが、送られてきたのは1996年12月20日発行の第1刷であった。第1刷を多く刷りすぎたのか、それとも売れ行きが芳しくないのか? いずれにしろ、当然ながら1997年以降明らかになったことは記されていない。

また、著者は「伊藤博文が皇帝と閣僚を脅迫して韓国保護条約を締結した」との立場をとっているが、それと見解を異にする人でも事実関係の確認には役立ち、日韓会談の概要と当時の情勢を掴める著作となっている。

何度か訪れた会談の決裂、政権交代で生じる会談への温度差、国際情勢の変化を背景にした条約交渉の進展、日韓両国の国内世論の動き、それに対する政権側の対応、どれも興味深い。

結局、意図的に曖昧な部分を残したまま条約を締結したのだが、それが様々な問題を今日まで引きずる結果になってしまったわけである。




憲法への招待 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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非常に読みやすい憲法入門の本。憲法についてまだほとんど知らない人が読むには
ちょうどよいレベルだと思います。24の疑問を設定して話を進めていく手法は確かに
わかりやすいし、おもしろい。二、三個の項目は、社会人の方にはあまり興味なさそうな
教科書的話題ですが(特に、最終第5章あたりは淡々としていて面白みが少ない)、
読んで損はないでしょう。
法学部の学生さんも、基本書と合わせて1年次生あたりに読むのは確かによさそうです。
ただ、やはりレベルは一般教養レベルですので、2年次生以降、あるいは資格試験受験生には
不十分(適していないと言ってもいい)です。
なお、著者の私見が各所に顔を出していますが、新書の紙幅では賛否は判断できない
ので、「まあ、そういう意見もあるのかな。」くらいに読み飛ばした方がいいと思います。
特に、見解対立の強い部分ではかなり“岩波色”の強い発言があるように思いますので、
そういうのに嫌悪感がある人は、はなから辞めておいたほうがいいと思います(岩波新書
ですから当然ですけど)。
有斐閣から単著の本格的体系書が出たようですね。本書を読んで、より深く著者の見解を
知りたくなった方はそちらをどうぞ。





憲法九条の戦後史 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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この本の「エピローグ 国際社会と九条―-国家中心の安全保障観から市民中心の創る平和主義へ」(P233〜P244)は、全文「非暴力平和隊」・・・PBIからGPPACまでを含む・・・の説明です。
とても要領よく しかも かなり丁寧に紹介してありますので、これから 自分で「非暴力平和隊」の説明をしてみよう と お考えの方にはレジュメとしても 適当かと思います。
ご参考までに 「エピローグ」の 最初と最後を ご覧にいれます。
(冒頭)「世界の紛争地域に非武装の平和市民活動家が入り、非暴力で紛争介入し、平和を築くために環境づくりをする国際NGOの非暴力平和隊(NP)がインドで創設されたのは02年末である」
(文末)「私は君島さんとの話を通じて、前文と九条の持つ豊饒さと広がりと奥行きの深さを再発見し、新たな可能性を見出した」  





憲法と国家―同時代を問う (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 著者の生きた「60年安保」の時代から書き始められる。
 その後1968年の学生の反乱へと筆がすすみ、フランスの法学者や法哲学者の見解が
 紹介されており便利。
 ただ現代のコミュニズムを全面否定する学者について著者の評価はからい。
 自身が参加したり招待された欧州での会議についても述べられている。
 まだ東欧圏ありしころを懐かしむと同時に同時のタブーについても考えることができる。
 ただソヴェトについての言及はあってもソヴェト法については125条についてしか言及がなくソヴェト法の研究者についての言及がなかったのはざんねん。




憲法と天皇制 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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天皇家の人々は、私たちが不十分ながらも日本国憲法からこうむっている「基本的人権の尊重」という恩恵からもっとも遠いところにいる。今でも大日本帝国憲法によってがんじがらめに縛られているのだ。性差別(女性差別)は公然と認められ、婚姻の自由はない。信教の自由もない。職業選択の自由もない。生まれによって差別され、「高貴」などという言葉で持ち上げてはいるが、実は奴隷のような立場にいる。「自由」がないのだから。
本書を読んでよくわかった。
現状のまま政教分離の原則が守られないとしたら、あの家の人々は今度こそ徹底的に利用され、逃げ道を失うだろう。天皇をひとりの人間として尊重し、守る可能性を持っているのは日本国憲法であり、自民党や民主党や宮内庁や神社本庁の連中ではない。





ゲランドの塩物語―未来の生態系のために (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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タラソテラピーを経験してから、フランスの海や塩について知りたいと思っていた。フランスの田舎も旅したい・・そんな気持ちから手に取った本書は、始めは紀行気分も味わわせてくれる。

しかし、もっとすごかった。塩作りの生態、若者たちのもうひとつの働き方への気づき、リゾート開発から塩田を守り村おこし、ヨーロッパを襲った食品の安全性への恐怖、環境保護運動。
ゲランドの地域に根ざし、かつグローバルに問題提起を行ってくれる。

ゲランドでは塩職人の子が大学で地理学を学んで、また塩職人になる。フランスの農業の根強さを見た気がした。

せっかくなので、おいしいゲランドの塩がどのように使われているのかまで紹介してくれてもよかったかもしれない。




現代アフリカ入門 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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新書ということもあり、詳細とは言えないながらも
現代アフリカの直面する苦悩と同時に活力をも描いている。
アフリカというと、私達のどうしても大自然や
野生生物などを思い浮かべてしまう。
しかし、貧困・紛争・病気に悩みながらも未来の発展を信じ
たくましく苦境を切り開いていくアフリカの底力も
感じることができる。

現代アフリカの全体像がよくまとっている一冊である。




現代社会主義を考える―ロシア革命から21世紀へ (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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ソ連が崩壊して数年後の事であったと記憶する。或る人が、私に、大旨こんな事を言った。--「ロシア人は、マルクス主義なんか、実は、全然信じて居なかったんだ。ドイツ人もそうだ。世界中で、マルクス主義なんかを一番信じて居たのは、日本人だ。日本人は、素直だから、何でも染まってしまふ。日本くらい、マルクス主義にやられた国は無い。そこへ行くと、ロシア人なんて、本心では、マルクス主義なんか、全然信じてなかったんだ。」--皆さんは、この人のこの言葉をどう思うはれるだろうか?古本屋でこの本を見つけて購入し、読んで居たら、この人のこの言葉を思ひ出してしまった。私自身は、私のこの知人よりは、もう少し、マルクスに好意的である。だが、マルクスについての評価はともかくとして、この本の著者は、この知人の言葉通り、「マルクス主義」を信仰し過ぎである。と、言ふより、ソ連が好きで好きで仕方が無い人と言ふ感じである。「レーニン主義」と「スターリン主義」の違いを真剣に論じたり(笑)、(本書17ページ参照)「民主集中制」等の由来と意味などを真剣に論じたりする(爆笑)、(本書115ページ)この著者の精神は、まさに、上に紹介した私の知人の言葉を裏付ける物である。笑ふべき本、と言ふより、情け無い本である。

(西岡昌紀・内科医/戦後60年目の夏に)




現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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「物質消費」から「情報消費」へ。
こういった標語を掲げることは容易であっても、
それを論理的に、誰にでも理解を促す形で、
もしくは誰にでも反論する余地の可能性を含んだ形で、
表現することは容易ではない。

新書であることの意義は何であろうか。
一つには、専門家ではない一般層への啓発を
少なからず含むということが挙げられると思う。
同時に著者は、自身の主張の核心を薄めてしまうほどの平明文は書かない書き手である。
それゆえに、本書は専門書ほどがっちりと体系だってはないが、
新書としては多少難解であるという所に位置することになったように思える。

一章〜三章で現代社会の「光」と「闇」の部分を実証的に論じた後、
四章では、その解決の方向として多少難解な論理が展開される。
だが考察も論理も徹底している。晩年の著作だけに筆力も十分。
これ以上の文を望むのは難しいとは思うが。

本書が現代社会の理論の外部問題を扱ったものであるとすると、
その内部問題を論じたのが続編の『社会学入門』。
著者自身の内部問題を論じたものとしては前作『自我の起原』を読みたい。





現代中国―グローバル化のなかで (岩波新書 新赤版 (797))
販売元: 岩波書店

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著者の最新作「中国激流」を読み中国に精通していることに感心し、本書も読んでみた。そしてやはり中国を理解の為には、今後も氏の本は必見だと確信した。

著者によると現在中国は「「政治の時代」から「経済と社会の時代」に突入しつつあり」そのような中国を観察するときには「以前にも増して生活者の視点から、問題を複合的に解明するアプローチがますます必要になってくるに違いない」としている。このアプローチは、「中国国内で発信される情報量が飛躍的に増大したこと」によって中国でも可能となっているそうだ。

本書はこのアプローチで「政治的」な中国ではなく、また「中国脅威論」「中国崩壊論」「中国バラ色論」のどれでもない、あるがままの中国の「実像」を追求している。本書の続編「中国激流」もそうだが、この試みは成功しているように思われる。

著者は、中国が経済と社会の時代に入りつつある新しい時代に相応しい、新しい中国専門家であると思われる。また本書は、新しい中国実像を知るには大変有益な書だ



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