戻る

前ページ   次ページ

和書 529056 (289)



都市のコスモロジー―日・米・欧都市比較 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 本書は都市の意味を考察することで、都市性を回復するための手がかりを見つけることを目的とし、序章および4つの章、結びによって構成されている。

 序章では、自動車を製造するように作られた近代的な都市思想は「都市性」を生み出す事が出来ず、ロサンゼルスの暴動から上海の公害に至るまでの都市における危機的状況に要因となったと述べ、都市計画に問題提起をしている。

 第1章では、フランスで最も古い歴史を持つといわれるユリアヌスの浴場と20年ごとに敷地を変え全く同じ形に建て返られる伊勢神宮を事例に挙げ、ヨーロッパの都市は「時間における物質的永続」に執着し、日本では「空間における形の表徴的永続」にこだわると述べている。

 第2章では、丘の傾斜に出来たウルビノの町と無鄰菴(京都)の借景を例に、西洋都市が「外部→内部」の視線を前提としているのに対し、日本や米国や近代都市計画は「内部→外部」の視線を前提としていると述べ、後者は都市の断片化を引き起こしたとしている。

 第3章では、現代都市と歴史都市を比較している。20世紀の都市に欠けているのは創設者を前提とする呪術的・宗教的・政治的な共同体的概念であるとし、都市形成とは外界との境界を明確にする作業であるとしている。

 第4章では、ユートピア的な近代都市計画(機能主義)の時代からポストモダンの時代に入り、場所の意味と都市全体の意味を考えるようになり、都市性が回復に向かっているとしている。
 結びでは、各章の内容を整理した上で、今後の都市を考えるには、「場所性」「都市性」「風土性」をよく理解することが必要である事を述べて結論としている。

 著者の言う「都市性」とは、表象と現存の関係性のことである。例えば、神田川と聞くと南こうせつの曲から喚起される<表象>的なイメージがある一方で、オフィスビルが建ち並ぶといったといった<現存>的イメージがあり、都市とはそういった要素が絡みあっている。表象と現存の調和が「都市性」を生み出すとしている。本書以前の都市論では、表象(人文科学系)と現存(自然科学系)の研究の間には断絶があった。この両者を対等に評価し都市を論じた意義は大きい。




都市防災 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 阪神大震災の事実・教訓をもとに、筆者が様々な視点からの問題点・課題を提示している。
 どちらかといえば、被災者(市民)の立場というよりも、学者として行政側から見た視点が気になる。
 理科系の先生なので細かい部分にも目配りはあるが、我々一市民として、都市防災にどう備えるべきかという点は少々欠落しているように感じる。つまり自分の身は自分で守れと言うことか?




ドイツの秘密情報機関 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 ナチスの時代にはじまって、東西ドイツ体制時にもあったのだ。
 今となっては過去情報としての蓄積に過ぎないかもしれないが、事実として興味のある方はどうぞ。
 どのような活動が、どのような目的で、どのように実行されてきたのかが、よくわかると思います。ドイツ秘密情報部への旅にこの本で出られませんか?




動作―都市空間の行動学 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

要素は面白いが、詰めが粗い所が目立つ。

著者が本当にオタク文化を熟知しているのか。
日本社会というものを自身で分析・調査しているのか。

学術的な単語で埋めて、
うやむやにしている気がしてならず
著者の結論や考えの信憑性を疑った。
オナニー文章が点在し、腹立たしくもある。

ただ著者の着眼点には
興味を引きつけられるものが多く
私個人で考えるテーマは与えてくれた。
内容の印象は非常に薄いが、その点では良い本。




道路の経済学 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

これまでの道路行政のナンセンスを訴える本である。道路を新たに造る場合には、当然、その道路の設置に対する需要予測を行うが、その需要予測が道路設置という答えを得るためのお手盛りの試算であること、道路工事を入札するためにはまず低価格で入札し、その後、資材の高騰といった理由により予算を膨らませるのが常道であること−など、この世界における常識(世間の非常識)をまず指摘している。さらに、道路設置の際には、もっと多面的な評価が必要なはずなのに、道路を通すことによる周辺地域に対する経済波及効果(プラスの効果)も、誘発交通などによる環境面の悪影響(マイナスの効果)も満足に評価できていない現状を批判し、対案を提示している。新書なので、道路行政にまつわる課題をとりあえず簡単に列挙し、詳細は他の専門書に委ねるというスタイルであるが、誰でも気軽に道路問題の根深さと問題の所在を理解できる構成になっているという意味で、幅広い層に読んでもらいたい良書である。




ナチス裁判 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






日米安保を考え直す (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






日本ゴルフ列島―失われる森、汚される水 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)






日本政治の決算 (講談社現代新書)
販売元: 講談社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 1945年に生まれた朝日新聞本社コラムニストが、主として角栄期以来の記者としての見聞に基づいた『本』連載をもとに、2003年に刊行した本。田中角栄は「狭い国土に均等な政治の恩恵を」という理念を掲げ、金と人脈の力で権力を掌握し、以後日本政治は相次ぐ金権スキャンダルと財政問題に見舞われた。1993年、角栄の死の直前、金丸逮捕を機に、角栄子飼いでありながら選挙制度改革を唱え、政権交代可能な野党づくりを目指す羽田・小沢が自民党を離脱(新生党)、日本新党(初めて無党派層を正面から捉える)、新党さきがけ(小国主義)と共に新党ブームをひき起こした。その結果、7党1会派から成る非自民連立政権ができ、自民党を利権から切り離そうとするが、内部対立ゆえに改革も進まないまま、社会党とさきがけの離反を招く。以後、社会党の崩壊・有事対応の不備・戦争責任問題の若干の進展に特徴づけられる村山自社さ政権の成立、YKKや政策新人類の登場による自民党内の若干の変化、公明党に支えられた新進党の躍進、菅・辻元らの市民政治の台頭の後、金融国会を契機に小渕自民党は、宿敵である原理政党小沢自由党・宗教政党公明党と連立政権を組み、政策の右旋回を実現する。密室政治と失言で揺れた森政権の後、森を支え続けた派閥政治家小泉が、田中真紀子らの応援で劇的に地方票を制し、事実上加藤の乱を成功させる形で、角栄が作った「自民党をぶっ壊す」と称して政権を奪取、小泉ブームをひき起こす。妄言が続くが、抵抗勢力の存在と国際情勢の急変に助けられた小泉が名だけとり、抵抗勢力が実をとっていると見られる小泉政権に対し、自由党の合流を実現させた菅の民主党がマニフェスト対決を挑み、二大政党化への幕が開けた2003年の選挙をもって本書は終わる。政治経済が迷走したこの十年間に、政治家たちの立場がいかに揺れたかがよく分かる本。



前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ