戻る

前ページ   次ページ

和書 529056 (315)



タリバン (光文社新書 (003))
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 この本を読んで、私は、タリバンについてはもちろん、アフガニスタンについても、イスラム世界についても、自分が何も知らなかった事を痛感させられた。9・11事変の真相は、事件から6年が経った今も闇の中だが、9・11事変(テロ)が、突然起きた出来事でなかった事だけは確かである。−−9・11事変には、当然、複雑な前史が有った筈である。しかし、私達日本人は、そうした事を余りにも知らなさ過ぎたと、私は、今、痛感して居る。−−日本のジャーナリストには、ただ現地に行く事だけを競ひ、現地に立つ事やインタビューをする事だけを偏重する「悪しき現場主義」と呼ぶべき風潮が有った。だが、田中宇氏のレポートは、そうした「悪しき現場主義」とは無縁の物である。9・11事変から6年が経った今、この本の価値は、ますます高まって居ると、私は思ふ。

(西岡昌紀・内科医/9・11事変から6年目の日に)




地域間交流が外交を変える 鳥取-朝鮮半島の「ある試み」 (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

前半の鳥取県と慶尚北道の子孫探しの話も興味深かったが、私が一番注目したのは後半に書かれている地域単位だからできる異文化との交流論です。私は太平洋側に住んでいるので、日本海側でアジア交流の準備が着々と進められているのを恥ずかしながら知りませんでした。私も韓国との市民レベルの交流に携わっているのでとても参考になる良書でした。

とかく日韓関係は日本でも韓国でもマスコミを中心とした良くない出来事に関する事が多い中、このような地域間の小さい友好関係がもっとクローズアップされるべき時代が早く来て欲しい。




日中一00年史 二つの近代を問い直す (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

意欲作だと思います。読み応えありました。日中両国の近代化100年史を、それぞれの国の知識人たちが両国の関係について悩んだ、その「悩み」に共感し一緒に悩んでみようという試みの書です。

本書を読んでこれはマニフェストなのだ、と思いました。アジアの歴史を「思想化する」という遠大な試みの第一歩を踏み出したというところでしょうか。とりあえず素材と方向性は提示して本格作業はまだまだこれから、そんな感じです。全十章に新書にしては詰め込み過ぎと思えるテーマの数の多さも、マニフェストと思えば違和感はありません。

少なくとも私にとっては数々の新しい視点からの問題提起があり、大変参考になりました。毛沢東の著作「実践論」「矛盾論」に対する分析や、丸山眞男に対するやや皮肉(?)な見方などは特に興味深く読みました。

ここ百年のあいだ両国は近代化のプロセスの中で対立葛藤の歴史を経てきたわけで、本書のテーマも第一義的にはそこにあるわけです。しかし両者の対立葛藤のいわば土俵ともいえる「近代化という宿命」に的を絞れば、そこには東洋対西洋の対立相克という隠れたテーマが存在しています。アジアの歴史を「思想化する」という著者の試みは、どちらかといえばこの隠されたテーマの方に重点があるのではないかという気がします。つまりは世界史を書き換える、ということになるのでしょうか。

著者の目論見どおり、どうやら私にも「悩み」が感染してしまったようです。




日本とドイツ 二つの戦後思想 (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

内容に関しては解り易いが、それを今度は己れの口でもって説明せよと言われりゃあどうするよ?
出来ないよ。
そもそも明治以来の「思想」なんてものは全て外からの借り物であって、我が国思想なんざそうした西洋の真似や鸚鵡返しに過ぎないのだし、我が国で思想を語るものならば、直ぐ様空虚となってしまう。
そう、この本では我が国のニセモノ思想の無惨さを著した良書とも言えます。
しかし最近は新書と銘打ってもこのような難しい内容で綴られた物(本書は至って平易だが)もあれば、己れのエッセイをさも論文めいた偏見まみれみたいな本もあり、出版業界も学者さんも幾ら大壮なこと言っても「腹が減っては戦は出来ぬ」のですなあ。
思想が現実(世間に媚ること)に屈服するから、我が国では思想なんぞ流行らない。




日本とドイツ 二つの全体主義 「戦前思想」を書く (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

第二次大戦において強力な全体主義国家を作り上げた日本とドイツ.その戦前思想の流れを比較したものなのだがなかなか面白い.西欧にありながら脱西欧に向かうドイツと,西欧化に始まりながら「日本的なもの」との間に揺れる日本が対比されている.もっとも筆者は”ドイツは近代政治的基盤である共和制を達成し,その中で”近代の超克”=反西欧的全体主義に至ったが,日本は帝政下で玉虫色の「国体」思想を織り込みつつ全体主義を形成した”という,成熟・未熟の単純比較はできないといっているが,どうもそう言う傾向は強いような気がする.本書を読んで,今の日本でも”愛国心を育てる”と言う政治家・評論家が元気なのを見て,その前に政治的教育かなぁ…と考えさせられた.




ネオ共産主義論 (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

共産主義という言葉が持つ負のイメージを払拭させられました。同時に真摯な気持ちでこれからの世界のあり方について、真剣に考えていく必要性があることも理解できました。

確かに、ソ連・東欧・中国・東南アジア…世界の至る所に20世紀中に現れた共産主義国家は、悲惨な結末を国民に強いながら崩壊もしくは転向という結果に終わろうとしています。

しかし、マルクスが考えたことと、実際の社会主義国や共産主義国で行われた政治のありかたは、大きな乖離がありました。

しかし、ここで大きな問題として我々の前に立ちはだかるのは、理論の正当性は誰が保証するのかという問題です。内ゲバという言葉が象徴するように、「アカ」と呼ばれる人々の闘争劇はこれまた、悲惨の二字に埋め尽くされる傾向にありました。

しかし、昨今の原油高や地球温暖化に依るまでもなく、資本主義の未来は全く明るさのないものです。主義=イデオロギー=宗教的権威ではなく、衆知を集めた人類の存亡と幸福を掛けた取り組みへと消化させなくてはなりません。

あらためて注目されつつあるマルクスを神格化から遠ざけ、新しい未来の想像に資して欲しいものです。




ハーバードで語られる世界戦略 (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

ハーバードのケネディスクールへ一年間留学した大門氏とその夫田中氏による共著。ケネディスクールのフェローシップや講義、セミナーなどがどう組織されているかが分かる。最も興味深いのは、ケネディスクールの教員がいかに政界、行政と密接かが垣間みれる点。政治家、役人の天下り先とも呼ばれかねないが、常に最新の情報と事例を盛り込んだ実践的な講義を提供する大学のシステム、そして日本の大学ではまず見られない教員の流動性には圧巻。




哈日族 -なぜ日本が好きなのか (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

日本文化が何故現代の台湾の若者に興味を持たれているのだろうか、という素朴な動機から本書を手に取りました。
著者の酒井亨氏は社会学者ではありませんが、共同通信社の記者を経た台湾在住のフリーライターで、その経歴をいかして、社会学の統計手法を用い、アンケート分析結果を紹介しながら、日本文化への憧れの理由を少しずつ解き明かしていきます。

アニメ、音楽、ファッション、ドラマ、雑誌等、それらのメディアや媒体にいかに日本文化が浸透し影響力を与えたかが具体的な事例とともに分かりやすい記述で展開されています。

戦前の50年間にわたる日本統治時代の評価にもつながりますが、戦後国民党の蒋介石が中国本土を追われ台湾に来たときの外省人支配体制が反発を招き、日本統治時代の方が良かったというイメージが確立したようです。所謂親日派の台頭はそのような歴史経過の中で熟成されていったものです。「哈日族」もその流れの延長線上にある文化現象と言えるでしょう。

実際、台湾の書店やコンビニを訪れてみますと、結構日本の雑誌、書籍、食品に遭遇します。テレビのCMでも日本語のCMがそのまま流れており、下に字幕がでている状況ですから、それくらい深い関心があるのだと感じました。

あまり上手くいっているとは言えないアジア諸国との関係を考えますとこのような文化の潮流を正しく受けとめ、外交関係も含めて良い方向へと発展させていっていただきたいと願います。




不可触民と現代インド (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

まあ状況を知る入門本としてはいいのかもしれないが、それにしても極極一部のインタビュー
が中心となってしまっているのは残念。もう少し幅広い情報を盛り込んで欲しかった。

それと、一部に表現、論理構成に難のある部分がある。
内容面も含め、編集側はもうちょっと掘り下げるべき。




不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か (光文社新書)
販売元: 光文社

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

≪一方では発達のもっとも遅れた者を排除することで,また一方では生き残った者たちに決して止むことのない試練を課し続けることによって,自然は生きる者に存在の理由を与えているのであり,その理由に合致し,また真に理解する者だけが,今後も生き続けるであろうし,そのようにして生き残る者が,社会の進歩を確実にするのである。≫

 上記のようなスペンサーの言葉を引用して,筆者は,≪本書は,凡庸な親が,子供の教育に悩みながら,親もまた勉強しなくてはならないと考え,しかし何をどうやって学ぶべきか,そもそも勉強とは何だっけ,といった事柄を思い悩むドキュメントである。≫(31頁)とする。
 ここまで読むと,「勝ち組になるための勉強法」みたいな薄っぺらな本かと思う。実際,子供にどのように本を薦めるかといった記載もあって,本書の本来のコンセプトはそうしたところにあったのだろう。
 が,途中から,大人が身につけるべき教養とは何か,どうやってそれを身につけるべきか,という,多分筆者が最も関心を有する事柄に記述が移行する。それがまた面白いし,「勉強するための基本図書ガイド」「国語,英語のための基本図書ガイド」「倫理的に生きるための基本図書ガイド」「歴史を知るための基本図書ガイド」「数学,科学に親しむための基本図書ガイド」も実践的で,そこだけでも読む価値がある。
 コンセプトは薄っぺらいのに,そこからいい意味でずれてできた,いい本である。




前ページ   次ページ

戻る

仮想世界 - シューティング/レース/電車ゲーム フライトシミュレータ