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DVD/ビデオ 16295831 (5)



シャーロック・ホームズの冒険 2巻
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 テレビ版第3作の「海軍条約事件事件」は、第二短編集「思い出」の10番目の事件。短編集で通算22番目のお話である。事件の内容は、ネタバレになるので触れないが、この話で特に強調されているハドソン夫人とホームズの関係〜有名な私立探偵でありながら私生活はずぼらそのもののモームズにほとほとあきれる賃貸人〜のリアルさが面白い。
 「美しき自転車乗り」は、第三短編集「帰還」の4番目。通算24作目の作品である。この訳は延原氏のものであるが、原題の「Solitary Cyclist」の訳し方によっては、可憐な被害者バイオレットではなく犯人を暗示させるという凝った内容になっている。個人的には、ヴァイオレット役のバーバラ=ウイルシャーは、僕が本で呼んでイメージした女性と大違いでがっかりしたのだが、それは個人の好みなので減点しないこととする。





シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.12
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 「銀星号事件」は、原題は、「Silver Blaze」で、延原訳では「白銀号事件」とされており、古い読者としては、こちらの方がしっくりする。第二短編集「思い出」の冒頭の事件で通算13作である。殺人事件と、名馬の失踪という二つの問題が、絡んだ事件の展開は、意外な結末に終わる。
 ホームズ物で競馬に関わる話はこのシリーズ16巻の「ショスコム荘」にも出てくるが、確か原作では馬券を買うつもりといっただけのホームズが、このテレビ版では大量の配当を受け取っている。「事件そのものが報酬さ」のホームズの人生観と合うのかは議論の分かれるところではないだろうか?
 「悪魔の足」は、原題は、「Devil's foot」このテレビシリーズでははじめての第四短編集「最後の挨拶」の7番目、通算43作である。
 原作では、ワトソンが中々作品を書かないのでホームズが電報を送って「コーンウォールの事件をなぜ書かないのか?あれは僕が手がけた最も怪奇な事件だ」と促しているが、公平に見て、他の事件と比較して「最も怪奇」とはいいがたいであろう。
 ネタバレになっては申し訳ないので、犯人などについては記載しないが、この事件で、ホームズがコカインを砂浜に埋めるシーンがあるが、原作にはこれがない。薬物撲滅へのキャンペーンとも思えるし、この事件の謎の暗示かもしれない。
 この事件においても、「ホームズの犯罪」と題した私の同人誌への投稿が適用される結末になっている。道義性と刑事罰の違いであって、これは、法学部の副読本に使われてもいいかもしれない。




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.15
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 グレナダTVの第三シリーズ「事件簿」の第一作である。
 「レディー=フランシスの失踪」は、原題は「Disapperance of Lady Frances Carfax」で誤りはないが、延原訳の「フランシス・カーファックス姫の失踪」に慣れている者には、一瞬何の話かわからなかった。第四短編集「最後の挨拶」の6番目、通算42作である。
 さて、題名だけでなく、この作品は、原作とは大きく異なっている。原作では、スイスのローザンヌで失踪したカーファックス姫の捜索に、ロンドンを留守に出来ないホームズが、ワトソンを派遣して電報で指示すると言うところから始まるのに、この作品は、一人で湖水地方を旅行中のワトソンが事件に巻き込まれることになっている。
 この変更で、ワトソンの主体性が変わってしまった。原作にある、医師としての必死の救命活動も割愛された。
 最後にホームズが登場するところは同じとしても。
 「ボスコム渓谷の惨劇」は、原題は「Boscombe valley Mystery」でずいぶん戻って第一短編集「冒険」の4番目の作品である。これは、すでに結婚してホームズとのベーカー街での共同生活を解消したワトソンにホームズから、支援要請が来るというもう一つの作品とは、逆の出発となっている。
 わずかな単語から意味を探り出す「暗号解読」部分やタバコの灰の研究までホームズの探偵学の基礎がふんだんにちりばめられているし、ロミオとジュリエットのような設定も華やかである。
 ただ、原作で出てくるレストレードが登場しないのは残念である。それと、ホームズ得意のずばりといわずに謎解きする部分がコメディーのように演出されているのも残念である。
 そんなわけで☆1つ減点。
 




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.16
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

確かに、原作とは一風変わっている感じも受けるが、ドラマとしては十分成立している気がする。だいたい、原作をいじくるとコケるものなのだが、原作には負けていないおもしろさがある。
ところで、ショスコム荘には、ジュード・ロウが出演してました。
若い!




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.17
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 「高名の依頼人」は、原題は、「Illustrious Client」、第五短編集「事件簿」の冒頭を飾る通算第45作であり、延原訳も同じである。
 原作では「もう弊害はあるまいよ」というホームズの言葉で始まり、10年間秘密にしていた事件の公表がされるという設定になっている。
 この依頼人が、実は、エドワード7世であることは、最後の場面で分かってしまうのだが、それまでマイクロフトを介して国家の危機を救ってきたホームズにとって、この事件は、依頼者が国王であっても、事件自体は、国家の危機に関わるものではなく、その部下の個人的な危機の対処であることから、あまり詮索していない。
 ほとんど原作に忠実な再現で、本から入った者としては、満足である。
 「這う人」は、原題は、「creeping Man」第五短編集「事件簿」の8番目、通算52作である。延原訳では「這う男」になっている。
 不老不死、若返りを願う不思議な科学者の話であり、その言動の奇怪さが売り物の話であるが、原作とは、かなり違う部分がある。
 まずは、レストレードが出てこない、キーポイントとなる「猿」に関連する動物園やゴリラも出てこない、原作では、かなり初期の段階で「犯人」が分かっていながら、その動機というか原因を追究するところに重点が置かれているのに対し、本編では、この点を最後まで「引っ張って」ラストの奇怪な「シーン」を強調している。その点では映像化するに当たって、原作の改編はむしろ効果的になっていると思う。
 
 この巻の2作品は、一つは、原作に忠実、もう一つは、原作にかなり手を入れたものになっているが、映像化に当たって必然的な処理であったと思う。

 そういう点で、この作品は、実によく出来たものだといわざるを得ない。




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.10
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 「もう一つの顔」は原題は、「Man with the twisted lip」で、第一短編集「冒険」の第6番目の作品である。これも原作に当たってきたものとしては、一瞬何の話かわからない。延原訳では「唇のねじれた男」となっているからである。
 結果として、果たしてこれが刑事事件であるのかよく分からない話であるが、途中までは、重大事件の様相を呈している。しかも、人の蒸発事件というトリックの原点とも言えるもので、興味深い。
 「六つのナポレオン」は、原題は、「Six Napoleons」でこれは、ホームズ物の定番としてよく知られたものである。第三短編集「帰還」の8番目の事件で、通算31作である。ナポレオンの銅像を壊していく犯人の目的は何かという謎解きであるが、これは、ビクトリア時代のフランスとイギリスの関係が説明されていないと、奥行きが薄くなる。
 そういう欠点があるためか、このテレビ版は、原作よりも、より感動的な結末を用意しているが、それは見てのお楽しみとしましょう。




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.23
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

 膨大な量のシリーズの最終回である。もっとも、何かで読んだのだが、イギリスでの放映の順番は、この23巻の並び方とは違ったようだ。ともあれ、最終巻であるので、少しまとめる。23巻で長編が2作品、短編は39作品が映像化されたわけだ。原作は、長編が4作品、短編が56作品あるから、まだまだ続けてほしかったと思う。このシリーズの出現によって、ホームズ役はジェレミー=ブレットというインプットがされてしまったので、今後、このシリーズを越えるには、例えば、事件の年代順に全ての事件を映像化していくしか方法はないのではなかろうか?
 さて、「金縁の鼻眼鏡」は、原題は、「Golden Pince-nez」第三短編集「帰還」の10番目、通算33作目である。延原訳と同じである。
 この作品は、ホームズ短編集のBest10に入ってくる名作であり、これが、どのように映像化されるかは、興味深かった。
 まず驚いたのは、原作ではワトソンがかなり活躍するのに、この作品には出てこなくて、替わりに、原作では出てこないマイクロフトが出場していることである。国際的な事件であるから入れ替えたのかもしれないが、私としては、虫眼鏡を駆使して「犯人」の行動を推理していく様を驚きをもって見守るワトソンの方が落ち着きがいい。それに、原作でも、このシリーズでも消して自らは「行動」しないマイクロフトが、シャーロックと一緒に虫眼鏡を持って動き回るのは奇異な感じがする。しかも、その虫眼鏡は「父上のもの」とされている。ホームズ家の職業は不明であるが、代々探偵であったのでは・・・と思わせる設定は、少しやりすぎだと思う。
 「隠れていた人物」を探し出すまでのプロセスなどは同じで、まだ許せるが、人気の高いこの作品をここまでいじっていいものか疑問は残る。
 「マザランの宝石」は、原題は、「Mazarin Stone」、第五短編集「事件簿」の3番目、通算47作目である。延原訳では「マザリンの宝石」と少し発音が異なる。
 この作品は、短編を長編化した改編とは逆に一部、別の短編を取り込んでいる。同じ第五短編集の6番目、通算50作の「三人ガリデブ」(原題「Three Garridebs」)を取り込み、主としてワトソンに担当させている。この意図は何か分からない。必然性も見られない。
 何か、しっくり来ないままこのシリーズの最後を迎えたのは残念である。せめて、発売に当たって最終回に「金縁の鼻眼鏡」を並べる配慮があってもよかったのではなかろうか?

 ともあれ、シャーロック=ホームズの半分以上の作品を一人のホームズ役に演じさせたことは、やはり賞賛に値すべき点がある。
 原作を基本とする「シャーロッキアン」の視点から、批判的な意見を述べさせていただきましたが、映像だけの方には不愉快だったかもしれません。でも、私は、このシリーズでホームズに興味を持ったのであれば、全作品の文庫本をお読みになることをお奨めします。
 なお、短編集だけでしたら、6ポンドくらいで全作品の入った「The Complete Sherlock Holmes Short Stories」という英文の本が売られてます。英語の勉強を兼ねて、お求めになったらいかがでしょうか?私のレビューでは、この本をかなり使かわさせていただきました。

 これだけの作品群を作り上げた関係者に謝意を表してこのシリーズのレビューを締めくくりたいと思います。




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.6
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 「入院患者」は、原題は、「Resident Patient」、第二短編集「思い出」の8番目、通算20作。話自体が、ホームス物の中でも地味なものだけに、テレビ作品の演出は、またしてもハドソン夫人とのやり取りに重点が置かれている。「床屋」がキーワードであるとだけ記載しておく。
 「赤毛組合」・・・僕は延原訳の「赤髪組合」が好きだ・・・は、ホームズ者のBest 10に入る作品であると思う。現代は「Red Heard League」。第一短編集「冒険」の第二作目であり、この作品でストランド誌のホームズ物が確固たる地位を築いた。
 少し知能の弱い質屋の親父が、赤毛組合なる団体の年金をもらえるとして大英百科事典のヒッキをさせられるという話は誰でも知っているだろう。その蔭でとんでもない悪事がたくまれていた。
 この浮世離れした話と、悪党との対決の中に、なぜか原作では「最後の事件」にしか登場しない「ロンドン一の大悪党」モリアティー教授が登場してくる。
 これは、正直ホームズ物を知ってる人間には白ける。
 ここまで登場人物の出場の順番を変えられてしまうと、正直、原作の忠実な再現ではないという前提であってもやりすぎであると思う。

 とって、このシリーズの中では最低の☆3個とさせていただいた。

 残念!




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.7
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

Amazonのカスタマーレビュー(口コミ)

この巻には、原作でも様々な意味で名高い二つのエピソードを原作とした回が収録されているが、ドラマとしての完成度は広く知られるところであり、今、それについて改めて述べる必要はないだろう。
当巻の個人的な見どころは、やはり二人の悲痛な別れと再会の喜びの場面に尽きる。
中でもライヘンバッハの滝でホームズの形見を手に彼の姿を捜し求めるワトスンの姿の物悲しさ、そして、力なくうなだれ去ろうとするワトスンに思わず声を掛けそうになるも、それをぐっと思い留まってみせる、ホームズのワトスン側とはまた違った悲壮感漂う仕草などを特に名場面として挙げたい。
また、原作・最後の事件の発表時期と空家の怪事件での二人の再会の時期とを合わせて考え、豪胆なワトスンが、いくら死んだと思っていたホームズが突然目の前に現れたとは言え、なぜ失神するほど驚いたのかと言うことの理由を探ってみるのも、或いはおもしろいかも知れない。

ともあれ、ドラマの初回放送から既に二十年以上、かつてホームズに親しんだ方は多いと思われるが、そうした方には格別当巻でのホームズとワトスンの再会に深く心を重ねて鑑賞出来るのではないだろうか。

ホームズの多くの友人達が今、改めて彼と再会し、その喜びを噛み締められんことを…




シャーロック・ホームズの冒険 完全版 Vol.8
販売元: ハピネット・ピクチャーズ

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 「プライオリスクール」は、原題もそのまま、第三短編集「帰還」の5番目、通算28作である。
 詳細は省くが、原作では、自転車のタイヤの轍の後から、進行方向が分かるという謎解きがされているが、この点については、それを否定する様々な論文が出ており、延原訳の新潮文庫の解説にもこの問題が取り上げられているほどであるが、このテレビ版では、ドイルが反論した「轍で進行方向確認可能説」は採用していない。
 「第二の血痕」は、原題「Second Stain」、第三短編集の最後、通算36作。戦争の回避にもつながったかもしれないという重要な内容であるが、解決方法自体は、ホームズの現場主義の賜物である。
 いずれも大きな改編もなく、非情にコンパクトにまとめられており違和感の少ない出来上がりとなっている。


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