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和書 529056 (121)



障害児と教育 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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 多くの大学でテキストとして採用されていた本です。私も学生の頃、これを愛読書のように何度も読み返しました。
 日本の障害児教育制度の変遷、「愛される障害児」をつくるため訓練と作業を繰り返していた養護学校の教育から、「発達保障」という新しい捉え方に至る道筋が語られています。保育所から学校、作業所、施設まで、障害を持つ子供達にとって最も大切なものの考え方が、具体例をあげながら解りやすく述べられています。
 「特別支援教育」が始まった今、内容は少し古く感じられますが、名称は変わっても、変わらない多くのことを教えてくれます。著者の温かい眼差しが感じられる本です。日本の障害児教育の原典といえる内容だと思います。




証言水俣病 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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患者たちの生きた言葉が、これでもかとばかりに胸に突き刺さる。高度経済成長と呼ばれた時代に置いて、その負の面を背負わされながらも、ありのままで生きていこうとする人々。チッソをうらまず、また単なる犠牲者としてではなく「人間として生きる」ことを追い求めている人たちの姿がこの本にはある。20世紀の日本とは何であったかを振り返るのにも、この本は最適であろう。
 また編者の栗原彬氏のもつ「やさしさ」が、この本の下敷きとなっている。彼の水俣患者に対するまなざしが患者達をここまで語らせたといっても過言ではない。
 とにかく偏見無しで一読あれ。確実に胸を揺さぶられる。




象徴天皇制への道―米国大使グルーとその周辺 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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本書は大戦の最中から大日本帝国崩壊後の新たな日本の統治体制について米国側で周到に準備されていたことが史実に即して説明されている。

当然のことだが、勝利した側はその後の自分たちの利益にもっとも合致するような選択を敗者に強制するであろう。象徴天皇を利用しての日本統治がどのように米国の短期的・長期的利益に合致するのか。

短期的には玉音放送を利用した皇軍(天皇の軍隊)の武装解除に始まる占領行政の円滑な推進にあったことは言うまでもない。

こうした政策決定は開戦直前まで駐日大使をつとめていたグルーの十年にもわたる緻密な調査活動、さらには文化人類学者をはじめとする研究者たちを動員した日本の社会文化の徹底的分析に基づいて行われていた。

肝心なことは1945年の大日本帝国の崩壊によって薩長主導の王政復古体制は完全な失敗に終わったことだ。近代天皇制は終焉したのである。傲然と腰に手をあてがっているマッカーサー連合軍最高司令官とその隣に直立不動で立つ昭和天皇との有名なツーショットがすべてを語る。

象徴天皇制は右と左を欺くとんでもない詐術なのではないか。無いものをあるといいくるめるトリックというわけだ。近代天皇制は終焉し存在しないのに、あたかもなにがしかの実体があるように見せかける。それはもっぱら占領軍=アメリカがこれを利用するためにのみ存在するのだ。

大東亜戦争はまさしく皇国(天皇の統治する国)の皇軍(天皇の軍隊)が主導した戦争だった。現人神(あらひとがみ)を最高指導者に仰ぐ戦争だったのだ。だが、昭和天皇は占領軍=米国によって免責された。天皇の戦争責任を不問に付したのである。天皇をもっぱら政治的に利用するために(のみ)。

勝者が最もおそれることは何か。それは敗者の精神的自立であろう。悲しいことに戦争の最高指導者が免責されることによって敗者の精神的自立の契機が失われた。

以上は本書が集めたデータに基づいた評者の読後感想である。




少年事件に取り組む―家裁調査官の現場から (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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元家裁調査官による一冊。
少年の立ち直りにかけた半生を振り返り,決してうまくいかなかった事例が多かったことなどを正直に淡々と描き出す中で,少年非行の背景や実態を示しています。
少年が環境によっていかに左右されるか,少年の置かれた立場に深く共感しながら処遇決定に関わる調査官の姿は,かなり誠実に感じました。
付添人活動についてほとんど触れていない点で,★一つマイナスにしました。




少年犯罪と向きあう (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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少年法の実態を全く知らない方でも一通り読むことで、裁判手続きや家裁調査官の職務などが理解できると同時に、少年法の課題も理解できると思います。

もちろん大学等で専門的に学ぶにはより高度な内容が必要ですが、入門書としては良いのではないでしょうか。昨今の少年犯罪に対する世論に反論できていないというレビューもありますが、現状を知る意味では適当な本でしょう。

他の少年法に関する新書も同様な内容が多いので、似た様な新書本と見比べて気に入ったものを選ぶのも良いかもしれません




生老病死を支える―地域ケアの新しい試み (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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北海道空知郡奈井江町で、地域医療に尽力してきた医師が書いた本。
しかし内容は、著者自身が老境に達した現在の日々思うことを書いた、と言う感じ。

サブタイトルは「地域ケアの新しいこころみ」と、なっているけれど、それについて触れられている部分は少なく、
家庭医と病院の連携についてなどは確かに先進的だと思うが、そのことについて体系だって知ることはこの本ではできない。

本書のテーマは、人間愛、のようなもので、
医療現場で日々忙しく働いている人が、ちょっと心が疲れた時に読むといい本かなとは思う。

私は看護師だけれども、こういう医師もいるんだな、と思うと、ちょっと元気が出るような気がした。






昭和の終焉 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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シラクのフランス (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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九五年から〇三年までのフランス政治・外交を鋭く描写している。ジャーナリストがお手本にすべき力強く明快な文体で、本の内容から筆者が力のあるジャーナリストであることが想像される。シラク政権がどんなものだったのか知るには格好の書だ。




新地方自治法 (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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本書は「地方自治法」に則して、地方自治のあり方を実例と共に論じたもののようであるが、前著(岩波新書黄版)と比較して、地方自治法に則する要素は少なくなり、より著者の主張が全面に押し出されていると思われる。

さて、著者の説く「地方自治のあり方」とは、「地方自治の本旨」というキーワードに集約されているようだが、著者の主張を見る限り、それを「無責任」と言い換えても差し支えない。なるほど、「地方自治の本旨」として、国からの独立や、住民の直接参加(住民監査請求等)が声高々に記載されているが、確かに「地方自治法」に則する限りでは、それを賞賛すべきものかもしれないが、財政的な責任ということについてはまったく触れていないところが、まさにその「無責任」志向を如実に示している。

特に、国からの自立については触れながらも、地方交付税制度を批判せず、自治体自らの財源確保の重要性については触れておらず、住民の直接参加については触れながらも、その「住民」の内容については、単なる居住者としており、そこには地方税納付者という自治体財政に直接貢献する納税者という視点はなく、納税者に依存する「浪税者」までもが住民に含まれることなど(地方税を納付しない者に住民監査請求資格があることは論理矛盾としか言いようがない)、「地方自治の本旨」とは、国から一方的に予算配分されながらも、「自立」と言い放ち、納税せずとも「参画」できる「無責任」と同義語のようである。

こうした本書が示すような「無責任」志向こそが、現在に見る「夕張」や「官製談合」に至る論理的基礎であると考えれば、これらの事件も極めて「論理的」なのかもしれないが、ここに至って著者がその存在を重ね合わせてきた、そうした意味での「地方自治の本旨」は、見事に破綻したといえるだろう。ある意味で、一つの「戦後イデオロギー」の表明として読めば、それなりに面白いテキストであるかもしれない。





自衛隊をどうするか (岩波新書)
販売元: 岩波書店

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