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DVD/ビデオ 16295831 (2)



シャーロック・ホームズの冒険 15巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 グレナダTVの第三シリーズ「事件簿」の第一作である。
 「レディー=フランシスの失踪」は、原題は「Disapperance of Lady Frances Carfax」で誤りはないが、延原訳の「フランシス・カーファックス姫の失踪」に慣れている者には、一瞬何の話かわからなかった。第四短編集「最後の挨拶」の6番目、通算42作である。
 さて、題名だけでなく、この作品は、原作とは大きく異なっている。原作では、スイスのローザンヌで失踪したカーファックス姫の捜索に、ロンドンを留守に出来ないホームズが、ワトソンを派遣して電報で指示すると言うところから始まるのに、この作品は、一人で湖水地方を旅行中のワトソンが事件に巻き込まれることになっている。
 この変更で、ワトソンの主体性が変わってしまった。原作にある、医師としての必死の救命活動も割愛された。
 最後にホームズが登場するところは同じとしても。
 「ボスコム渓谷の惨劇」は、原題は「Boscombe valley Mystery」でずいぶん戻って第一短編集「冒険」の4番目の作品である。これは、すでに結婚してホームズとのベーカー街での共同生活を解消したワトソンにホームズから、支援要請が来るというもう一つの作品とは、逆の出発となっている。
 わずかな単語から意味を探り出す「暗号解読」部分やタバコの灰の研究までホームズの探偵学の基礎がふんだんにちりばめられているし、ロミオとジュリエットのような設定も華やかである。
 ただ、原作で出てくるレストレードが登場しないのは残念である。それと、ホームズ得意のずばりといわずに謎解きする部分がコメディーのように演出されているのも残念である。
 そんなわけで☆1つ減点。





シャーロック・ホームズの冒険 16巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「ソア橋のなぞ」は、DVDのパッケージの原題は「Problem of Thoa bridge」と表示されているが、ホームズの原典では「Thoa Bridge」となっており、題名の変更もされている。このシリーズでは初の第五短編集「事件簿」の7番目、通算51作である。
 ドイルが(延原訳も)単に「ソア橋」と表記したのには、それなりのわけがある(と思う)。ご覧になれば分かるとおり、「事件」には大どんでん返しがあるからだ(これ以上格とネタバレになる)。ホームズの丹念な捜査の模様が原作よりかなり省略され、むしろワトソンの助言が有効になっているのも、やや奇妙である。
 「ショスコム荘」は、原題は、「Shoscombe Old Place」、第五短編集の11番目通算55作。つまり、ホームズ短編集の最後の一つ前の作品である。新潮文庫の延原訳では「事件簿」には収録されず、「叡智」という新潮文庫独自の短編集に収録されている。このように本来の作品集から割愛したのはあくまで「ページ数の制限で作品の良し悪しではない」との説明をされているが、「叡智」に廻された作品は、やはり、一段劣るものが多いように思う。
 そのためか、原作にはない演出が沢山盛り込まれていて、まるで新しい作品であるかのようだ。僕は違和感は感じなかったが、見たあと原作を読み直すと、ほとんど同じようで実は違う作品に思えてくるのであった。





シャーロック・ホームズの冒険 17巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「高名の依頼人」は、原題は、「Illustrious Client」、第五短編集「事件簿」の冒頭を飾る通算第45作であり、延原訳も同じである。
 原作では「もう弊害はあるまいよ」というホームズの言葉で始まり、10年間秘密にしていた事件の公表がされるという設定になっている。
 この依頼人が、実は、エドワード7世であることは、最後の場面で分かってしまうのだが、それまでマイクロフトを介して国家の危機を救ってきたホームズにとって、この事件は、依頼者が国王であっても、事件自体は、国家の危機に関わるものではなく、その部下の個人的な危機の対処であることから、あまり詮索していない。
 ほとんど原作に忠実な再現で、本から入った者としては、満足である。
 「這う人」は、原題は、「creeping Man」第五短編集「事件簿」の8番目、通算52作である。延原訳では「這う男」になっている。
 不老不死、若返りを願う不思議な科学者の話であり、その言動の奇怪さが売り物の話であるが、原作とは、かなり違う部分がある。
 まずは、レストレードが出てこない、キーポイントとなる「猿」に関連する動物園やゴリラも出てこない、原作では、かなり初期の段階で「犯人」が分かっていながら、その動機というか原因を追究するところに重点が置かれているのに対し、本編では、この点を最後まで「引っ張って」ラストの奇怪な「シーン」を強調している。その点では映像化するに当たって、原作の改編はむしろ効果的になっていると思う。





シャーロック・ホームズの冒険 18巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

名作シリーズ、グラナダホームズが語られる際に、まず槍
玉にあげられるのは、原作と違う..云々ということ。私的
には少々うんざりしている次第です。

わざわざレビューを書こうと思うような人は大抵の場合、
原作をバイブルのように思い、原作で事前にイメージを固
めている人が多いからなんでしょう。

私は純粋に、このドラマシリーズが好きで何度も繰り返し
てみています。ジェレミーブレット演ずるホームズの推理
はもちろんワトソンとのやり取りや映像化された当時の英
国の雰囲気などに惹かれます。

そういう観点から、本巻の評価は、星3つが妥当だと思い
ます。単純にあまり面白くない。。序盤は雰囲気を出すの
に必死で、せっかくのホームズの登場でも終盤まで推理へ
の興味は持続しない感じです。ジェレミーホームズが出て
くるだけで最低星3つは確保ということで。

逆にこのシリーズは基本的にもっと面白いものですので、
はじめにこれを見てしまった人は、他の巻にもトライされ
ることをお勧めする次第です。





シャーロック・ホームズの冒険 19巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 長編作品の扱いになっているが、これも原作は短編である。
 第三短編集「帰還」の7番目、通算30作である。DVDの原題は、「Master Blackmailer」となっているが、原典は、「Charls Augustus Milverton」である。このように原題にまで手をつけたのは18巻の「最後の吸血鬼」16巻の「ソア橋のなぞ」に続くものである。しかし、邦題は、新潮文庫の延原訳の「名訳」を採用してくれたのはありがたい。
 この作品は、ホームズが敢えて犯罪行為を犯すところに面白さがあるのだが、原典の原題のとおり、この作品ではオーガスタ=ミルバトンという人物を克明に描くことで、深みを与えている。長編化のために結果として主人公を原典以上に丁寧に描くこととなった。そうであるならば、何も原典と異なる題名をつける必要はなかったのではないか?

 この作品で、女性嫌いを通したホームズが、捜査のため近づいたメイドとキスするシーンがあるが、これは、やややりすぎではなかろうか?ホームズはホモセクシュアルであるというパロディーが随所に出るほどの徹底した女嫌いのホームズにこのような行為をさせたのは残念だ。

 これも無理して長編にしたという感じは否めず、それくらいなら、もう一つ短編を作ってほしかったと思う。





シャーロック・ホームズの冒険 1巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 これから、順にホームズのNHKで放映された、グラナダTVのDVDのレビューを開始します。 グラナダTVの作品は41作。日本では全部が「シャーロック=ホームズの冒険」と言う第一短編集の題名で放映されましたが、イギリスでは、「冒険」「帰還」「「事件簿」「思い出」の短編集の中の4つの題名のシリーズになっています。本の収録と必ずしも一致していないのが、玉に瑕ですけど。後は5本の長編スペシャルとして放映されました。
 さて、この第一巻の冒頭を飾るのは、原作でホームズが「あの女」と語って唯一負けを認めるアイリーネ=アドラの登場する「ボヘミアの醜聞」(この邦訳は延原訳と同じですね)。結論としてクライアントの目的は達成したものの、ホームズとしてはしてやられたという話である。
 「踊る人形」も延原訳どおり。子供のいたずら書きのような人形の絵の暗号解きの物語であるが、テレビ版では、本のように丁寧な謎解きの解説をしてくれていない。これは、編集の関係なのか、それとも、この放送の視聴者は、このホームズ物語Best 10に選ばれる話を当然知っているという配慮によるものか?
 いずれにせよ、35年前から何度となく読んでそらんじられるくらいになっている人間にとっても、本では表現できない映像の力を再認識させる作品である。
 1,2作にいい選択をしたと思う。





シャーロック・ホームズの冒険 20巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 これも本来短編であったものを長編扱いしたものである。
 第一短編集の「冒険」に戻って、その第10番目の作品を使っている。DVDの原題は、「Eligible Bachelor」であるが、原典では「Noble Bachelor」である(「冒険」の原典の題名には,7作目以降は、本来は「The Adventure of」がついているが省略する)。新潮文庫の延原訳では「花嫁失踪事件」と訳されている。このほうが、事件の内容を端的に示していて、妥当だと思う。
 さて、この話は、原作を読んでから見た方は、みんな違和感を持ったのではなかろうか?詳細はネタバレになるので、敢えて隠すが、原作の善人が悪人になり、悪人が善人として描かれている。犯人を別の人間にするというような問題ではないが、やはり、ここまで主題を変えたのは、、ホームズの原作を借りた新作と考えるほかない。
 この作品の中で、悩み疲れたホームズがハドソン夫人とともに落ち込む場面が出るが、僕には、「話が違うじゃないか?!」と嘆いているように見えた。
 残念である。

 短編3作を無理やり、長編にして3作品を流して、グラナダTVの第三シリーズ「事件簿」は終わり、第四シリーズの「思い出」に移っていく。

 ともあれ、このシリーズの18〜20巻は、新たな試みであったかもしれないが、原作をいじりすぎて違和感のあるものであった。





シャーロック・ホームズの冒険 21巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 グラナダTVの第四シリーズ「思い出」の最初の話になる。
 「三破風館」は、原題は、「Three Gables」、第五短編集「事件簿」の4番目、通算48作であり、邦題も延原訳と同じである。
 原作では、出てきたかどうかも分からないバイクという人物を準主役に取り上げて、単なる奔放な女性とその犠牲になる青年の話に深みを与えている。事件自体は、意外と単純なので、このような別の人格を加えることで、映像的にまとめたものであろう。本来の趣旨を変えるものでなく打倒かもしれない。
 ただ、その反面として本来の主人公の悪女の存在感が薄れたことは否めない。
 「瀕死の探偵」は、原題は、「Dying Detective」、第四短編集「最後の挨拶」の5番目、通算41作である。延原訳も同じである。
 死にかけた重い病のホームズという設定はショッキングであるが、そこにいたる経過は、原作にはあまり詳しく書かれておらず、むしろ他の多くの短編の中で断片的に触れられているホームズの阿片窟通いなどが詳しく映像にされており、この作品によってホームズの全体像がわかるという点ではいい改編であったといえる。

 この巻の2作品の改編は、許されるいい改編だと思う。
 





シャーロック・ホームズの冒険 22巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「赤い輪」は、原題は、「Red Circle」第四短編集「最後の挨拶」の3番目、通算39作である。延原訳でも同じである。
 最初は、乗り気でなかったホームズが次第に材料が集まって乗り出していくところは、原作のとおりである。イタリアマフィアを連想させる組織に狙われる夫婦の救援に勤めるわけであるが、結果としてイタリア人一人が死亡する。原作とこの作品ではこの事実に対するホームズの反応は正反対である。この作品のほうが人間味があるともいえるが。
 相変わらず、この作品でもスコットランドヤードのグレグスン警部の出番がカットされている。
 なぜか分からない。そういう点は別にして、基本的には、原作を比較的忠実に再現しているといえるだろう。
 「ボール箱」は、原題は、「Cardboard Box」、第四短編集「最後の挨拶」の2番目、通算38作である。邦題は延原訳と同じである。
 さて、この作品は、原作では夏の事件となっているのにクリスマスの事件として製作されている。これは、おそらくクリスマスプレゼントとして題名の物体が届くという演出なのかもしれない。
 原作では、犯人の殺害方法などについては、本人の長い(文庫本で10ページ近い)供述書による説明で表現されているが、この作品では、映像の表現として犯人の幻想として描かれている。この方が、映像の演出として妥当であるのは言うまでもない。

 この二つの作品の原作への改編は、極めて見事で賞賛されるべきものであると思う。





シャーロック・ホームズの冒険 23巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

グラナダTV版ホームズ最後の収録作品。この物語を最後に、ジェレミー・ブレットは、まだいくつものホームズ物を残したまま世を去った。
彼の体調が悪化していたため「ホームズが休暇中の事件」という設定で兄マイクロフトやワトスンが活躍するのも悲しい。

ホームズがワトスンを気遣うシーンがある唯一の(!)シーンがある「三人ガリデブ」のエピソードをこの作品で取り入れてしまったため、そのシーンが映像されなかったのが返す返すも残念。
悲しくて頻繁には見られない1枚。


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